2003年12月24日、自衛隊イラク派兵撤回の申し入れ |
内閣総理大臣 小泉 純一郎 様 防衛庁長官 石破 茂 様
今日、私たちは大きな怒りをもって小牧基地に来ました。言うまでもなく自衛隊をイラクに出兵することを、小泉総理自ら命令しようとしているからです。
イラク派兵になんらの正当性も大義もないことはあなた方自身承知していることです。
小泉総理の説明は二転三転しています。最初は人道復興支援が目的だといっていました。今では、アメリカとの同盟の重要性と石油確保の国益のためと言い換えています。
日米同盟が維持されなければ困るのはアメリカです。沖縄をはじめ多くの人たちを犠牲にして基地を提供しているのです。在日米軍基地がなければアメリカの世界戦略は成立しないのです。
私たちはブッシュとの戦争同盟よりアジアなど多様な世界の人々との共生を望みます。
石油利権のおこぼれが国益ではありません。私たちは石油資源収奪で成立した大量消費社会を拒否します。地球のかけがえのない環境を次世代におくることが本当の意味での国益です。
今回の自衛隊の派兵は、イラク占領軍に参加するものです。装甲車をつらね、イラク民衆に銃口をむけての給水などが人道援助でないことは一目瞭然です。アメリカ中央軍司令部の指示で行う物資、兵員輸送がどうして人道物資の輸送ということができるのでしょうか。
今回の派兵は日本も戦争国家になることを全世界に表明することになりました。国際法など無視する国になったのです。
一方的にイラクを侵略したアメリカ、イギリスは平和に対する犯罪として裁かれる対象です。イラク民衆を無差別に少なくても一万人以上も殺し、劣化ウラン弾汚染により何百年も健康、生命の危機をつくりだしたのは明らかに人道に対する罪です。
第二次大戦後、平和に対する罪、人道に対する罪は許されないというのが国際法の基本です。
私たちは理不尽な戦争に多くの自衛隊員を送り込むことをやめることを強く求めます。
イラクの民衆すべてを敵に見立て殺すか殺されるかの非日常の世界に送り込まれるのです。負傷しても死んでも多くの傷や悲しみを作ります。殺しても傷つきます、殺された側にも多くの悲しみを生み出します。軍隊は平和を作らず、暴力の連鎖を生み出
します。
小泉総理、あなたの目の前にいる隊員、家族は毎日不安な日々をおくっています。悲痛な叫びを発している人もいます。あなたがすることはただひとつです。隊員と家族の前にひれ伏して、自分の権力維持のためにでたらめな命令をだしたことを謝罪し、派遣命令を撤回することです。
世論の8割は派兵反対です。6割以上があなたを支持していません。即刻退陣すべきです。
イラク派兵を即時撤回することを強く申し入れます。
溝口小牧基地司令は、この申入れを今日ただちに小泉、石破両大臣に伝えてくだ
い。
2003年12月24日
有事法制反対ピースアクション