電子手紙の送信日付け順・注釈付き一般公開文書館 2001年4月

取材される側の権利で「主張を入れない報道は断る」と明言の実績を示し摺り寄り運動批判

送信日時 : 2001年 4月 6日 日曜日 8:49 AM

件名 :[pmn 14697] Re:4月26日の例会

 以下の御意見に関しては、すでに例会で散発的に出ていたことで、私自身の実験もあります。

From: 小林アツシ
Date: Sun, 06 May 2001 00:19:15 +0900
Subject: [pmn 14695] Re: 4月26日の例会

 大切なのは、マスメディアがすべてダメ、NHKが全部ダメという事ではなく、マスメディアの中にもまともな人がいるという事です。組織には構造的な問題や体質はあるでしょうが、だからといってすべてがダメではなくマトモな人とどうつながっていくか、今後の課題だと思います。
 もうひとつ、例会で話題にのぼった中で印象に残ったのは、取材される側の権利の問題です。取材された以上は自分の発言がきちんと放送される事を期待する 権利、歪められて放送される事によって人格を不当におとしめられない権利。取材される側が、そうした権利をもっと主張してもいいのではないかという意見が出ていました。
 取材をされた側が未編集のテープを提出させた例としてはユニークフェイス・石井政之さんのケースがありますが、現実的には特殊な例でしょう。むしろ取材される際に自分でも録音テープを回しておくというような方法が現実的かもしれません。

 私は、元日本テレビ社員で労組員ですから、当然、「中にもまともな人がいる」ことを重視します。しかし、外からの強い刺激がなければ、ともすれば日常に埋没しがちであることも指摘せざるを得ません。このことも早くから、内部のゲリラと街頭行動の関係、などとして、議論されていました。公害や薬害の事件で表面化する大企業問題と同じ構造です。

 「取材される側の権利」に関しては、東海村の臨海事故の例会などで、議論になりましたが、私は、武蔵野市の土地開発公社の公有地過剰取得問題で、監査請求をした際、記者会見で、にこやかに、「私はメディアOBで現インターネット雑誌発行者、同業他社だから、別に掲載されなくても良い。掲載しなければ、いずれはこちらの情報の方が信頼されて立場が逆転する時がくる。政治犯罪と違法行為という主張を入れない報道は断る」と明言し、結果は、その時の記者倶楽部幹事だった東京新聞の記者が、要求通りの良い記事を載せてくれました。他紙は「損をしたのだ」と、私は、胸を張って、自己宣伝しています。

 今後の課題としては、民衆のメディア連絡会の網を全国に巡らし、市民が記者会見する際には、共同会見として対等の立場で参加し、独自の映像音声を最初から確保することでしょう。すでに大きな運動では、同様のことが実現しています。

 この議論の参考としては、これも早くからメディア関係の労組の中で議論があったのですが、音楽の場合には、今なら自前のカラオケの素人名人と収入を得る玄人の境が薄いので、ジャリタレは別として、芸の鍛え方が厳しいのですが、それ以外は、大手資本の機材と記者倶楽部の独占の下にあるので、垂れ流しの薄味報道に堕落しやすいのです。

 この壁が、ヴィデオカメラの普及で破られつつあるわけですから、市民運動全体も、NHKとか朝日新聞とかに摺り寄ったりせず、毅然たる態度で戦い、それによって、内部の良心派の勉強を刺激し、相呼応して、大隈講堂とか安田講堂とかは、ちせえ、ちせえ、せめて千代田城炎上、などと、どうせできはしないでしょうから安心してからかいますが、そこらのチンピラ心情暴力主義虎馬自称左翼の不良少年少女、いやさ、最早、老年のよぼよぼに近付きつつある悪童どもにも、腕を鍛えて、発想を広げてほしいものです。


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