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書名:  横浜事件と再審裁判
治安維持法との終わりなき闘い 著者: 横浜事件第三次再審請求弁護団編著
価格(税抜): 3,000 シリーズ:  発行: 2015年2月 ISBN: 4-7554-0252-4

横浜事件と再審請求 もくじ

はじめに 大島久明 5

T 論説  11

横浜事件第三次再審請求裁判の報告 横浜事件第三次再審請求弁護団 12
第1●横浜事件とは 12
第2●敗戦による解放と被害者たちの反撃開始  13
第3●その後再審請求までの途  14
第4●第一次再審請求の闘いの経過  14
第5●第二次再審請求の提訴とその後の経過  16
第6●第三次再審請求の提訴とその後の裁判経過─その一 再審開始決定の確定まで  17
  1、第三次再審請求事件の第一審の裁判経過 2、第二審(抗告審)の裁判経過
第7●第三次再審請求の提訴とその後の裁判経過─その二 再審公判の最終判決まで  21
  1、再審公判の第一審の経過 2、控訴審の経過 3、上告審の経過  
第8●刑事補償の裁判  25

横浜事件の再審裁判闘争をふり返る
  ─横浜事件第三次再審裁判「総括」  新 井 章  28
第1●第一次再審請求の提起とその取組みについて  29
  1、積極的に評価できる点  2、問題点として挙げられること
第2●第一次請求裁判の終了後、第二次請求と第三次請求とが分かれて提訴された経緯について  36
  1、大川弁護士らによる第二次再審請求の提起まで 2、第二次再審請求の提訴後の進め方について  3、森川金寿弁護士らによる第三次請求の提訴とその後の進め方
第3●再審請求裁判闘争の獲得目標をめぐって─無罪判決か免訴判決か  43
  1、再審請求審での目標は「無罪判決か免訴判決のいずれか」だったこと 2─再審公判における弁護側の主張は無罪判決要求に絞られたこと
  48
 1─検察側の反論 2、裁判所側の対応
第5●横浜事件再審裁判闘争の全体をふり返って  60
─ 第一次再審請求審の裁判から最終段階の刑事補償決定までを通じて
  1、横浜事件再審裁判闘争全体の中で第三次請求裁判闘争の占める位置 2、横浜事件再審請求に対する裁判・その一─再審請求審の二つの裁判 3、横浜事件再審請求に対する裁判・その二─再審公判の三つの裁判 4、横浜事件の弾圧(不当拘禁等)に対する刑事補償裁判 5─横浜事件再審裁判闘争が目ざした目標の達成度は

横浜事件再審免訴判決を徹底批判する 吉永満夫  72
第1●はじめに  72
第2●再審裁判の基本的視点  73
  1、事実認定の誤りを是正しない再審判決 2、免訴判決に関する刑事訴訟法の規定 3、公訴権とその消滅 4、二重の危険からの被告人保護 5、再審裁判という裁判について 6、刑事裁判と再審裁判での公訴権について 7、「刑の廃止」と「大赦」の意義 8、再審制度の否定につながる免訴判決 9、「考えること」をしない浜地裁の裁判官たち
第3●欠陥だらけの横浜再審免訴判決  88
  1、社会的意義・機能が全くないこと 2、「手続からの解放」という詭弁 3、免訴判決では「名誉回復」にならないこと 4、三回の無罪立証を強いたこと 5─社会的損失だけを残したこと
第4●矛盾に満ちた浜再審免訴判決  97
  1、明白な論理矛盾の存在 2、論理的一貫性のない趣旨不明の説明 3、論点をはぐらかす免訴判決 4、論理的整合性を欠く説明 5、言い訳をする免訴判決 6、リップサービスに過ぎなかった証拠調
第5●結論  107

国家の権力犯罪と司法の責任─横浜事件および再審裁判をどう考えるか 内田剛弘  113
第1●明治憲法の構造  113
第2●大逆事件─横浜事件との共通点  115
  1、木村亨と大逆事件 2、大逆事件とは 3、大逆事件の裁判 4、大逆事件の影響
第3●過激社会運動取締法案の内容と不成立  119
  1、過激社会運動取締法案の立法背景 2、法案の内容 3、帝国議会での不成立
第4●治安維持法の制定と運用  126
  1、治安維持法の立法の背景 2、治安維持法の内容 3、治安維持法への反対運動 4、治安維持法の変遷と果たした役割
第5●横浜事件と再審請求と再審裁判  145
  1、世界経済調査会(川田寿ら)の事件 2、細川嘉六の論文と「泊会議」 3、特高警官の暴行凌虐行為 4、暴行警官への告訴と有罪判決 5、再審請求と再審裁判
第6●横浜事件再審裁判の意味するもの  153
  1、被告人等の無罪を認めた刑事補償決定 2、免訴に執着した再審裁判の意味

「横浜事件」の現代的意義  森川文人  163
第1●過去と現在 体制の危機の時代再び  164
第2●「排外主義」キャンペーンの今  165
第3●二〇一四年情勢=世界的な恐慌情勢の継続  166
第4●現在の民衆(若者)の実像  167
第5●弾圧政策としての新自由主義─民営化・外注化・非正規化  168
第6●新自由主義としての改憲─戦争か革命かの時代の現実性  169
第7●改憲策動の具体的背景と現実化  170
第8●新たな弾圧体制  171
第9●国家の秘密主義─歴史は焼却され秘密は隠される  171
第10●横浜事件の本質=国家と対峙する思想  172
第11●「判決の焼却」という司法の自殺行為─歴史と証拠の隠滅  173  
第12●「地獄への道は善意に敷き詰められている」のか? 変わらない司法の姿勢  175

裁判所は何故、自ら判決を燃やしたのか  横浜事件国家賠償請求弁護団  177
一 敗戦前後における組織的な公文書の焼却  178
 1 閣議決定による焼却指示 2 司法に関する書類の焼却について 3「進駐軍」と横浜事件

横浜事件第三次再審弁護団 その活動の軌跡  岡山未央子  188
第1●序  188
第2●弁護団メンバー  191
第3●再審請求(一九九八・八・一四)から再審開始決定(二〇〇三・四・一五)まで  192
  1、ポツダム宣言受諾が国内法に及ぼす効力(再審理由補充書 二〇〇〇・四・二〇付)  2、再審制度の理念を再確認 3、鑑定請求 4、立証準備、板井庄作氏の陳述書作成 5、大石鑑定意見書(二〇〇二・五・二七提出)を受けて 6、最終意見書(二〇〇三年二月五日付)
第4●開始決定(二〇〇三・四・一五)から即時抗告棄却決定(二〇〇五・三・一〇)まで  203
  1、意見書(二〇〇三年七月一〇日付 即時抗告理由書に対する反論) 2、再審公判に関する理論的問題点研究  3、即時抗告審の進行を待つ
第5●即時抗告棄却決定(二〇〇五・三・一〇)から再審公判一審判決(二〇〇六・二・九)まで  210
  1、再審公判に備えた準備、手続研究 2、再審公判審理方法に関する意見書(二〇〇五・五・三〇付)、補充意見書(二〇〇五・六・二二付) 3、公判準備 4、公判
第6●再審公判一審判決(二〇〇六・二・九)から控訴棄却判決(二〇〇七・一・一九)まで  220
  1、控訴審の審理方法を巡る三者協議前の準備 2、冒頭意見書作成(二〇〇六・九・八付) 3、第一回公判に向けて―検察官意見書旧刑訴法第五一二条第三項論に対する反論(二〇〇六・一〇・五提出)を含む 4、第一回公判(二〇〇六・一一・九) 5、第二回公判(二〇〇六・一二・七) 6、控訴審判決言渡(二〇〇七・一・一九)
第7●控訴棄却判決(二〇〇七・一・一九)から上告棄却判決(二〇〇八・三・一四)まで  235
  1、上告趣意書準備(二〇〇七・九・一一) 2、最高裁判決 3、最高裁判決を受けて
第8●むすびにかえて  243
  1、最高裁判決以後 2、違和感の源を探る 3、横浜地裁刑事補償決定(二〇一〇・二・四付) 4、国家賠償請求

第20回東弁人権賞を受賞して 横浜事件第三次再審請求弁護団 環直彌 249
写真構成・横浜事件第三次再審請求弁護団のメンバー  252


U 再審請求人として  255

横浜事件再審をたたかって 平舘道子  256
I●再審代理請求人として  256
II●横浜事件再審公判請求人意見 二〇〇五年一〇月一日  258
  1、はじめに 2、記憶している状況 3、再審公判に求めること
III●第一審における証言: 向武男弁護士の問いにたいして 二〇〇五年一〇月一七日  261
IV●横浜事件再審判決を受けて 二〇〇六年二月  265
V●控訴審に対する代理請求人意見 東京高等裁判所第八刑事部 御中 二〇〇六年一一月三〇日  267
VI●未来にむかって  269

意見陳述─横浜地方裁判所第二刑事部宛(二〇〇五年一〇月一日) 木村まき 271
意見陳述─東京高等裁判所横浜事件再審控訴審第二回公判(二〇〇六年一二月七日) 木村まき  294
御礼そしてこれから 木村まき  308