あいちの空と大地を戦争につかうな 12・2全国集会in小牧 アピール(2006年12月2日) |
「テロとの闘い」。私たちはこれまで、何度この言葉を耳にしたでしょうか。
「敵が襲ってきたらどうするんだ」「私たちの命は誰が守ってくれるんだ」。「日本も強くならなければ」。こういう声を何度、耳にしたでしょうか。
日本が軍隊を持ち、イラクへ自衛隊を送り、イラクで武器を、兵隊を輸送する、そして新たに基地を作り軍事力を強化しようとするアメリカと共に歩もうとする、そのことに反対する度に耳にする言葉です。
自衛隊をクエートに送るこの小牧の空は、小さな子どもや、女性や、老人を含む「非戦闘員」と呼ばれる人たちが、爆弾を積んだ戦闘機を見上げるイラクの空につながっています。
そして愛する子どもを兵士として送り出し無事を祈る母親が見上げるアメリカの空にもつながっています。
自衛隊の輸送機が飛び立つこの小牧の大地は、銃弾に倒れた人の血が流れるイラクの大地につながり、テロの犠牲になった多くの人々が倒れたニューヨークの大地につながっています。
いま、私たちが立ち、見上げるこの小牧の空と大地は、「テロとの闘い」や「国際貢献」という言葉を使って、つながる空と大地を悲しみや恐怖を生むものにしています。
そして私たちの国は今、戦争の愚かさを知り反省から生まれた憲法を変え、米軍再編を行い、「派兵恒久法」を成立させようとしています。日本が「戦争のできる国」へ、「テロとの闘い」の司令部になり、そして軍隊をいつでも、どこにでも政府の意志で派兵できるようになろうとしているのです。
この様な状況の中で、いま私たちがこの大地に立ち、空を見上げてできることは、
手をつなぎ、「あいちの空と大地を戦争につかうな」「これ以上、人を殺すためにここから飛び立つな」と叫ぶことです。そして私たちは、ここ小牧の空と大地から、日本全国で、イラクで、アメリカで、「これ以上、命を奪うな、奪わせるな」と大地に立ち、空を見上げて叫ぶ人々と手をつないでいるのです。
「テロとの闘い」という名目で命を奪えば、平和がやってくるでしょうか。
「敵に襲われるから」という名目で銃を携え、基地を、核を持つことで、平和はやってくるでしょうか。
安定や平和を求める「国際貢献」という名目で軍隊を強化し、輸送機や兵士を送ることで、私たちが住む日本は、そして世界は平和になるのでしょうか。
武器を持ち、相手を威嚇し、時に相手を敵として殺すことで、自分が殺されることを防ぐ。
私たちは、このような方法で、安全に平和に暮らせると思うことができるでしょうか。
だから私たちは訴えます。
この空と大地を、戦争につかうな。
命を奪う手伝いをするために、輸送機や自衛隊員を送るな。
自衛隊を「自衛」ではなく「軍隊」として派遣する「派兵恒久法」の成立を決して許しません。
「テロとの闘い」を進めるために、日本を米軍基地に変える「日米軍事再編」には反対です。
私たちは、全世界の人々と手をつなぎ、非暴力の平和を創り上げていくことを、きょうここ小牧で宣言します。
2006年12月2日
「あいちの空と大地を戦争につかうな 12・2全国集会in小牧」参加者一同