電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年7月

ポーランドがユダヤ人虐殺を認めた歴史的意義はホロコーストの嘘とニュルンベルグ裁判の正体暴露

送信日時 :2001年 7月 13日 金曜日 9:50 PM

件名 : [pmn 15558] ポーランドがユダヤ人虐殺を認めた歴史的意義

 歴史見直し研究会の代表でもある木村愛二です

 以下、ここに転載する記事の内、産経新聞と毎日新聞は在日アラブ人記者から、京都新聞はパレスチナに平和を京都の会の諸留さんから、私個人宛に送られてきました。御陰様で模写の手間が省けました

 アラブ人記者には、これはホロコーストの嘘とニュルンベルグが「私的リンチ裁判」(kangaroo court)に過ぎなかった事実の証拠の一つに過ぎないとの感想とともに、同じ主旨のアメリカ主導の裁判がユーゴ問題でも行われそうだとして、先に発表した国際行動センターの声明を追加して送りました

 諸留さんは、すでに同様の詳しい論評を加えていますので、後刻、了承を得て、転載したいと思っています

 私は、この件を、かなり前に米軍放送傍受によって、知っていました。基本的な点は、以下の『産経新聞』と『京都新聞』【共同】と一致しています。『毎日新聞』で、「地元民もユダヤ人虐殺に荷担」とか、「ナチスに銃で脅され、抵抗しようがなかった」などとし、あくまでも「ナチス関与」を匂わそうとするには、これが初めての報道の仕方で、現地で半世紀以上も自らの犯行を隠してきた人々のごまかしを容認することになり、まったく頷けません。


『産経新聞』
ユダヤ人虐殺、初の公式謝罪 ポーランド大統領

【ベルリン10日=関厚夫】ポーランドからの報道によると、クワシニエフスキ大統領は十日、東部の小都市イェドバブネで演説し、ちょうど六十年前に同市で起きたユダヤ系住民に対する集団虐殺について、同国の国家元首として初めて公式に謝罪した

 一九四一年七月十日、同市周辺に在住していたユダヤ系住民が納屋に閉じ込められ、火を放たれるなどして虐殺された。被害者は最高で千六百人に上るとされる。昨夏、米国の社会学者が、同市は当時ナチス・ドイツに占領されていたが、犯行はポーランド人カトリック教徒の主導で行われた-と告発する著書を発表、「過去の清算」をめぐる論議が起きた

 この日、同市で開催された追悼式典で、大統領は「ポーランド国民として、また大統領として謝罪する。これは子孫が責任を負うべき“集団(民族)の罪”ではないが、痛みを伴う真実を公にしてこそ、真の追悼が可能になる」と述べた。式典にはユダヤ人代表も出席、演説に感動した同市生まれのユダヤ人聖職者が大統領を抱擁する一幕もあった。


『毎日新聞』
大統領がユダヤ人虐殺事件を公式に謝罪

【ウィーン福井聡】ポーランドのクワシニエフスキ大統領は第二次大戦中に北東部イエドワブネの住民がユダヤ人虐殺に関与した事件から60周年の10日、現地で開かれた追悼式典に出席。「犠牲者と遺族に許しを請わねばならない。ポーランド市民、また大統領として深く陳謝したい」と初めて公式に謝罪した

 41年7月10日、町外れの小屋にユダヤ人約1600人が集められたあと、火をつけられ、焼死した。事件は長くナチス・ドイツの仕業とされてきたが、同村出身で米国在住の歴史学者が昨年、地元民もユダヤ人虐殺に荷担していた事実を初めて明らかにした

 政府は式典を前に「ゲシュタポ(秘密警察)とナチス兵士が1600人を焼死させた」と刻まれた石碑を撤去。しかし、地元民の中には「ナチスに銃で脅され、抵抗しようがなかった」と式典出席を拒否する人もいる

 一方、ユダヤ人からも「ポーランドは自分たちが虐殺の主役だったことを認めていない」と不満の声が上がっている。


『京都新聞』
ポーランド大統領/歴史見直し60年ぶり/根強い偏見/住民には抵抗感

【イエドワブネ(ポーランド北東部)10日共同】ポーランドのクワシニエフスキ大統領は、第二次世界大戦中に、北東部の町イエドワブネの住民がユダヤ人を虐殺した事件から六十周年を迎えた十日、同町で開かれた追悼式で初めて事件について公式に謝罪した。

 大統領は「犯罪的な考えに突き動かされたポーランド人に代わり謝罪する」と述べ「他者に対する罪」を自覚しなければ、ポーランドの歴史を誇ることはできないと強調した。事件は長い間ナチス・ドイツの仕業とされていたが、昨年五月に出版された歴史学者の調査結果などで住民関与が明るみに出た

 大統領の決断に対する国民の評価は分かれている。同国では、ヒトラーとスターリンの秘密協定で大戦初期に国土がドイツとソ運に分割された際にユダヤ人がソ運に協力したとの偏見が根強く、最近の世論調査でも大統領の謝罪に反対する人が賛成派を上回った

 地元のゴドレフスキ町長は「人々は(謝罪を)強制されたと感じている」と、住民の意識を代弁した。ポーランド政府は式典.に合わせ「ナチスがユダヤ人を殺害した」としていた町内の慰霊碑を撤去。新たに建立した慰霊碑に「殺されたユダヤ人の追悼のために。憎悪による罪は決して繰り返さない」と記そうとしたが、地元の激しい反発で後半部分を削除した。第二次大戦で大きな被害を受けたポーランド国民がユダヤ人への加害の事実を広く受け入れるには、まだまだ時間がかかりそうだ。


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