有事法制反対ピースアクション

いらない有事法!もどれ自衛隊!やめろ小泉!5・8集会の報告と集会アピール

 集会の発言者は、今国会で審議されている有事7法案の問題を中心に行いました。名古屋弁護士会有事法制対策本部の田巻弁護士は、有事法の問題点を「自治体や自衛隊や市民も参加する国民保護協会を創ることを義務付け、日常の訓練の中で国民の日頃の意識を有事に備えるようにしていくもの。米軍への無制限の支援ができるようになり、9条はもちろんだが憲法がこれまで築いてきた人権規定を否定するもの。一番怖いのは、この危険性が皆に伝わっていないこと」だと言う趣旨のアピールがありました。
 自治体関係からは自治労あいちから伊藤書記長、3月に横須賀を母港とする米第7艦隊の旗艦ブルーリッジが入港した名古屋港ですが、全港湾の福田委員長から、「戦争になれば港湾は戦争の拠点になる。名古屋港をは平和な商業港として使われるよう取り組みを進めたい」と発言がありました。
 医療関係からは、保険医協会の徳田さんからの発言があり、名古屋弁の憲法9条を読まれました。また、3月20日に大分を出発し、「憲法改悪と教育基本法改悪に反対」して全国をリレーする「めざせ 国会 ピースサイクル春2004」の岐阜・愛知のメンバーからアピールがありました。
 ビラ入れで逮捕・起訴されて裁判を行っている東京立川の救援会からのアピールを読み上げ、集会アピールを行って集会を終えました。
参加者250名


いらない有事法!もどれ自衛隊!やめろ小泉!5・8集会アピール

 昨年5月1日の戦闘終結宣言から1年。住民10万の都市を包囲し、避難することもさせないで大量の爆弾を投下し、子どもや女性など無抵抗な住民700人以上を殺したファルージャをはじめ、イラク各地で行われている無差別虐殺、アブ・グレイブ刑務所での拷問と虐待など、イラクの治安を悪化させイラクの人々を殺し苦しめているのは米英を中心とする占領軍ということがますます明らかになりました。占領政策は完全に破綻しています。国連を無視し、一片の大義もない攻撃をはじめたブッシュ大統領は、収拾がつかなくなった後始末を、主権委譲のプロセスを国連にゆだねる一方、18万人体制の駐留を維持するという全く身勝手なことをしようとしています。
イラクでの殺戮に加担しているのが日本です。小牧基地から派兵されたC130輸送機は、クウェート・イラク間を武装した米兵・軍属を運んでいます。ファルージャでの掃討作戦に参加した米兵は沖縄に駐留する海兵隊で、その基地は「思いやり予算」という日本のお金で維持されています。
小泉首相以下、アメリカの政策を支持し、自衛隊の派兵を容認する人たちはそれでも尚、自衛隊は「人道復興支援」をしていると言い張るのでしょうか。サマワの自衛隊の駐屯地に迫撃砲が発射されたことは、自衛隊が行ったことによって「比較的安全」だったサマワもまた安全ではなくなったことを意味します。何度でも言います。スペインのように正気の判断をし、「イラクのことはイラク人の手」に任せるべきです。占領政策に加担するこれ以上の自衛隊の派兵は中止し、撤退すべきです。

 国会では、「国民保護法」や「米軍支援法」などの有事関連7法案が審議されています。「国民保護法」は、自衛隊が戦闘部隊として機能するために「国民」を戦争に動員し、「国民以外」を排除し、訓練を名目に日常に軍事が入り込む戦争法です。湾岸戦争以後、戦争をするための法整備が着々と進められ、この先には「派兵恒久法」の制定や憲法9条の改悪へと進むことは間違いありません。それだけではありません。「特定船舶入港禁止法案」など、拉致事件や核問題を口実に朝鮮民主主義人民共和国への制裁法も審議されています。この法案は、朝鮮半島の緊張を増すこともちろんですが、在日朝鮮人・韓国人への差別・排外を一層促進する危険性を持っています。残念ながら国会ではまともな審議をしようとせず、重大な法案が通過しようとしています。しかし、日本に住む私たち自身はもちろん、アメリカの独善的な政策に抵抗し、平和を求める世界中の人々にとって脅威となるこれらの法案の通過を座して見守るわけにはいきません。
石破防衛庁長官が言う「自衛隊の人道復興支援は国家の意思」に反対するものへの弾圧も強まっています。イラクでの拘束事件に対して、広島選出の柏村議員の、「反政府、反日的分子のために血税を用いるのは強烈な不快感を持たざるを得ない」との発言は一国会議員の発言と言うより、「自衛隊は撤退させない」といち早く宣言した小泉首相以下、派兵を推進する勢力の共通の意志だと言えます。だからこそ、拘束者や家族に対して強烈なパッシングが行われているのです。市民の正当な表現行為であるチラシまきに対し住居侵入で逮捕・起訴するという東京立川での事件は権力の剥き出しの暴力を表現しています。
 
 小泉政権の下で、憲法を無視した自衛隊の派兵や一連の戦争法が矢継ぎ早に成立しました。あからさまに改憲を主張し、アジアの人々の反対の声を無視し、戦争犯罪人を合祀する靖国神社に参拝し、批判されても開き直り、イラクの人々のためと詭弁弄し、石油確保の“国益”のためにアメリカに追従するのが小泉政権です。私たちは小泉首相を認めません。
イラクで、アフガニスタンで、朝鮮半島で、パレスチナで、世界中でアメリカの国家テロのために無念の死を強いられた人々に思いをはせながら、耳を研ぎ澄ませ目を見開き、真実を見分ける感性を持ち、あくまで非暴力で、「有事法制はいらない、自衛隊はイラク・インド洋から撤退を!小泉首相の退陣を!」と主張し、平和な社会を創るために努力することを宣言して集会アピールとします。

2004年5月8日
 「いらない有事法!もどれ自衛隊!やめろ小泉!」集会参加者一同


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