12・7イラク派兵中止を求める申入書 |
航空自衛隊小牧基地
基地司令 溝口博伸さま
自衛隊員の皆様
2003年12月7日 12・7小牧現地集会参加者一同
本日、私たちは「自衛隊のイラク派兵を止めよう!小牧基地からC130輸送機を飛ばすな!12・7集会」をエアーフロントオアシスにて行いました。そして、「イラクへ行かないでください」という必死の思いを聞き届けていただきたく、全国から集まってくださった大勢の同じ思いの市民のみなさんと共に、4回目の申し入れに参りました。
11月29日、とうとう起きてほしくなかった事態が起きてしまいました。私たちは、日本人外交官ならびにイラク人運転手の死を心から悼みます。と同時に、日本政府に重大な責任があると思っています。破壊と大量殺人に手を貸し、「復興支援」というのは大きな矛盾です。日本はアメリカのために働いている、アメリカのために金も自衛隊も出すのだと思われているからこそ起きた事件ではないでしょうか。そして、この報道に接して、自衛隊員や家族の皆様の心中はいかばかりかと、お察しいたします。心配や不安がいっそうつのっておられることと胸の痛む思いですが、他人事ではありません。私たち自身の問題でもあります。
先に、私たちが実施しました自衛官ホットラインに寄せられた「戦争に行きたいと思っている自衛官はいません」という切実な声をお届けしましたが、この12月に入って北海道で行われたホットラインには三日間で50通を超える相談が殺到したということです。それほど自衛隊員の皆さまの多くが、不安・疑問を抱えながら、悩んでおられるのだと実感いたします。「イラクへ行ってはいけない」は、私たちの声であるとともに、皆さまの声でもあると確信しております。
まだ強固に派兵にこだわる小泉首相は、来年1月中旬にも空自先行でC130輸送機を出すと言っています。空ならば安全でしょうか。バグダッド・バスラの米英軍物資を輸送することが、本当に「イラクの人のためになる人道支援」なのでしょうか。また、陸上自衛隊を戦闘地域に派遣することは交戦の可能性を意味することですし、「交戦権」を拒否した憲法に逆らう命令です。いざとなれば、皆さまの「安全」は保障されないとみるべきです。どうか何一つ大義などない「派遣命令」に従わないでください。基地司令様には、部下の命を守り、家族の不安を取り除く責務を果たされますよう強く要望いたします。
東京新聞では、派兵予定地サマワもまた、米軍投下の劣化ウラン弾による高濃度放射能汚染地区だと報道しています。微粒子になって空中に飛散した放射能被害の実態をご存知でしょうか。防衛庁は調査をする予定だと聞いていますが、恐れがあるからこそするのでしょう。イラク全土に投下された劣化ウラン弾によって、皆さまが被爆しないという保証もないことを危惧します。
最後に、皆さまの先輩である元防衛庁局長・新潟県加茂市長・小池さんの言葉をぜひ聞いてください。
「自衛隊員の任務は、祖国防衛だ。隊員はそのつもりで入隊し、そう誘われてもきた。イラク派兵は、契約違反だ」そして、「最高指揮官の小泉首相は、あふれる愛情を持って隊員や家族を大切にすべきだ。隊員の命を金で買うような弔慰金を引き上げて、必要のない派兵を強行するのは、指揮官として最低の態度だ」と。自衛隊員一人一人とその後家族が、今回の外交官と残された家族の二の舞となることのないように、私たちは何度でも申し入れます。
1)イラクへの自衛隊派遣を中止するよう上申してください。
2)「交戦」の恐れのある派遣そのものが憲法違反です。基地司令は、自衛隊員の
「志願辞退」の自由を尊重してください。
以上
12・7集会参加者一同