申し入れ書(立川・反戦ビラ弾圧救援会:2005年7月3日) |
私たち「立川・反戦ビラ弾圧救援会」は、昨年2月27日に東京都立川市にある自衛隊官舎にビラを投函して逮捕された立川自衛隊監視テント村メンバー3名への救援活動をきっかけに立ち上げられた団体です。
私たちの仲間3名は、イラクに自衛隊が派兵される中、自衛隊員の中にもイラク戦争に疑問を持つ人、戦地であるイラクに行くことに不安を覚える人がいると考え、「ともに考え、いっしょに行動しよう!」と呼び掛けるために、自衛隊の官舎にビラ入れをしました。しかし、この行為を警察は、住居侵入罪という罪に仕立て上げ、6ケ所を家宅捜索した挙句、3名を逮捕しました。その後3名は起訴され、75日もの間、ただビラ入れをしたという理由で留置所と拘置所に勾留されました。同じ市民として、政府の命令で命を落としたり、イラクの人の命を奪うことはやめようと訴えただけで、私たちの仲間3名は牢屋に押し込まれることになってしまったのです。
いま日本社会は、戦争ができる社会へとますます変貌していっています。政府が軍隊を海外に送り、くにが戦争に参加するとき、一方で国内では戦争に反対する世論は抑圧され、弾圧されます。これは、戦前の日本社会が侵略戦争に突き進んでいったときの状況を想起するまでもなく、現在のこの日本社会についても言えることです。いまこの社会では、私たちへの弾圧以降、ビラ配布などの言論活動を取り締まるための弾圧が相次いでいます。しかも、それはすべて政府の政策に反対する立場の言論が対象となっています。
私たちは、弾圧の被害者やそれを支援する立場から、自衛隊員の皆さんに訴えます。もし、あなたが戦争に参加することに疑問や不安を抱えているのなら、私たちといっしょに声をあげましょう。そして、一人ひとりの自衛隊員に対して、私たちがそう呼び掛けることを圧殺しようとする、政府や警察による弾圧にともに抗議して下さい。
C130輸送機を保有する第1輸送航空隊が所属するこの小牧基地は、PKO派兵以降、つねに海外派兵の拠点であり続けました。イラクの地にまっ先に派兵されたのもここの部隊です。私たちは、自衛隊が海外に派兵され、日本が戦争に参加することに絶対に反対です。新しい防衛計画の大綱や日米戦略合意など、いま自衛隊は、米国といっしょになって海外で戦争をする軍隊へと急速に変わろうとしています。そこでは、米国に協力することこそが至上命題とされています。しかし、イラク戦争が、大義や正義、国際法をも無視した侵略戦争だったことは誰の目からも明らかです。このような米国の戦争にただ従っていくために、いま自衛隊は海外に送り出されているのです。私たちは、以下、航空自衛隊小牧基地に対して、申し入れます。
一、 小牧基地が保有するC130輸送機で、現在イラクに派兵されている陸海空すべての隊員を、ただちに帰還させること。
一、 小牧基地からの海外派兵を、今後一切行わないこと。
一、 小牧基地を即座に撤去すること。
以上
2005年7月3日
航空自衛隊小牧基地司令 殿
立川・反戦ビラ弾圧救援会