電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年8月

つくる会教科書反対派の抗議行動うんざりと放火騒ぎにチンパンジー生態観察記録を参照

送信日時 :2001年 8月 8日 水曜日 7:39 PM

件名 : [pmn 15770] Re:「つくる会」教科書採択について

 匿名で「うんざり」を告白される方が出ましたが、1960年安保闘争以来、世間的には「左翼」に属する組織運動に関わってきた私としては、「うんざり」どころでは済まないのです。同時期の仲間は、この種の「右勝て!」「左勝て!」運動を「綱引き」と呼びました。どちらかに所属していないと仲間外れにされる原始的な恐怖が、左右の思考停止、金魚の糞族化を促進するのです。

From: "htokusan@catnip"
Date: Wed, 8 Aug 2001 16:38:03 +0900
Subject: [pmn 15768] Re: 「つくる会」教科書採択について

今回の歴史教科書を巡っての反対・賛成両派の争いは、もはや問題の教科書そのものよりも、矛先が他に移っていますね。
(「石原のゴリオシ」などという発言もありますしね)
特に、反対派の抗議行動を見るとそう思うのは私だけでないはずです。正直、「やっぱりそうなるか~」って感じでうんざりです。

 別途、次の手紙も拝見しました。

 以下、引用。

 作る会事務所に放火があったらしいですが、とうとう一線を越えてしまいました。非常に残念です。死者、けが人が出なかったのは幸いでしたが、今後、こういうことが起きないことを望むだけです。

 引用終わり。

 現在のところ、一応、ヒトラーが議会に放火して共産党のせいにした故事もありますから、謀略の疑いも捨て難いのですが、いずれにしても、ワッショイ、ワッショイの押し合い、動員合戦に終始し、サイバーテロを擁護したりする癖に、まるで歴史の真相を自分の頭で調べ直そうとしない烏合の衆の運動ですから、結果が暴力に成り果てても、まったく不思議ではありません。

 ここで重要なことは、このような綱引き合戦を続ける自称左翼の行動が、かつてのサイバーテロ議論で出てきたような「手段のために目的を選ばず」という皮肉な本能的衝動に由来していることなのです。

 目下、引っ越し荷物の整理中なので、原本が出てきませんが、日本人がアフリカのジャングルに住込んでチンパンジーの生態を観察した記録があります。食糧採集を終えて夕暮れが近ずくと、若い雄が、手ごろな木の枝を折って、群れの護衛よろしく、引きずって歩くそうです。その後、倒木の上などの少し高い位置に群れ、大声で「合唱」するそうです。そうやって、何百万年も、いや、何千万年も、猛獣に襲われる危険な夜を過ごしてきた裸の猿の後裔は、今、「ゲバ棒」とやらを振り回し、続いて卓上玩具電算機で「攻撃」するようになったのです。

 目的や正義の旗は、実は、何でも良いのです。理屈と膏薬は何処にでも貼り付くのです。「右勝て!」「左勝て!」運動会でしかないのです。そのことを自覚できないのが、金魚の糞族の証拠なのです。

「目覚めよ!」なんて三鷹駅前でもしょっちゅうやっている連中がいますが、あれも数千年の歴史を持つ偽善系の金魚の糞族なのです。新しい糞族は宣伝車の上から「消費税!」なんて言いますが、似たようなものです。

 なお、糞族という表現は、歴史上の黄禍こと「フン」とは全く関係がありません。


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