書名:
パット剥ギトッテシマッタ後の世界ヘ |
ヒロシマを想起する思考 | 著者: 柿木伸之著 | ||
価格(税抜): 2,100 | シリーズ: | 発行: 2015年7月 | ISBN: 4-7554-0256-2 |
被爆から70年、未だ歴史にならない記憶の継承はいかにして可能か。広島の「平和」の「聖地」の白いコンクリートの下に広がる記憶の沃土に思考の探りを入れ、「復興」の歴史を逆撫でする。死者とともに生きる場を今ここに切り開くために。 ISBN978-4-7554-0256-2 C0010 2015年7月15日刊 定価2100円+税 目次) はしがき 序 広島の鎮まることなき魂のために 010 第一部 記憶する芸術の可能性へ向けて 未聞の記憶へ─記憶の痕跡としての、想起の媒体としての芸術作品の経験、その広島における可能性 022 記憶する身体と時間─ヒロシマ・アート・ドキュメント二〇〇八によせて 035 耳を澄ます言葉へ─今、ヒロシマを語り、歌う可能性へ向けて 039 芸術の力で死者の魂と応え合う時空間を─被爆七十周年の広島における表現者の課題 068 第二部 映画から問う平和と文化 「平和」の摩滅に抗する映画の経験へ─ヒロシマ平和映画祭二〇〇七へ向けて 072 アメリカ、オキナワ、ヒロシマの現在へ─ヒロシマ平和映画祭二〇〇九への導入 077 生の肯定としての文化を想起し、想像し、創造するために ─「表現の臨界点(クリティカル・ポイント)─広島の現在と赤狩り、安保、沖縄」プロジェクトを振り返って 103 抵抗としての文化を継承し、生の肯定を分かち合う ─ヒロシマ平和映画祭二〇一一における「抵抗としての文化」プロジェクトによせて 116 第三部 ヒロシマ批評草紙 「ゲン」体験と「正典」の解体 ─吉村和真、福間良明編著『「はだしのゲン」がいた風景─マンガ・戦争・記憶』書評 140 「ひろしまの子」たちの声に耳を開く─東琢磨『ヒロシマ独立論』書評 144 封印の歴史を逆撫でする─高橋博子『封印されたヒロシマ・ナガサキ──米核実験と民間防衛計画』書評 151 「受忍」の論理を越えるために─直野章子『被ばくと補償─広島、長崎、そして福島』書評 156 作品批評の在り方検証を─作曲家詐称問題に関する中国新聞への寄稿記事 159 「多数」としての「ひと(サラム)」を生きることを呼びかける言葉の創造 ─崔真碩(チェジンソク)『朝鮮人はあなたに呼びかけている─ヘイトスピーチを越えて』書評 162 第四部 記憶の継承から他者とのあいだにある平和へ 広島から平和を再考するために─記憶の継承から他者とのあいだにある平和へ 168 歓待と応答からの共生─他者との来たるべき共生へ向けた試論 176 残傷の分有としての継承─今ここで被爆の記憶を受け継ぐために 230 付録 [不採択]被爆七十周年記念事業案 252 あとがき 259 カバー作品・靉光《眼のある風景》(部分)東京国立近代美術館所蔵 |