『亜空間通信』949号(2005/01/24) 阿修羅投稿を再録

NHKへの安倍晋三ら自民党閣僚の政治介入説は時系列の経過を見て検討すると不可能で報告が正解

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『亜空間通信』949号(2005/01/24)
【NHKへの安倍晋三ら自民党閣僚の政治介入説は時系列の経過を見て検討すると不可能で報告が正解】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 今年に入って突然勃発したNHK従軍慰安婦番組への安倍晋三ら自民党閣僚の政治介入説は、時系列の経過を見て、検討すると、不可能であり、報告が正解である。

 以下は、すでに発した『女性国際戦犯法廷』めぐる経緯の時系列と人名などの調査報告」である。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/2003aku/aku948.html
http://www.asyura2.com/0411/senkyo7/msg/888.html
『亜空間通信』948号(2005/01/25)
【『女性国際戦犯法廷』めぐる経緯の時系列と人名などの調査報告が電網に「転送可」として出現】

[中略]
(【2000年】12月)中旬
[中略]
 右翼からの圧力を教養番組部の担当者が頻繁に口にし始める。

【2001年】
1月19日

 NHKではそれまでは稀だったシリーズ2回目の最初の吉岡民夫教養番組部部長試写が行われる。ここで、部長より様々なダメ出しが行なわれた。激怒したとも伝えられる。これにより、VTRは「民衆法廷」のみの方針は変更され、海外の法廷情報も加わった。

1月20日
 右翼団体から抗議のFAXがNHK教養番組部部長宛に送られる。プロデューサーの自宅にも抗議や脅迫電話があった(衆議院総務委員会で明らかに)

1月24日
 シリーズ2回目の第2回目の部長試写が行われた。教養番組部部長のほか、局やNEP21からも参加した。部長よりここでも修正箇所が指摘される。加害者証言、対談部分の米山氏の発言も否定される。ここに至り、DJ側の担当ディレクターは、以後の作業はNHKの方でお願いしたい、旨、述べる。天皇有罪の判決(ナレーション)、加害者兵士の証言、法廷主催団体の基礎的な情報も削除される。

1月26日
 松尾放送総局長と伊東律子番組制作局長が試写(読売・05年1月20日)

1月27日
 NHKに右翼団体が抗議行動。街宣車も。

1月28日
 NHKに右翼団体が抗議行動。

 1月30日オンエアの『戦争をどう裁くか』第2夜『問われる戦時性暴力』(22時~22時40分)に関して、急遽、秦郁彦氏のインタビューが撮影・挿入される。

 その後も、この日の夜中から30日のオンエア直前まで手が加えられた、と言われる。

 シリーズ2回目の改変だけでなく、この日あったシリーズ3回目(DJ坂上香ディレクター)の局長レベル試写会の後、「公聴会」開催のナレーション、女性国際戦犯法廷のテロップ、元「慰安婦」が映っている場面、説明ナレーションのカットなどが行なわれた。

1月29日
 NHKのETV2001シリーズ『戦争をどう裁くか』第1夜(22時~22時44分)

 松尾放送総局長、野島直樹担当部長、自民党安倍氏と面談(日刊スポーツ05年1月20日)。

 夕刻、松尾放送総局長、伊東律子番組制作局長が試写。編集作業(読売・05年1月20日)

1月30日
 NHKのETV2001シリーズ『戦争をどう裁くか』第2夜『問われる戦時性暴力』(22時~22時40分)で大幅な番組改変が行なわれる。内容は、既述のように2000年12月、東京九段会館で開かれた日本軍慰安婦制度を裁いた「女性国際戦犯法廷」を取り上げたもの。

 [後略]

 以上の経過に関して、朝日新聞などは、安倍晋三の政治的な位置で、「公平中立」と言えば、脅しになると主張している。

 しかし、上記の抜粋を見ると、「右翼からの圧力」の方が先であって、内部の試写で、岡民夫教養番組部部長部長が、「様々なダメ出し」をしており、「激怒したとも伝えられる」のである。NHK内部の自主規制による改変の経過が主軸である。

 安倍晋三らが、突如、政治介入する時系列の可能性はない

 この可能性の検討で、参考になるのは、朝鮮戦争で、南の韓国が北朝鮮に侵攻し、北朝鮮が反撃したという説に対して、朝鮮半島の南端の釜山までの進撃の速度を計算すると不可能であり、北の方からの侵攻であるとする説が、軍事研究者の間では、次第に有力になり、最後には、スターリン・毛澤東、金日成らの「冒険主義」の証拠出文書の出現となった経過である。

 時間的な経過の検討に関しては、ハリウッド映画、『12人の怒れる男』も参考になる。

 おのおのがたも、子細に検討されたい。

 以上。


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