1990年12月1日、「死刑廃止条約の批准を求めるフォーラム90」を日比谷公会堂で開催、1400人が集まり、この日から死刑廃止運動は大きな転機を迎えました。弁護士、国会議員、学者、宗教者、作家から市民運動家まで、幅広い人たちが「地球が決めた死刑廃止」を合い言葉に、各地で多様な運動を繰り広げてきました。92年3月にはフランスからバダンテールさんを迎えて、死刑廃止を具体的にどう勝ち取るかをフランスの例を参考にしながら議論し、93年7月にはアジアの死刑廃止活動家を迎えて国境を越えてアジア的規模での死刑廃止を考えてきました。 89年11月から死刑の執行は行われず、このまま執行は凍結されるのかという期待が高まりましたが、93年3月に三年四か月ぶりに後藤田法相によって死刑執行が再開され、以来毎年執行が行われ、今日にいたっています。 現在、オウム真理教の起こしたとされるさまざまな事件をマスコミは書き立て、凶悪事件に死刑を、といった雰囲気が作られつつあります。 こんななかで、死刑廃止運動が積み重ねて獲得してきたさまざまな成果を共有化し、運動の力にしていくために年一回の雑誌を刊行することにしました。時間と共に流され、忘れがちなことを立ち止まって見直すためのメディアに、そして資料的にも充実したメディアにしたいと思っています。 私たちはささやかな力しか持合せてはいませんが、死刑制度を廃止していくための力になりうる雑誌に、この年報を育てていきたいと思っています。 1996年4月25日 『年報・死刑廃止』編集委員会 |
無期刑囚の執行期間及び医療体制に関する質問主意書・答弁書◎無期刑囚の仮出獄制 度の運用及び外部交通の実情に関する質問主意書・答弁書◎いまこそ、「終身刑」を 議論しよう◎「終身刑」を検討し始めた国会・石川顕◎衆議院本会議での質問◎法務 省矯正局「受刑者処遇について」◎法務省刑事局「終身刑制度について」
世界に突きつけた死刑廃止 日本の死刑制度廃止を訴える欧州の旅(石川顕)◎【発 言】ラッセル・ジョンストン欧州評議会議員会議議長スピーチ◎【発言】ニコル・フ ォンテーン欧州会議議長のスピーチ◎【宣言】第一回死刑廃止世界会議 最終宣言◎ 【決議】欧州評議会のオブザーバー国における死刑廃止◎【勧告と命令】欧州評議会 のオブザーバー国への勧告と命令◎【訪欧記】免田栄・原田正治
第2回アジア・フォーラム報告◎【発言】キムスファン枢機卿◎【基調演説】イサン ヒョク韓国死刑廃止運動協議会会長◎【発言】イヨノ神父◎【台湾報告】林美◎【タ イ報告】ロブ・スチュワート◎【共同宣言】二〇〇一死刑廃止アジア・フォーラム共 同宣言◎【演劇】夜明け鳥に朝は来ない
死刑廃止を推進する議員連盟亀井静香会長の抗議集会での挨拶◎被害者感情を踏みに じった執行(原田正治)◎長谷川敏彦さんについて(稲垣清)◎大場知子さんあての 遺書(長谷川敏彦)◎追悼・朝倉幸治郎さん
衆議院議員・死刑廃止を推進する議員連盟事務局長 保坂展人/日弁連・死刑制度問題に関する提言実行委員会委員長 金子武嗣/司会=本誌編集委員・島谷直子
公述人=中島健蔵・垂水克己・安平政吉・長田新・小野清一郎・花山信勝・小崎道雄 ・磯部常治・吉田晶・木村亀二・正木亮・渡辺道子・河野勝斎・古畑種基・吉益脩夫 ・玉井策郎・島田武夫・森戸 作
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