市民立法機構 第24回運営委員会
日時:1999年8月26日(木) 18時〜20時
場所:(社)行革国民会議事務所
出席:江橋、小塚、後藤(敏)、後藤(仁)、斎藤、須田、並河
@勉強会「国会と市民をつなぐチャンネルと関わり方」
講師:井高育央氏(参議院広報主幹)
参議院の広報室は、17年前の参議院改革の一環として設置された比較的新しい組織。昭和56年からはテレホンサービスを開始し、現在年間2000〜2500件の電話がある。
来訪者用のサービスロビーでは、議案と会議録、報告書、VTRなどの閲覧を行い、毎年1万〜1.5万人が利用。
国会終了後には、参議院審議概要を作成し、各党道府県や政令指定都市の議会図書室、県立図書館に配布している。
また最近のインターネットの普及に伴い、HPを開設。今年の1月より衆参の本会議録と予算委員会議録のデータベース(検索可)の提供を開始。来年1月からは、全委員会議録データベースの提供を開始する。
さらに、本会議、委員会ともインターネット中継とVOD(ビデオ・オン・デマンド)などで配信している。
A意見交換とプロジェクトの進め方
Q. インターネットでの情報公開が、審議のあり方に影響しているか?パフォーマンス性が強まっているのでは?
A. 見られているという意識は高まっていると思うが、審議の内容には直接影響はない。NHKのテレビ放送ほどではないので、まだそこまではいっていない。
Q. 参議院と衆議院との違いは何か?
A. 衆院には広報室が置かれていないが、中継やインターネットの担当者はいる。
Q. 秘密会の記録は?
A. 最近秘密会はほとんど行われていない。
Q. 委員会の公開についての議論は?
A. 委員会は本会議と異なり、国会法で原則非公開と定められているが、参議院ではほとんど無制限に公開している。実際に、委員会の公開・非公開は委員長の権限となっている。委員会の公開については、議論をすれば色々出てくると思うが、特に行われてはいない。
Q. 委員会の傍聴は?
A. 傍聴には、議員の紹介が必要。議員につてがなくても、議員に電話すればほとんどの場合は大丈夫だが、そこまで気軽にはできないのが現状。
委員会の傍聴があふれた場合は、会派ごとの調整に委ねられており、特段の手続きが決められていない。
◎要望・意見
・ 全ての会議録を公開するなら、付加価値情報として議案の一覧表とその現状、議案が提出された時期、法案の本文、付帯決議の情報を提供してほしい。
・ 市民の政治参加はせつな的ではあるが、この状態を好意的に評価したい。国会へのパブリック・コメント制度というのは難しいだろうが、せめて掲示板などを設け、双方向にしてほしい。
・ 委員会の非公開原則、会派拘束、傍聴人取締規則、議案提出条件など、議会運営のあり方の時代遅れな点について、われわれが申し入れをしてもいい。
B活動報告
−ボランタリーエコノミー研究会&寄付のあり方を考える懇談会※別紙参照
研究会の目的を明確にし、次回以降で議論を深めたい。また寄付懇と研究会の性格は異なると思われるので、寄付懇はこのまま継続としたい。まずはNIRAの星野理事長と議論する。
またNPO国会議員連盟が発足したが、議論は所得控除しか議論されていない状況はまずい。一度、この議員連盟と懇談をする必要がある。
−自治体に立法府をつくるプロジェクト(江橋)
前回の統一地方選で、神奈川ネットワーク運動が大躍進したところ、たとえば厚木市と二宮町では条例案を提出できる議席が生まれた。これから色々な試みを応援したい。
今後、小島さん、牛山さんと協力してすすめていきたい。
Cその他
−『市民立法入門』出版企画について※別紙参照
ぎょうせいから上記の本の出版について編集・執筆の打診があった。市民立法に関する簡便な情報を提供するためにも、協力を決定。須田氏担当。
−福井県からの講師依頼について
須田さんを講師として派遣する。