ゴミとなる素材から驚く遊びを生み出す

遊びの中で子どもは意識しているわけではないけど、手や体を動かして、道具を使い、ものを作り、その作ったものを楽しみながら、道具や物に込められている人間の諸能力を再び内部に取り込むんですよね。
でも、大事なことは、子どもが遊ぶのは遊びが楽しいから遊ぶということでしょう。
だから、おとなが悪知恵働かせて、ある能力を発達させますよなんていう気分で作った遊びは飽きがくるのが早くなるような気がします。

ミツバチは精巧な六角形の巣を作るけれども、ミツバチがどんな下手な大工にもかなわないのは、その大工があらかじめ設計図を頭の中に持っていることだ、といった人がいますが、ゴミの中に楽しいおもちゃを見る目、それを作って楽しめるだけの力を子どもたちに伝えたいと思います。

というわけで、私たちの長期休み学童保育でも、おもちゃらしいおもちゃはありません。利用者の家庭から新聞紙、段ボール、カレンダーの紙などのゴミ同然のものしか集まってきません。そこから驚くような遊びを作り出すのが指導員の醍醐味です。
子どもたちも驚きの目で見ています。

十和田のナマハゲ