秘書の小部屋 2003.11

2003年11月30日(日)雨

今朝は、秘書のお布団の上でピカチュウが約50匹ほど座禅を組んでおりました。よっこらせ、と起き上がるとコロコロ転がって床に落ちてプシュンと消滅します。

こういう日は、家にこもって、一人で仙人をやります。同居人は昨日から帰ってきてません。

浮き世離れして雲を踏むような心地で台所とベッドの間を漂い続けて夕方になり、そうだ今日はテレビを見てない、と気がついてスイッチを入れました。

ぎえ~~~~え~~

イラクで日本人が殺されたんですと。え~~え~~、今朝の話です。秘書はちっとも知りませんで、太平楽を決め込んでおりました。世間に取り残されるとは、このことです。生憎なことに日曜日なもので、ニュース番組もありません。

ショックを受けましたもので、今日は早く寝てしまおうと、歯を磨いておりましたら、プルルルル~と電話が鳴りまして・・・

緊急事態につき通信を発行した。至急サイトに入れよ、との高揚したご命令。

ったって、今何時だと思ってるんだよ、あんた、と秘書が口を挟みたいのに、一方的に喋って切れます。ぐっ。涙堪えて深夜勤務に向かいます。

(内心、今日は一歩もお外に出てないから、ま、散歩と思えばいいやって気持ちもありましたけどね・・・ついでにコンビニで肉まん買おうって魂胆もありましたけどね・・・ついでに新古書店でコミックも物色してきましたけどね)

真相は、編集長が追求してくれることでしょう。秘書はとにかく亡くなった方のご冥福をお祈りします。

2003年11月27~29日(木~土)雨っぽかった

相済みませぬ。秘書は、鍋かぶり姫をやっておりました。脳味噌がビニール包装したみたく脳内パルスがぐにゃぐにゃで、煮えたぎらせた味噌汁が冷たくなったような灰汁混じりの液体が醗酵して頭蓋にぱんぱんに詰まって、こう、ちょっとこめかみあたりに穴を開けてプシューっと抜きたい気分でありまして、したがいまして活動レベルは限り無くゼロにちかいミクロ状態でありまして、つまり、記憶が濃い霧の中に埋没いたしました・・・

2003年11月26日(水)晴れ

秘書んちには小人さんがいます。

毎日、同居人がわさわさがさがさ朝御飯を食べ散し、衣装合わせで引っぱりだしてそのまんまのスーツや昨日帰って歩きながら脱いだ靴下や読みかけの雑誌やらを、寝乱れっ放しのベッドの周囲に播いていくのに、夜お家に帰って来るとピカピカに片付いています。籠に放り込んだシャツはいつの間にか奇麗になってアイロンがかかっています。お鍋には晩御飯のスープまで入っています。

小人さんにインタビューしてみました。

小人よ小人、お前の仕事は、何業かい? 家政婦派遣業かい クリーニング取次かい ケータリングサービス業かい

いいえ、と小人さんは可愛いお口を開きます。

私は、失業です。

(何が言いたいのか分からなくなってきたぞ)

近頃稼ぎの悪い秘書は、家庭経済の摂理に乗っ取って、我が家では小人さんをやっております。小人さんを飼うにはお金がかかるんだよ、と寝てる同居人の枕元で囁いては、同居人のポケットからこぼれて床に散らばっている小銭を秘書のポケットに拾い集めております。

我が社にも小人さんが欲しいです。秘書がせっせと忙しい仕事の合間に、床を吐いたり窓を実が射たり、?、床を掃いたり窓を磨いたりするのですが、気がつくとまたぐっしゃぐしゃ。

床にガラスの欠片が転がってます。対ゲリラ訓練みたいですが、秘書はサバイバルゲームは嫌いです。

なんじゃあこりゃあ、と大声を出しましたら、あっそれ割れちゃったの。

何が割れたんじゃあ。

お茶用のポットね、砥石ひっぱったらゴトンて落ちてね、割れた・・・って、割ったんだろうがあ!

スリッパの裏にぐぎっじゃりっ刺さりまして、秘書爆発寸前。しかし、ここで沸騰してはいかんです。富士山大噴火を誘発します。ぐっと堪えて掃除機出して、突っ立ってる御仁の回りを当てつけがましくガーガーゴーゴー。

近頃、秘書の品性は著しく崩壊しております。だから戦争は嫌なんじゃあ、となんの脈絡もなく叫んだりして、思考回路も壊滅状態です・・・

営業部長が慰めてくれました。また空クジ引いたからってヒステリー起こすんじゃないよ・・・って、放っとけやい。秘書は世界平和のことで悩んでるんだい。

2003年11月25日(火)巷に冷たい雨が降る

パソコンの蔭に隠れて秘書はせっせとコシコシしています。10円玉取り出してスクラッチくじ擦って一獲千金を夢見て・・・というのはひと頃のことです。今は、1枚200円、5枚買えば1000円もゴミ箱に捨てる気にはなれません。1枚50円の葉書の裏にカエルさんの絵を描いております。

某大賞に応募するんです。30万円貰えます。

30万あったら、安売り問屋のじゃない靴が買える。今年の流行のコートが買える。武道館のコンサートにも行ける。モンチッチにならない美容院に行ける。DVDレコーダーが買える。豪華温泉でどんちゃん騒ぎができる・・・このあたりで予算オーバーです。どうも近頃物欲に火がついてしまいました。

世の中がどんどん物騒になっていきます。乏しい知識を総動員すると、大事態が発生する前には、秘書のような一般大衆は不安を先取りしたような振る舞いをするようです。ちまちましこしこ生活を積み上げても、どかんと一発大揺れがきてすべて吹き飛びます。吹き飛ぶよな人生なら、先に弾けちゃおうよ・・・

井戸の中にカエルがいます。茹であがる場合もあるようです。カエルは大行列をします。秘書ガエルはまん中あたりで、後ろの威勢のいいカエルが押せ押せなもので潰されそうになっています。どこに向かう行列か分かりません・・・

お目めのくりくりした可愛いカエルさんを描いて、色鉛筆で本当はピンクにしたかったのをぐっと我慢して水色に塗って、おまじないのチュウをしました。後でポストに突っ込みに行きます。

2003年11月24日(月・勤労感謝の日)曇り

巷は全国的に勤労に感謝してお休みする日であります。我が社も勤労に感謝するのですが、働ける幸せを噛みしめよ、とばかりに働かされる日です。

そりゃま、まともな会社に再就職しなかった秘書が悪いんですが・・・

ふて腐れて重役出勤してみれば、おんや、社内が賑やかです。ビデオカメラに三脚にバッグにリュックに・・・ とある集会の撮影に八王子まで行くんですと。昨日夜中に決まったんですと。

こういう事態になると、編集長は実にいきいきとします。日頃パソコンの前で居眠りこいて、椅子から転げ落ちそうになってる人と同一人物とは思えませぬ。せいぜい頑張って行ってらっしゃいまし。秘書は早退させて頂くでし。

2003年11月23日(日)曇り

目が覚めると、お布団の上に巨大ノシ餅が約二枚ほど乗っかっておりました。こういう日は、横のものを縦にしたくありません。無理して起き上がると、頭上に石臼が被さります。なおも無理すると、コールタールの海で寒中水泳することになります。やけっぱちでなおも無理すると、トイレの便器に腰掛けたまま正体を無くしてそのまんま流されてしまいます。

気がついたらお魚の腹ん中に入ってました・・・ 今日も夢見が悪い。

2003年11月22日(土)

むふふうふふ、今日秘書はザギンででえとです。ザギンて何だって? 銀座に決まっておりますでしょ。ナントカ銀座じゃなくて、正真正銘ほんまもんの、資生堂パーラーや服部時計店のある、有楽町駅からいく銀座でえす。

昨年の夏しばらく通って以来、縁がございませんでしたもので、なんかこう異常に興奮しますなあ。やっぱ秘書は東京の田舎もんですなあ。住んでるところが“市”ですもんな。区民に戻りたいもんですな。

東京の外れに逼塞しておりますと、人間が野暮になっていけません。社内見渡しても、洒落っけがあるでなし、ゴボ天みたいな顔した野暮天ばっか。

テロテロとテレビがうるさいです。東京のど真ん中が狙われるそうですが、ど真ん中ってどこでしょう。国会? 都庁? 防衛庁?・・・ 銀座は地理的には端ですが、感覚的にはど真ん中です。

昔、中東のパリと称されたベイルートは見事に廃虚にされました。近頃は復興が目覚ましいそうですが、一歩裏に回ると破壊された建物がそのままです。銀座の通りをふらふら歩いていると、町並みに爆破されたバグダッドの光景が重なり、原体験のないフラッシュバックを起こします。

大多数の人間は戦争が嫌いです。

2003年11月21日(金)、11月20日(木)

記憶喪失・・・(秘書の大事な頭を思いっきし殴ったドアホめが・・・)

2003年11月19日(水)曇り

相変わらず夢見が悪いです。

昨夜も、バグダッドの森の泉のほとりでまどろめば、ヤシの実が、どかんどかんと地響きを立てて落ちてまいります。ひえええ、と見上げれば、チェシャ猫がにやにや笑い、猫ライオンが猫をかぶって日なたぼっこをしております。振り向けば、泉からザバーッと海坊主いや泉坊主かどっちでもいいけど、アーミテージ入道が顔を出し、ナイフとフォークを振りかざします。どすんどすんと迫り来る巨大チェス駒はお帽子被ったフセインキング。真紀子さんが、ウェディングドレスの裾をからげて逃げだしております。自衛隊よ、昆虫網で何がとれるか、地引き網もって来い・・・

また、うなされたらしく、同居人に蹴飛ばされました。

東京がテロの対象になる、と聞いたもので、端っことはいえ東京都民の秘書はビビりまくっております。勝手にお笑い下さい。小心者は生き残る確率が高いんですから・・・ 誰の理論だったかしらん。

こんな思いは地球上のどこにいてもまっぴらご免です。

昔、日本でも爆破事件がありましたっけ・・・ 丸の内の三菱重工事件。おばあちゃんがテレビ見て、恐ろしい恐ろしい、って言ってましたっけ。電車に爆発物が仕掛けられたり火炎瓶が投げ込まれたり交番が爆発したり、思い出せば結構ドキドキしながら日々の生活を送っていましたね・・・

新宿駅が燃えたのは、国鉄ストに怒った乗客の放火でしたっけ、過激派の焼き討ちでしたっけ。

夢の続きでボケーッと歩いて参りましたら、道っぱたに大量の不燃ゴミ。まだ使えそうな物もあるのに勿体ない、とじろじろ眺めながら通り過ぎようとしましたら、脇のアパートから不景気な顔したオジさんがせっせと運びだしております。ドアをみましたら、××企画の表札。ああ・・・ 立ち行かなくなったのですな。

出勤してみれば、今日は恒例の編集長の議会陳情陳述の日でありました。先方から出演確認のお電話まで入りまして、今日は絶好調、絶ハイテンション。また戻っておさらい演説をするんでしょうな、と思っておりましたら、そうそうのお帰り。しかもカンカンになっております。きけば、行くと言っておいたのに、さっさと審議してしまって喋らせない、これは陰謀だーっ。

と、いうんで今、物凄い勢いで電話をしております。でかい声が秘書室にまで響いて参りまして、窓ガラスがビンビンしております・・・

2003年11月18日(火)晴れ

お寒うございます。秘書部屋を風が通り抜けてまいります。おケツがじんじんと冷えます。はよう温い暮らしができる身分になりたいものでございます。編集長の本がもっと売れますように。何万打部何万打部・・・1万部でいいです・・・

ときに、秘書はヘアスタイルはベリショート(極短小)が好きです。が、美容師さんはビビっちゃって中々短くしてくれません。髪は女の命、というんで慎重におなりのようですが、男は髪が命、の間違いじゃございませんこと。

ともかくバサっと短くしてくれるよう、色々と注文をつけます。後ろは刈り上げみたくね、てっぺんも短くしてね、前髪は生え際ぎりぎりがいいな・・・

結果お家に帰って風呂上がりにじっくり見ましたら、モンチッチになっておりました。ま、いいや、半額なんだし・・・ しかし午前様の同居人が、寝ている間に頬紅をたっぷりつけてくれまして、ついでに靴下の袋についてた小さいリボンも頭のてっぺんに貼りつけてくれたので、朝起きてみると、実に感慨深い姿になっておりました。お礼に紅茶に醤油をたっぷり入れて差しあげました。

さあ、勤労に勤しみませう。

2003年11月17日(月)晴れ

月曜日は、やるせなくていけませぬ。天気が悪ければ頭上にどっしり鏡餅が乗りますし、良ければ良かったで(こんな良い天気に狭い事務所でなにをちまちまやっておるんだろうか)と人生が空しくなりまする。

ほーっと溜め息ついてお外を見やれば、鳥が空を飛んで行く。雲が高く流れて、隣のビルの窓からスリッパが飛びだす・・・ 夫婦喧嘩かいな。

ああ、切ない・・・

と、その時閃くものあり。美容室から半額割引きの葉書が来ていた。今カットしとけばお正月まで持つ。行ってこよっと。電話すれば、折よく空いておりますそうで。

また、ちょっと銀行いって来ます、の手を使いました。どうせ大事な用はないんだし、と思うと罪悪感はこれっぽっちもありません。秘書も大成しましたことよ。

さて、秘書の行く美容室の担当のお兄ちゃんは寡黙です。それをいいことに秘書はいつも爆睡します。美容師の余計なおしゃべり程迷惑なものはない、と秘書は思いまする。

お仕事は何をなさってるんですかあ?
(失業したんだよ)or(ヤクザな稼業だよ。― 例:憎まれ愚痴社の秘書業)

お休みは何してるんですかあ?
(1日中寝てるんだよ。仕事がかったるくってさ。時々起こすヤツがいてさ、サイアクう~)

お出かけしないんですかあ?
(したいんだけどお金がないんだよっ)

本とか読むんですかあ?
(とか、じゃなくて“本”を読むの。ちなみに音楽とか映画とかじゃなくて、音楽を聴きます映画を見ます。好きなのはアルビノーニあたり、と見栄張った秘書が馬鹿だった。それってレゲエですかあ、だってさ。秘書の顔しげしげ見ながら言うなっ)

目が覚めれば、鏡の中に、さっぱりすっきり秘書がおりました。心も晴れ晴れ・・・ しまった。いくら我が社の連中が節穴揃いだからと言って、髪型が違い過ぎる。

2003年11月16日(日)晴れ!

今日は楽しい日曜日。阿修羅掲示板が止まっておりまする。

となれば、今日も来ました、臨時呼び出し。通信を乱発したからサイトに入れておくように。我が社が阿修羅掲示板の隙間を埋めるのじゃ。かっかっかっ、だそうで。

近頃は逆らう気力も残っておりません。へいへいと出勤致しまして、しこしことサイトに放り込んできました。あーっ、日曜日が浪費されて行くう~。

2003年11月15日(土)晴れ?

昨夜も夢見が悪うございました。だいぶうなされたと見えて、同居人に蹴飛ばされて目が覚めました。

この善良なる秘書が何故か地獄に落ちているのです。長い階段をころころ転がり落ちて、すぽっとハマったのは地獄の釜でした。ふらふらになって釜からはい出してみれば、閻魔様がござって、かっぱらいの罪に付き、飯炊き女三号俸給を命ず、という理不尽な採用通知。応募した覚えないぞっ。何もかっぱらってないぞっ。

ま、しかし飯炊きなら余禄もありそうだし、と職場に赴いてみれば、してやったり、赤鬼がどぶろくを密造しております。地獄の役人どもは贅沢でございまして、罪人は適当にほっぽらかして、毎日が飲めや歌えやの大宴会。秘書はちょこちょことつまみ食いをいたし、あーこりゃこりゃ・・・

ぼかっ、といきなり金棒ではたかれましたがな。おおイタ、怪我するじゃないかっ、と振り向けば閻魔様がカンカンになっております。

「なーおまえ 地獄っちゅうとこは
 そんな甘いもんじゃねえでよ もっとまじめにやらんかい」

しかしすっかり出来あがっちゃって、態度だけはイグアノドンなみになってる秘書、赤鬼が青くなってとめるのも聞かず、お偉いさんがみんな酔っぱらっているのに誰が真面目にやれるんかい、とつい酒臭い息を閻魔様に吹き付けちゃいました。

♪地獄よいとこ一度はおいで 風呂は湧いてる 鬼はマッチョだ・・・

次の瞬間、出てけーと蹴りだされておりました。わー、お土産くらい持たせんかい、閻魔のドケチっ、と騒いだ記憶が残っております。

2003年11月14日(金)晴れ?

編集長の本をせっせとデータ化して参りまして、巻末の参考資料一覧のところで手が止まります。資料リストだけで何ページあるんだっちゅの。

これ全部読んだんかいな、と疑惑の目を向ければ、読んだ、とのたまいます。なおもいかがわしい目つきをすれば、ほれ、と秘書を引ったてて、とある部屋のドアの前に立たせます。一瞬ニヤリとした気がしました。後から思えば、この時身を引けば良かったのでしょう。

ドアを開けると、どどどどっと本が崩れだし秘書は生き埋め。表層雪崩か深層雪崩かの論議は後回しでいいから、はやく秘書を資料の山から掘り出さんかい。ごほっげほっ。

秘書が悪うございました。もう二度といちゃもんつけません。

2003年11月13日(木)晴れ

新しいメルマガを発行いたしました。木村書店メルマガシリーズと称して、昔の本をインターネットに乗せて永久保存しちゃおうって訳です。今度のは『NHK腐蝕研究』っていいます。よかったら覗いてみて下さいまし。

さて、第3弾を準備中です。準備するのは勿論秘書。次のは『読売新聞・歴史検証』です。

『NHK』は昔むかーしの本でしたので、秘書がせっせと入力したりOCRで読み取ったりしました。サイトにも入れてありますが、始めの方はOCRの教育が行き届かなかったので、80バーセント(巴里のパじゃなくて馬鹿のバ)になってたり、エビを釣るのが「タィ」だったりと、笑えるようにしてあります。

大変だったあ、と文句垂れたもので、『読売新聞』はワープロデータをくれました。すぐやれよ、のお言葉付きです。

ほんじゃ、と張り切ってかかれば、おいオヤジ中身が違うぞ最終稿はどうした、なんぞという下品な科白は口にしませんが、本とデータが合ってません。秘書の本じゃなし、しらばっくれちゃおうかと思ったのですが、人名が違う数字が違う段落ごと無い、とかの事態がでてまいりましたので、やむなく読み合わせをしております。

が、これが長い。45字×18行×382頁、誰が読むんだこんなもの、と言いたいのですが、秘書が読んでおります。今ようやく326頁まで辿り着きました。おかげでここのところ頭の中が8ポ活字でぐしゃぐしゃ、非常に夢見が悪いです。

昨夜も、だだっぴろい会議室のまん中にこたつ兼用のマージャン卓が出てまいりまして、しかしマージャンやってるヤツはおらず、何をやってるかと言えば、編集長が先頭で後ろに後藤新平、正力松太郎、お次は何故か西郷ドンの四人が紐を結んで輪っかにして中に入って両手で握って、マージャン卓の回りをドタドタ賑やかに走り回っております。すなわち、運転手はボクだ車掌はキミだ、とニコヤかにニッと歯をむき出しにして電車ごっこ。あのねえ・・・

夢といえども、ピースサインなんかするんじゃないっ。

2003年11月12日(水)晴れ

我が社の編集長は近頃、出たきりナントカと化して都内を徘徊しまくっております。仕事もせんでオイコラと言いたい気持ちもありますが、狭い社内に蟄居してぐつぐつ煮えたぎっているよりは余程マシでありましょう。

今日もどこぞへお出かけです。

秘書もお出かけします。

編集長のお供で、というのは社内の勝手な思い込みです。一緒に出たからといって、行き先が同じとは限りませぬ。お供のフリして、実は、近頃煮詰まり気味で方向性に非常に疑問を感じております秘書は、あるべき人生を模索すべく探究に出たのでした。どうせ編集長は夜まで帰ってきやしません。何くわぬ顔で先に戻って澄ましてれば、秘書がどこで何してたか、だあれも気にしやしませんもの。

さて、秘書が向かったのは、人生模様を偉大なる芸術に昇華させあまねく世間に知らしめ無知蒙昧なる庶民を薫陶ばいたそうという壮大なるプロジェクトを実行すべく全国津々浦々に建設されしかし昨今は斜陽産業とば形容されるところの映画館でした。

近頃の映画館は、お客が減り続けるもので、水曜日はレディースデーとか銘打って、女性は1000円で見られるんです。この貧乏暇は作れる秘書が、土日の混雑に1800円も払って見られますかいな。

どりゃ、貸し切り気分で、と意気揚々とでかけましたら、この混みようはなんだ、昼間っから暇人どもめが、とつい自分のことを棚に上げてしまいますが、女、女、女でありました。女がこれだけ揃うと・・・ 

場内で前回の上映が終わるのを待っておりましたら、出て来たお客、あたふたとトイレに向かいます。女、女、女が溢れて廊下にはみだして、ひょいと横向けば男トイレはガラ空きとくれば・・・ 希少生物と化した男性が憮然とした顔で女の群れに押し流されていました。

これだけは秘書はやりとうありません。股間を押さえて跳ね回っている方がましです。

女パワー恐るべし。

上映開始から大分たって入って来たおばちゃん二人連れ、だいたい途中から見ようという感覚が理解の外なのですが、どこへ座るだよ、あこが空いてるだ、ここでええ、どこだよ、と遠慮のないでかい声でしゃべりまして、声がでかいだけなら許してやる、さっさと座れと思っていれば、いつまでも、どこへ座るだ、あこだ、どこだよを繰り返しております。おまけに荷物のビニール袋がガサガサゴソゴソ。

ばばあ、やかましいわい!

と、日頃温厚な秘書が叫びそうになっておりました。ああ、年寄りは大事にしなくてはいけません・・・

夕方会社に戻って来ましたら、玄関に編集長のドタ靴が右と左それぞれアサッテの方向むいて乱雑に脱ぎ捨てられておりました。

2003年11月11日(火)雨が冷たい

昔昔、ある所に、ヒゲを剃り落した変な酋長がおりました。

酋長というからには、後ろに部族がひかえおるのですが、これがまた酋長に劣らず変人揃いでございました。どのくらい変かというと・・・ 説明を始めると3日3晩ぶっ通しになりますゆえ省略致しますが、大事な会議の最中に銀杏の皮剥きをするなんぞ、あったり前よ、という連中で、せっかくだから煎って食おうと言い出す始末です。某日も会議室から、パパンパンパンとフライパンの中で銀杏の弾ける音が鳴り響いておりました。

以上前置。さて本題。

この酋長、公務も私生活も趣味も仕事も全部一緒、という、一介の勤労者にとっては極めて傍迷惑な御仁であります。通信を書き散らし駅前で演説をぶち集会でチラシ播き新聞社その他に電話をかけまくり、と実に行動的でもありまして、某月某日には、新しい本の原稿書きそっちのけで裁判所へビデオカメラを担いで行って何やら撮影してまいりまして、ひっひっひ、と気味の悪い笑いを浮かべつつ、パソコンにぶち込んでいじくり回し、3分弱にまとめ上げておりました。どっかに応募するとのことでした。

それから幾星霜、部族は銀杏の食い過ぎで死に絶え・・・ 

ぼかっ(おおイテ。久しぶりに出た特大制裁拳骨)

すみません。憎まれ愚痴社は全員ぴんぴんしております。ご安心くだされ。

もう一度本題に戻ります。昨夕は、3分ビデオ応募作品の上映会でした。朝から編集長が、湾岸戦争に偽りありの表紙カバーを裏返して並べてなにやらしこしこやっておりました。何かと思っておりましたら、パンパカパーン見よこの晴れ姿、と登場した編集長の肩には特厚上質アートポスト紙製の「後ろ姿主演男優賞・皆勤賞」のタスキ。会場で掛けるんですと。

一緒に行くかね、秘書も誘いを受けたのですが、誠に本当に非常にこの上なく残念なことに先約ができまして・・・

ちなみに、「後ろ姿」とは、いつもは全面前面出まくりの編集長が今回は後ろ姿のみの意、「皆勤賞」とは、これで3回目の募集に3回とも応募してますの意です。

2003年11月10日(月)雨が冷たい。12月並に冷えたそうで・・・

選挙終わりました。予想通りというか予定通りというか、やっぱり自民+公明+保守が半分ちょいで、民主が増えて社共が壊滅への道をまっしぐら。民主って、分類すると革新に入るんでしょうか。

秘書は、ばかちんなので、ちっともわかりません。同じくあほんだれの同居人と、野党だから革新に決まってるじゃないか。保守だったら、公明党みたく自民党とくっつく筈だぞ、と脳味噌を裏ごしして論議しました。

で、誰に投票したかは、たとえ同居人にでも内緒です。秘密にするのは、れっきとした権利です。

でも、うふふむふふ、お口がむずむずします。秘書の耳はロバの耳というより馬の耳なのですが、さっきからヒクヒクぴくぴく。あーっ、我慢できないっ。

候補者の所には、編集長の名前を書きました。
政党の所には、憎まれ愚痴と書きました。
裁判官の所は、さっぱり判らないので、全部?マークを付けてきました。

あーっ、言っちゃった。

(本気にしないで下さいまし)

2003年11月9日(日)曇りのち雨

選挙、ですな。投票日、ですな。買い物行こっと・・・

同居人に襟首掴まれました。投票済ませてから行けっ、と。ふん、この間までは自分だって棄権しまくっていたくせに。秘書に説教するのは20年早いわい。

昼頃行ったもので、まあ、投票者がどっちゃりこ。並んで待たされました。近くの小学校が会場だったもので、校庭でリトルリーグが野球の練習をしておりました。あんなにちっこい選手でも一丁前のユニフォームを着ています。親はお金が掛かって大変だろうな。体操着だっていいじゃないか。形だけ整えてもだめなんだぞ、とこれは、ちょうちんブルマでテニスコートを走り回った世代のひがみです。

御詠歌が聞こえる、と思ったのは、チビ連が景気づけエールを交わしていたのでした。ああ、我が青春は遠くなりにけり。

夕方、珍しくお友だちのエツ子さんから電話がありました。挨拶もそこそこに、息急きっていうには、あんたんとこの編集長、駅前で演説してたわよ・・・

小泉は…婦女…で逮捕歴…親父が……選挙…

挙げ句、駅側の交番の警官に向かって、選挙妨害で逮捕するんならしてみろ、と叫んだとか。あっあっああ~っ。

2003年11月8日(土)曇り

選挙線竹縄、じゃない、酣。まったくMacの「ことえり」はこれだから嫌だ、馬鹿っ、と罵っておりましたら、某筋から、教育の仕方が悪いからだとお叱りをいただきました。入力したら、シフトキーを押しながら範囲指定して・・・おお、ちゃんと変換します。教訓:何事も沸騰する前に冷静に考えるべし。

さて、秘書の地元は、注目の菅直人vs鳩山邦夫選挙区です。他にもう1名いらっしゃるのですが、気の毒なことに殆ど泡沫扱い。この方には、落ちてもあんたのせいじゃないよ、気落ちするなよ、といってあげたいくらいです。

鳩山さんは自民党候補です。地元の市長さんは無所属と名乗る自民党です。当然応援演説をします。選挙カーが走り回るのを聞いていると、私は市長の土屋です、皆さん、私は市長の土屋です、土屋です・・・ 明日投票所で鉛筆握りしめて、あれっ土屋さんの名前がないっ、と慌てふためく人がいるかもしれません。せめて名前の連呼は半々にしましょう。

対する菅さん、人気絶大です。秘書んちのすぐ近くまで来たらしいのですが、商店街住民総出で手を振って歓迎していた模様です。中学生の坊主どもが、「俺、菅さん撮ったよ、写真撮ったよ」、と携帯ふりかざして狂喜しておりましたがな。よって、この勝負、菅さんの勝ち。

そうそう、市長の応援演説に、我が社の編集長がカッカとしておりました。平日の5時前に、「私は市長の土屋です」と叫んでいるのを聞きつけて、おのれ地位を利用しての選挙違反じゃ、とあちこち電話しておりました。マイク握って演説に行きかねない勢いです。気の小さい秘書は、選挙妨害と言われて逮捕されるんではないか止めてくれろ、と小声で呟いています。

2003年11月7日(金)晴れ・・・たような

お昼のパンにジャムをこってり塗っていて、ふと思いました。毎日こんなにつけてたら糖尿病になる・・・って、そんなんじゃありません。もっと高級なことを考えていた筈。はて何だったかしら。

も一度じっくり塗り広げたジャムを眺めて思いだしました。芋虫のフンチみたいな粒粒がまざるこのジャムは無花果(イチジクって読むんです)。無花果の葉っぱは人類最古の衣装です(ただし旧約聖書普及範囲に限る)。アダムとイブが楽園を追われる時、裸を恥じて無花果の葉っぱで前を隠したのでした。

そこから派生していろいろな意味があるようです。つい先日もどこぞのシンポジウムで、いちじくの葉っぱ論議があって、1枚より2枚の方がいいとか言ってたそうです。よくわからない話ですが、(冷えて来たから)パンツは1枚より2枚の方がいいとかいうことじゃなさそうです。

思えば、イブさんも余計なことをしてくれましたな。林檎なんぞに手を出さなきゃ一生安楽に暮らせたものを。原罪、というらしいですな(これも旧約聖書普及範囲に限る)。おかげでその後の人類の悩み多きこと(これは地球全域に適用)。

だから女はどうしようもない。

と思う人がいたら、それは大きな間違いですぞ。考えてみても下さい。そそのかしたのは蛇じゃございませんか。騙すヤツと騙されるヤツとどっちが悪い。知能検査じゃないんですから、知恵の善し悪しで人間を判断しちゃいけません。牢屋に入れられるのは騙した方に決まっとります。牢屋に入れられないとしたら、それは警察が腐敗しているからじゃあ、検察が癒着しているからじゃあ。

と、ゴマメの歯ぎしりをしたもので、本題をすっかり失念してしまいました。えーと、なんでしたっけ。思い出せないので、昔の話をひとつ。

ソフトポルノを見に行きましたギャル秘書、エマニュエル夫人だったかO嬢の物語だったか、いざという場面になって目を見張った途端、スクリーンのまん中にどーんと派手な花てんこ盛りのでっかい花瓶が出現したのにビックリしました。黒い煤け虫がチラチラするのも興醒めですが、アンデパンダン生け花アヴァンギャルドじゃあるまいし・・・ 腹が立ったので、帰り道、連れの男にエロ雑誌を買わせました。

2003年11月6日(木)晴れ

昔は寒かったな、とふと思いました。

若かりし頃の貧乏秘書は、給料の半分以上を注ぎ込んで、吉祥寺駅より徒歩3分という、立地だけは一流のアパートに住んでおりました。窓を開ければ、そこは樹木の生い茂る井の頭公園でした。遊びに来た友達に、なんとまあ贅沢な、と嘆息されたものです。その頃からご近所には著名人文化人お金持ちが多く、一番近いスーパーは、いまでも名高い高級店でした。そこでチマチマお買い物をすると、秘書も一流になったものよ、と勘違いの感慨をいだいたものでした。

アパートには欠点がいくつかありました。まず、お風呂がありませんでした。洗面器にタオルと石鹸入れて、当時ピンクで名高い近鉄裏にある公衆浴場に通うのですが、路地の両側には欲情むき出しのエロ看板がひしめき客引きが声をかけるのです。大人になっても童顔ゆえ子供と間違えられ続けた秘書は、ニイちゃん達によくからかわれました。よーく洗っておいでよ、とか余計なお世話じゃい。

親切なんだか根性が悪いんだか分からない友達に駅前で出くわすと、風呂上がりのゆでダコのざんばら髪のまま、しゃれた喫茶店に連れ込まれ、洗面器の置き場に困ったものです。

次に、壁が薄かったことです。隣の話し声のよく聞こえること。この時の経験ゆえ、秘書は寝室の音に敏感になりました。

そして、薄い壁は、冬の寒さをそのまま室内に持ち込んでくれました。室温が10度あるとほっとしたものです。建て付けも悪く、朝起きると室内に雪が積もっていたこともありました。思い出す分には風流ですが、霜焼け体質に磨きがかかったのはこの頃です。

思えば街全体が寒かったです。朝、顔を洗って急いで駅に向かう途中の交差点でふと気がつくと、濡れた前髪が凍っていました。11月になると早々にコートを引っぱりだしたこともあります。

ああ、しみじみ・・・

なんで秘書は懐古にふけっているのでしょう。それは、この馬鹿暑いのに、我が社はストーブを炊きよるからです。足腰が冷えていかんのう、とだから年寄りばっかの会社は嫌です。昔はもっと寒かったぞ。みんな我慢してたじゃないかっ、と一人かっかしておりましたら、あんの営業部長っ、何をぼそぼそ言いいおる。…年期…害…、だとぉ。障「害」って字は使っちゃいけないんだぞ。障「がい」って書かなきゃいけないんだぞ。新聞に出てたぞ。

2003年11月5日(水)曇り

新しい本を出しましてから10日経ちました。今回はメールで注文が飛び込んで来ます。行商に行かなくてもじっとしていても、お金が振り込まれてくるなんて、なんと有り難いことでしょう。蟻地獄になった気分です。今日もずるずるぼたぼた読者が引きずり込まれてくる・・・ ふっふっふっほっほっほっ。

ところで、蟻地獄ってどんな生物でしょう、と調べて見ましたら、薄羽蜉蝣の幼虫だそうです。「薄羽蜉蝣」という字が読めますでしょうか。秘書は長いこと、あの下着の縁のレースみたいな羽でユラユラとはかなげに飛ぶ虫の名前は、誰がなんの恨みがあって付けたのか、薄馬鹿下郎、だと思っておりました。

さて、この地獄で天女のカゲロウ様、名門女学校のお嬢様の実体暴露話みたくビックリ仰天虫様のようです。あまりに可笑しかったので、紹介しちゃいます。

「このアリジゴク、実は非常に変わった体の構造をしている。なんと肛門が無いそうだ。滅多に獲物が穴に落ちてくることがないので、成虫になるまで糞をずっと貯めているそうだ。そして成虫になってから2、3年分の糞を一度に放出するらしい。」

http://www.fuji.sakura.ne.jp/~shin/galleryotherinsect/usubakagerou.html
http://mushitori.jp/old_sansakuki/galleryotherinsect/usubakagerou.html

(写真付き)

2003年11月4日(火)腫れ・・・てるのは秘書の目。今日は晴れ

連休中のことでした。例によって秘書は、隣の町までとことこ歩いてフリーマーケットを冷やかしに出かけていきました。

この文明時代に、いにしえの旅人よろしくせこせこと歩くのは、そりゃま金かけずにダイエットしようという魂胆もあるのですが、同居人が、なんだかんだと言っては秘書のママチャリに乗って行ってしまうからです。前カゴがでかくてばばくせえダセエと文句を垂れるんなら乗るんじゃない、と言うのに、同居人の“かっこいい”自転車の空気が抜けていて、入れるのがメンドクセと言うのです。

この手合いは、張り倒すと、どういう反応をするのでしょう。いっぺん試してみる価値はあると思うのですが、最近どうも家庭内の物騒な事件が多くて、身の程も肝っ玉も懐も度量も××の穴も小さい秘書は肝心なところでイジイジしてしまいます。空気入れといて、と言われるのですが、意地でも入れたくありません。

さて、300円のふかふかセーターを200円に値切って買って大満足の秘書、そのまま大人しく家に帰ればよろしいものを、(人間毎日同じことをしていたら感性が鈍くなる。そうだ感動を探しに行こう)と、ちょこっと違う方向に歩き出しました。そして、ご期待通りにどんどん帰り道からそれてお家が遠くなって・・・

気がつくと大根畑の横を歩いておりました。都下の市から出発点して、ここは練馬区。途方に暮れて血の気が引く思いがしましたが、ふと見やれば、なんだ、道の右側が練馬区で左側が秘書のテリトリーの地元市。途端に気が軽くなったのですが、一応お家を目指して方向修正します。少々お疲れで、てれてれ歩いていくと、見覚えがあるよな無いような町並みです。道路っ端に小さい公園あり。どれひと休み・・・

しませんでした。小さい子向きの公園と見えて、樹脂製だか極彩色で塗ったコンクリート製だか、動物をかたどった遊具がありまして、これがその・・・

明らかに作り物と分かる木の幹が入り口に生えておりまして、ぶっといその枝に50センチはあろうかという巨大リスが止まっています。それだけなら、浦安東京某ランドにもごろごろして生息している類いではないか、とお思いでしょう。ところが、このリス、目がでかいと思いきや、瞳孔が思いっきり開いちゃっています。ヤバいよ、お薬効いてるよ・・・

椅子がわりに地べたからにょきにょき生えているふくろうも、目が完全にいっちゃってます。こんな無気味な公園、子供がひきつけ起こすぞ。

と言う訳で、人っ子一人おりません。脇から出て来た猫の子が道を横切っていきました。秘書もその後をついて道の反対側に渡りました。お家まで、まだ遠かったです。

2003年11月1~3日(土、日、月・文化の日)晴れ、晴れ、雨

巷は3連休、秘書も3連休。編集長は年中無休。

11月になりました。先月の末から毎日暑いです。ん? でも毎日暑いんです。小春日和じゃのう、と編集長が言っておりましたが、春どころか、「今日も夏日です」とラジオが告げておりました。夏日とは最高気温25℃以上のことです。ああ、なんたる異常事態・・・

秘書が夏バテ起こして寝てばかりいるのも無理はありません。それなのに、休みというと電話で叩き起こして、「何をさぼっとる!」と怒鳴る編集長の理不尽さよ。今日(3日)は文化の日ですぞよ。そんなことも知らないのか、この野蛮人!と怒鳴り返せないのが秘書の根性のないところです(自己嫌悪・・・)

さて、小春日和を米語でインデアンサマーというのだ、とさる御仁が学のあるところをひけらかしておりました。ふーん、インドの夏って、熱死者がでるくらい焼け焦げるんだと思ってたのに、こんなにいい日和なんですか。そうですか。

え、インドの話じゃない、インデアンの話だって? 秘書を馬鹿にするんじゃありません。インドの形容詞がインデアンだってことぐらい知ってます。違うって? アメリカ大陸の話だって? なんでアメリカ大陸にインド人がいるんですかっ。あ、移民したのね。って、そうじゃないって?

なぜかアメリカ大陸先住民をインド人呼ばわりする理不尽さ。インドと思って発見したからだ、というのですが、じゃなんですか、ハワイだと思って日本を発見すれば日本人はハワイアンだって言うんですか。違うでしょっ。

と、話がどんどんアサッテの方向に行きます。反省。

このインデアンサマー、小春日和と訳せば情緒がありますが、原語ではどうも「嘘つきの夏」のニュアンスがあるようです。インデアンすなわち嘘つき。インデアンギフトとくれば、貰ったと思ったのに返せと言ってきやがったこのイカサマ野郎!という事態ですな。ようするに、インデアン嘘つき良い子なもんか、と子々孫々伝えたくて辞書に書き残したんですな、アメリカ人は。

そりゃ、習慣の違いを顧みない勝手な解釈ってもんでしょ。秘書は別にアメリカ嫌いじゃありませんけどね、世界中が一つの論理で動いていると信じて疑わないか疑わないことにしている、この鈍感さが最近とっても嫌いです。(あー、言っちゃった)