編集長の辛口時評 2007年4月 1件のみ

「従軍慰安婦」問題でエセ紳士朝日新聞の自虐報道にやむを得ず一言介入

2007.04.04

http://www.asyura2.com/07/senkyo32/msg/936.html
「従軍慰安婦」問題でエセ紳士朝日新聞の自虐報道にやむを得ず一言介入

 あまり深入りしたくない問題だが、「従軍慰安婦」問題に関して、阿倍首相は、今年の3月16日に衆議院で、「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示す記述は見あたらなかった」と答弁した。この答弁が、1993年8月4日の河野洋平官房長官の談話を否定するものとして、紛糾し、以下のような最新の事態に立ち至っている。


http://www.asahi.com/international/update/0403/TKY200704030065.html
韓国政府の対日批判を引用 教科書検定で北朝鮮
2007年04月03日10時50分

 北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、「南朝鮮当局(韓国政府)が、高校教科書検定を通過させた日本政府の歴史歪曲(わいきょく)行為を非難した」と報じた。韓国外交通商省が先月30日、日本政府に向けて出した憂慮声明を指したもので、北朝鮮が対日批判のために、韓国政府の対応を引用するのは珍しい。

 朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」も先月28日、従軍慰安婦問題で「軍の強制連行を示す記述なし」とした日本政府答弁書を批判するなかで、米有力紙ワシントン・ポストの社説「安倍晋三のダブル・トーク(ごまかし)」を引用。「社説は、拉致問題に偏重している首相が、慰安婦問題に目をつぶっている」と紹介した。

 こうした状況に、日韓の専門家からは「従軍慰安婦問題で、米国と南北朝鮮の論調が似てきた」との指摘も出ている。


 アメリカの議会における状況は、以下のごとくである。


http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/archive/news/2007/03/14/20070314dde007030056000c.html
従軍慰安婦問題:米議会、決議案採決は5月以降 安倍首相訪米に配慮

【ワシントン及川正也】日本政府に公式謝罪などを求める従軍慰安婦決議案を審議中の米下院外交委員会アジア太平洋・地球環境小委員会のファレオマバエガ委員長(民主党)は13日、毎日新聞のインタビューに応じ、決議案の採決時期は4月下旬の安倍晋三首相の訪米を考慮し、5月以降に先送りする公算が大きいとの見通しを示した。共同提案者の署名は40人を超えるまで増えており、採決されれば可決される可能性が高い。

 委員長は「当初は3月末までに委員会で審議を終える案もあった」と指摘。その上で「決議案は、来月訪米する安倍首相を困らせるのが目的ではない。アクションを起こすとすれば首相訪米後になる」と語った。

 委員長は従軍慰安婦問題を米議会が取り上げている理由について、「米国内には約1500万人のアジア・太平洋系米国人がおり、韓国系、中国系、フィリピン系の人たちが我々の力を必要としているからだ」と語った。

毎日新聞 2007年3月14日 東京夕刊


 この問題に関して、月刊『WiLL』07年5月号は、以下の目次の「総力特集」を発表した。


月刊『WiLL』07年5月号総力特集
「従軍慰安婦」に大反撃!
■櫻井よしこ
日本を貶め続ける「河野談話」という悪霊
■古森義久
マイク・ホンダの正体
■西岡力
すべては朝日新聞の捏造で国から始まった

■渡部昇一
国際法違反である言いがかり
アメリカには弁解のみならず、反撃すべし
■稲田朋美ほか
 自民党新人大討論(4)
河野洋平、宮沢喜一は万死に値する
■堤堯 久保紘之
 蒟蒻問答 第12回 
河野洋平を証人喚問せよ!


 問題の核心は、「強制連行」の事実があったのかどうかであり、いわば、刑事事件として、厳密に証拠を吟味しなくてはならない。ところが、その吟味が、まことに不十分である。あまり深入りしたくない問題だが、やむを得ず、介入する

 上記の記事、「すべては朝日新聞の捏造で国から始まった」によると、「原告募集」に応じた元慰安婦金学順」さんは、日本政府に当てた訴状に、「十四歳の時に四十円でキーセンに売られた」と記している。

 ところが、1991年8月11日付けの朝日新聞は、最も重要な「身売り」の事実を記さずに、「日中戦争や第二次大戦の際、『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』のうち、一人が」名乗り出たとだけ報じた。

 これは、エセ紳士朝日新聞の自虐報道の極致である。このような場合、重要なことを言わないのは、事実上、嘘を付いているのと同然である。