送信日時 :2001年 6月 16日 土曜日 7:25 PM
件名 :[pmn 15291] Re: 一部削除「不良よりも悪人修行中」
From: hagitani ryo
Date: Fri, 15 Jun 2001 20:11:05 +0900
To: pmn@jca.apc.org Subject: [pmn 15270] Re: 一部削除<以上、木村さんの「不良魂」を惜しんで申し上げます。
いえいえ、私は今、「不良」よりも「悪人」修行中です。以下に全文を入れてありますが、
http://www.jca.apc.org/~altmedka/pro-16.html
美濃部都政の実現の底を支えた「文化人」の一人、中野好夫さんは、随筆、「悪人礼讃」の中で、
ぼくの最も嫌いなものは、善意と純情との2つにつきる。[中略]
善意、純情の犯す悪ほど困ったものはない。第一に退屈である。さらに最もいけないのは、彼らはただその動機が善意であるというだけの理由で、一切の責任は解除されるものとでも考えているらしい。
[中略] 世には人間40を過ぎ、50を越え、なおかつその小児の如き純情を売り物にしているという、不思議な人物さえ現にいるのだ。だが、40を越えた純情などというのは、ぼくにはほとんど精神的奇形 [ルビ:モーローン。註] としか思えないのである。
註[2001.6.8.]:原語はmoron。ギリシャ語の「愚か」に由来し、わがiMac内臓の小学館ランダムハウス辞書には、「心理:軽度精神薄弱者」の学術用語の訳例あり。
と書きながら、なおもって、
[中略] それにもかかわらず、ぼく自身では今日なお時に、無意識に、ぼくの純情や善意がぼくを裏切り、思わぬぶざまな道化踊りを演じるのを、修業の未熟と密か深く恥じる [後略]。
と反省もしていたのでした。もっともっと悪人になり切らないと、下手に、世に中を変えようなんて意気込んだりしても、かえって、揺り戻しが酷いことになり、他人に迷惑を掛け兼ねないのです。
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