有事法制反対ピースアクション

沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故に対する抗議および即時訓練中止その他の要請書

アメリカ合衆国 ジョージ・ブッシュ様

 私たちは、名古屋で平和運動を続けている「有事法制反対ピースアクション」という市民グループです。
 私たちは昨日8月13日、沖縄県宜野湾市内で起きた貴国・アメリカ軍ヘリの墜落事故に対し、怒りを込めて強く抗議します。

 この事故をあいまいなままにしたまま訓練を続けるのであれば、間違いなく、地元沖縄をはじめ、日本全国で普天間基地撤去へ向けての運動が大きく沸き起こるでしょう。今回の事故以前からすでにこの基地のことを知っている全国の人々が、住宅密集地にある基地としての危険性を、ことあるごとに幾度も指摘してきました。すなわち、日本政府も、日本国民も、いつか惨事が起きるのではないかと、予測していたのです。そして「遂に起きてしまった」ということです。この事件の衝撃は恐らく大統領をはじめ貴国の政府首脳が考える以上に大きいもので、多くの人々の怒りは想像を絶するものであることを認識してください。

 今から10年前の1995年、貴国の前大統領クリントン氏は、11月の訪日を断念せざるを得ませんでした。それは、9月4日、沖縄でアメリカ兵士による少女強姦事件が起こり、沖縄ばかりか日本全国で激しい抗議の声が高まったからでした。年端も行かぬ少女をレイプするなど言語道断の事件を引き起こした後も、毎年アメリカ兵による犯罪は絶えず、また普天間基地所属のヘリコプター事故は頻繁に起きました。日本政府・与党側である稲嶺沖縄県知事ですら、繰り返し「沖縄には依然として怒りのマグマが存在している」という警告を発しました。

 さらに、イラクへの攻撃と占領に対し、沖縄の海兵隊が参加していることに、心ある沖縄の人たちは「平和な島であるべき沖縄が他国への侵略に加担している」として、強い責任を、イラクの人々に感じています。その中で今回の事件が起きたわけです。

 もうこのような事態を放置しておくことはできません。11月の大統領選の前に、さらに大きな問題を抱えて選挙迎えることになるでしょう。今からでもすぐにすべての沖縄県民や私たちを納得させる命令を出してください。それが大統領にとっても利益になると、私たちは信じます。

 よって以下の要請を致します。直ちに実行されることを求めます。

一 事故の原因と全容とを徹底解明し、誠実に公開してください。
二 市街地上空における飛行訓練を即時中止してください。
三 普天間基地を、無条件に、早急に撤去してください。

2004年8月14日 有事法制反対ピースアクション


有事法制反対ピースアクション