憎まれ愚痴転載 2004.1
マッド・アマノの「週刊パロディ・タイムズ」

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捕虜の人権

 大量破壊兵器の捜索団長のデビッド・ケイ氏が辞任したあとに「証拠見つからず」「もともと存在せず」と言い切った。もはや、この手のスッパ抜きも「やっぱりね」という程度で別段驚かなくなったが、よく考えるとブッシュ政権は究極の嘘つきだ。1月8日の新聞にカラーで掲載されたサダム・フセインを拘束した時の写真は捕虜の人権という視点からも絶対に許されないものではないだろうか。隠れていた穴蔵から引っ張り出されているところなのだが、フセインの表情といい、その格好といいみじめそのものだ。米兵の顔が修正を加えられているのも異様だが、これにはワケがある。この人物は特殊部隊の関係者とあるから恐らくCIAの工作員ではないだろうか。顔が割れてはまずいのだ。実はこの写真はイラクの夏に撮影されたものらしい。その証拠に夏しか咲かない花がうしろに写っている、と専門家は指摘する。ということは12月に拘束された、というのはウソということになる。なぜ12月に発表したのか?その答えは簡単だ。アメリカ国民が一年で最も心が浮かれるクリスマス・シーズンを狙ったのだ。贈答品などの買い物に夢中の時期に「悪魔逮捕!」のニュースが全米はもちろん世界中に流れた。ホワイトハウスは「ブッシュからのプレゼント」の最も効果的なタイミングを見計らっていたのだ。これで人々はひとまずホッとした。誰もが「イラクに平和が訪れる」と思った。しかし、それは幻影だった。米兵の死者は自殺者30人を含めて500人を超え、自爆テロの予防策はまったくない有様。もし、ブッシュがイラク兵に拘束されたら?立場が変われば、下のような写真が公開されるかも知れない。(写真EPA・時事)