有事法制反対ピースアクション

ヨルダンへのC130輸送機派遣中止を求める申し入れ

小牧基地司令 溝口 博伸 様

有事法制反対ピースアクション(共同代表 水田 洋  影山 健  寺尾 光身)

 本日(7月10日)小牧基地所属のC130輸送機2機が、ヨルダンへ派遣されます。今回の派遣は人道支援物資をイタリアから輸送することになっています。しかし、実際には、「イラク特措法」の先行的な実施です。10月以降は「イラク特措法」に基づく派遣となる予定です。
 まだ、成立もしていない「イラク特措法」を前提とした今回の派遣は違法行為です。コントロールのきかない軍事力の一人歩きを増大させるものです。
 このようなでたらめな派遣に厳重に抗議します。派遣は中止すべきです。

 イラク戦争は、開戦口実の大量破壊兵器はまだなにも見つかっていません。アメリカやイギリスでは議会などでブッシュとブレアの嘘への追求がはじまっています。
 露骨な石油利権の簒奪のための戦争は多くの苦しみをイラクの民衆にあたえました。
 クラスター爆弾などの不発弾は今も多くの命を奪い続けています。劣化ウラン弾による放射能被害は今後何十年も続きます。イラクの子供たちの希望と未来をアメリカは奪ったのです。
 アメリカ軍による略奪も明らかになりました。自衛隊派遣予定のバクダット空港では空港内の商品はじめ、旅客機の部品や空港施設までが略奪されました。
浄水場を破壊したのはアメリカによる爆撃です。水を奪ったのもアメリカなのです。
米英の占領軍を支援する活動になんらの正当性も大義性もありません。日本もイラクの人々の尊厳と生命財産を踏みにじる占領軍として憎しみの対象になってしまいます。
 ブッシュの無差別大量殺戮であるイラク戦争の後始末に参加する必要はありません。

 イラク国内ではまだ戦闘が続いています。連日アメリカ軍から死傷者がでています。これは治安の問題ではありません。ゲリラ戦の戦場になりつつあるイラクに安全地帯などありません。
 小泉首相は国会答弁で「(自衛隊員が)殺されるかもしれない。相手も殺すかもしれない」と言い放っています。小泉首相にとっては自衛隊員やイラクの人たちの生命より、ブッシュとの約束が大事なのです。
ブッシュのいいなりになることを最優先する小泉首相に日本の首相の資格はありません。自衛隊の最高指揮官の資格もありません。

 私たちは自衛隊員が殺される姿も、殺す姿も見たくありません。何度も訴えてきました。
質問もしてきました。しかしなんらの回答もありません。隊員も家族も不安な毎日をすごしています。
いまここで決断しなければ後世に悔いを残します。即刻派遣を中止してください。それが唯一隊員の生命を守り、日本が戦争に参加しない道なのです。

                              2003年7月10日


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