世界社会フォーラム2004
この文書は、2003年春にインドの組織委員会から出された文書の日本語訳です。基本的な考え方は変りありませんが、幾つかの実施の点で変更があります。最新情報は
http://www.wsfindia.org/
を御覧下さい。
バックグラウンド
世界社会的フォーラムは、「もうひとつの世界は可能だ」というスローガンにのっとって、ネオ・リベラル経済政策と資本家が率いるグローバル化の処方箋に対抗するために考案されました。それは、オルタナティブを議論すること、経験を交換すること、社会運動、労働組合、NGOの連合を強化すること、また、分野を横断する対話のための空間を、提供することを模索します。
最初の3回のWSFは、ポルトアレグレ、ブラジル、そしてスイスのダボス世界経済フォーラムに合わせて、2001年から2003年の1月と2月に開かれました。ブラジルの草の根組織の豊かさは、世界社会的フォーラムの発展を触発しました。最近3年間で、WSFは世界経済フォーラムの世界観に対する平衡力として姿を表しました。WSFは、グローバル化と戦争と戦う力の強さを結集することのシンボルになりました。WSF
2003は、10万人以上の参加者を集め、イラク戦争への抗議を結集するポイントになりました。
2001年の最初のWSFは、100以上の国から500以上の国籍の人びとと国際組織を代表する2万人(うち4702人は登録参加者)の参加をみました。WSF
2001の成功と熱意は、WSFを年中行事にすることに貢献しました。2002年1月と2月に開かれた2番目のWSFははいっそう大きいイベントでした。それは、123の国から、約1万2000人の登録参加者をふくむ合計5万5000人の参加者をみました。WSF
2003は、130以上の国から2万7000人以上の登録参加者をふくむ合計10万人の参加を見ました。
WSF
2001では、16の会議、420のワークショップを開催されました。2002年には、27の会議が開かれ、セミナーとワークショップは約900にまで増えました。2003年には、参加者自身が計画した活動(それまでのセミナーとワークショップ)が、約1200まで増え、会議(パネル・ディスカッション、対話と証言の会をふくむ)の数は、61までになりました。
WSFに加えて、2002年から2003年の間に、地域および主題別フォーラムが開かれました。2002年8月22日から25日にアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた「ネオ・リベラル・モデルの危機」フォーラム、2002年11月6日から10日までイタリアのフィレンツェ開かれた「ヨーロッパ社会的フォーラム」、2002年12月27日から30日にパレスチナのラマラで開かれた「話し合いによっる対立解決策」フォーラム、2003年1月2日から7日までインドのハイデラバードで開かれた「アジア社会的フォーラム」、同じく2003年1月2日から7日までエチオピアのアディス・アベバで開かれた「アフリカ社会フォーラム」、2003年1月16日から19日までブラジルのベルムで開かれた「パナマゾニク社会フォーラム」、2003年6月16日から20日までコロンビアのカルタへナ・デ・インディアスで開かれた「民主主義、人権、戦争と麻薬取引」フォーラム。これらに加え、ベルギー、コロンビア、ポルトガル、スウェーデン他の国々で、地域的国内的フォーラムが開かれてきました。
WSF
2001を受けて、WSFのプロセスの多様性を強化し拡張するため、国際協議会(IC)フォーラムが結成されました。ICは、世界のさまざまな地域から集まったグループからなるね国際ネットワークです。経済的正義、人権、環境問題、労働、若者および女性の権利を含む問題に取り組む、いくつかの組織によって構成されています。ICはWSFの方法、目標、通信戦略だけでなく、地域的な組織化のプロセスに貢献します。
インドのWSF
2003年、WSFのICとブラジル組織委員会はWSFは、帝国主義者と新自由主義グローバル化のほこ先に直面し、かつそれに対する力づよい抵抗をくりひろげているアフリカとアジアの人びとを含めるように、ブラジルとラテンアメリカを越えて動く必要を強く感じました。そうして、より顕著にアジアとアフリカの懸念を採り入れるため、インドがWSF
2004のホストの国に選ばれました。
2003年1月のハイデラバードにおけるアジア社会フォーラムの成功は、840の組織を代表する2万人以上の参加者を得ましたが、WSFのプロセスについて、アジアでの大変な熱意を生み出しました。2004年にインドが グローバルな世界社会フォーラム主催することは、世界中のすべての民衆運動および市民的、政治的組織、特にアジアとアフリカの人びとの運動にとって、大きいチャンスであり挑戦です。WSF
2004は、帝国主義者と新自由主義によるグローバル化、戦争、セクト主義的暴力、に反対するすべての人びととのものであり、民主主義的価値、複数性、人間の尊厳および平和にコミットしています。WSF
2004はまた統合のシンボルであり、人びとが、平和で、暴力や偏狭や憎しみから自由な世界への権利を主張するための、民主主義的空間でもあります。WSFインドのプロセスは、帝国主義者のグローバル化だけに焦点をあてるのではなく、宗教およびセクト的暴力、カースト主義および家父長制もまた問題にします。インドのWSFプロセスは、一方で、新自由主義資本主義者のグローバル化の脅威に対する 個々の、あるいは集団での抵抗とビジョンを、他方で、複数性があり無宗派でジェンダーに敏感な枠組みを明確にするため、社会のすべてのセクションが一堂に会する空間を作ります。
インドの世界社会的フォーラムに加わる人びとは、世界他の場所と同様、WSF憲章に大枠で賛成しているべきでしょう。インドで、WSF憲章は、今日インド国内に存在する、社会的政治的現実を含むように拡張されました。インドのプロセスは、社会のすべてのセクションで存在できる空間をつくりますが、最も重要なことは、それが現在でも不可視化され続け、周辺化され、認識されず、圧迫されている人びとにとっての空間だということです。このことは、政党、集団、社会運動他、幅広い組織のなかで、あるいは間での、対話の始まりを促します。WSFインドのプロセスは、議会人、理解ある官僚他、国内外の関係分野だけでなく、労働者、小作農、原住民族、ダリット、女性、鷹匠、すべての少数者、移民、学生、学者、職人、芸術家、メディアにとっての空間を提供し、広範囲で包括的であることをめざします。このイベントは、現インド史上初めて、独立の組織、大衆組織、新しい社会運動およびNGOを一堂に会させるものになるでしょう。WSFプロセスは、インド各州、地区および町々で草の根の人びとが 社会フォーラムを先導することによって深まりつつあります。
WSF
2004は、インドの懸案事項に関する討論をすすめると同時に、国際的な見通しも維持するでしょう。基礎となる組織原則は、WSFにおけるすべての活動が真剣で目標をもち、私たちが生き、抵抗している確固とした現実を考慮することと、同時に、生とオルタナティブと別の世界の可能性を謳歌するものとなる、ということです。
WSF
2003以来、WSFプロセスを進めるため、2003年2月から5月にかけて5回の全国会議がインドで開かれてきました。2月14日-16日の
デリー、3月21日-22日のナクプール、 4月7日-8日のデリー、4月19日-20日と5月29日のムンバイです。インドがWSF
2004を主催するという決定は、アジア社会フォーラム2003の成功についての詳細な見直しと、IC会議に出席した人びとを含む、WSF
2003に参加したインド組織代表の経験の評価に基づいたものです。個別に相談を続けることによって、政治的に広範な社会経済の重要な分野を横切る、より多くの組織にがプロセスに参加する努力が払われました。この相談はまた、民主主義的で透明で責任の所在が明らかな、意思決定のメカニズムをWSFインドのプロセスにもちこみました。
WSFインドプロセス
インド総会(IGC)
インド総会は、WSFインドプロセスの意思決定機関です。IGCのメンバーシップは、WSF憲章にコミットするすべての社会運動と組織に開かれています。現在IGCは135ののメンバーで構成されています。
インド運営委員会(IWC)
インド運営委員会は、WSFインドプロセスが機能するための基礎となる政策方針をつくる責任があります。IWCは、現在、IGCから選ばれた67の組織からなり、多様な社会的、政治的、経済的の領域の関わりを示しています。そこには、14の全国的労働組合および労働者組織、8つの全国的女性組織、6つの全国的農民ネットワーク、ダリットやadivasisの組織を含む4つの全国会議、4つの学生青年組織、そして、27の社会運動他の組織とNGOが入っています。
インド組織委員会(IOC)
インド組織委員会は、WSF
2004の行政部であり、イベントを組織する責任を負います。45人の個人からなり、8つの職責グループに分かれています。プログラム、開催地とロジスティックス、通信メディア、連絡、財政、文化、動員、青年と学生グループです。
ムンバイ組織委員会(MOC)
ムンバイ組織委員会は、職責グループそれぞれに代表をおくる、ムンバイに拠点をおく組織からなっています。
開催地と日程
インドは、2004年1月16日から21日、ムンバイにおいて、WSF
2004を主催します。
WSF
2004の開催地としてムンバイが選ばれたのは、WSFインドプロセスに関係したすべてのグループ間の長い対話の結果によります。ムンバイは、おそらくOECD外で世界最大の金融センターであり、インド亜大陸が立ち会ってきた最も攻撃的、暴力的なの宗教セクト主義行為のいくつかが行われた場で、新自由主義グローバル化の課題に挑むには格好の土地です。ムンバイは大きな産業中心地でもあり、戦闘的労働組合運動、躍動的なダリットや女性運動の誕生に立ち会い、主流からオルタナティブまでの芸術の数々、パフォーミング・アートと映画の成長を促してきました。そこは、インドにおける移住陸路の行き先として好まれ、数世紀の間インド洋通商航路の基地となってきました。こういったことすべてによって、ムンバイは、亜大陸のほとんどすべての言語が話され世界のほとんどすべての信仰が実践される、複合的でコスモポリタンで寛大な都市となったのです。ムンバイは決して眠らず、女性にも国際的な訪問者にも安全な都市です。ムンバイは、様々な分野、多様な政治的見通しからなる組織がともに働く機会も提供します。飛行機と船によって世界各地と近接しており、フォーラムに参加する数千人[ママ]に見合うインフラストラクチャーは、さらなる利点です。「開催地とロジスティックス」グループは、ムンバイ市内の単一のサイト(および青年フォーラム向けの近接会場)でWSF
2004全体を主催することに努力しています。
南アジア亜大陸からの参加者には安い宿泊施設が提供され、団結宿泊施設を含む各種宿舎の宿泊予約サービスが、すべての参加者に提供されます。レセプションは、市の主要な入口すべてに設けられ、そこと開催地が往復バスサービスで結ばれる予定です。
フォーラムのための動員
WSF2004には、約7万5000人の参加が予想されます。このうち約1万人がインド外からの参加者と見込まれます。幅広い宿泊施設が用意され、ウェブサイトで必要に応じてリンクできるようになります。キャンプサイトを含む安価な宿泊施設を提供する努力が払われます。ポルトアレグレの伝統を保って、若者キャンプのためには独立した空間と宿泊施設が組織されます。
WSFインドは、国際的な動員のために国際事務局と国際協議会と緊密に協力して働きます。インド組織委員会は、2003年6月1日-2日、ムンバイにて、アジア他の国々からの大衆組織や社会運動に関する会議を主催しました。動員の問題および責任の共有を含むよう、意思決定プロセスを拡張することについて多くのアイデアが議論されました。アジア連帯グループとの次の会議が、2003年8月22日にインドのチェンナイ(旧マドラス)で開かれます。
プログラムと方法
プログラムの焦点
WSFインドは原則的焦点として以下のことを採用しました。
帝国主義者のグローバル化
家父長制
軍国主義と平和
共同体主義(宗教的セクト主義と原理主義)
カースト主義と民族差別主義(出自と仕事に基づく抑圧、排斥、差別)
インドにおけるWSF2004は、ムンバイの大イベントに限らず、多様な分野からの多くの人びとを巻き込む社会的な動員というより大きなプロセスを総合し、そのイニシエータであることに努めます。そのようなプロセスは、WSFの精神において、開かれたものであり、包括的で、柔軟で、かつ、個々の力をより強めようと模索する地域団体と運動の能力を高めるためにデザインされるでしょう。帝国主義者のグローバル化、共同体主義(宗教的セクト主義と原理主義)、カースト主義、家父長制、および軍国主義に対する抵抗の言語と語り継がれてきた[?]言語は、ローカルな慣用語と形式で情報化される必要があります。
前回の世界社会フォーラムに続くWSF2004は、本会議、会議、セミナー、円卓会議、ワークショップ、文化的なイベントおよび大衆集会、ラリーや行進を含む、多様な形式の相互行為を含みます。聴衆からの反応を可能にし、質問と答えのセッションを設けるなど、すべてのイベントを、可能な限り参加型で対話的にするための別な努力が払われます。発言者は、WSFプロセスの多様性を反映するべきであり、女性と社会的に剥奪された階層、最も抑圧された階層の代表を入れることを強調します。
プログラムの形式
プログラムの形式は、自主的に計画された活動により大きい空間を提供するものです。WSFの公式組織者である、国際事務局、国際協議会および主催するWSFインド委員会は、活動の一部だけを担うことにつとめます。WSF自体が組織する活動が、時間的に、自主的に計画された活動と衝突しないことを保証します。準備可能な空間に基づき(日程4日間を換算して)1日ごとに予定されるイベントは次の通りです。
・1会議(1万5000-2万人規模)
・1円卓会議/対話会議/公開討論会[訳注:一日につきどれか一つの意か?](4000人規模)
・3パネル・ディスカッション(各4000人規模)
・200のセミナーとワークショップ(各50から1000人規模)
・開催地周辺における、継続的なおよび即時的な活動(空間を用意)
・事前に組織された、劇(舞台と街路で)、音楽、民俗ダンスと音楽、詩暗唱など(空間を用意)
・8フィルム(50から200人規模で併設)
・手仕事の展示(空間を用意)
・対話と連合形成(空間を用意)
・6-8証言および抵抗の声
組織母体は、1万5000-2万人規模の1会議と、4000人規模の1円卓/対話会議/公開討論会に自らの催しを制限します。つまり、開会式と閉会式、証言を除いて、一日につき8つのイベントを組織するということです。前述のように、これらの全体の焦点は、帝国主義者のグローバル化、共同体主義(宗教的セクト主義と原理主義)、カースト主義と民族主義(出自と仕事に基づく抑圧と排斥)、家父長制および軍国主義をめぐるものです。
その他のすべてのイベント――毎日行われる200のセミナーとワークショップ、一日につき3つのパネル・ディスカッション(会期中を通じて、さまざまな規模の合計約800のセミナーと3000人から4000人規模の合計12回のパネル・ディスカッション)―は、
WSF組織母体が提供する空間と設備において、自主的に組織されます。自主的に組織されるプログラムの部分を考慮すると、1日あたり200以上の空間をが要求されることが明らかです。過去に、セミナーとワークショップのテーマが類似点を持っていることがよく観察されています。参加組織がお互いに協力すれば、プログラムの質を高め、連合づくりを促進することができるでしょう。そこで、参加組織同士が、ウェブサイトを通じて、同様のイベントを提案した他の組織をみつけ、連合とパートナーシップに向かって協働することができるよう、自主的に組織されるイベントの登録は、2003年11月1日で締め切ることを提案します。WSFが、最初の、イベントを登録している組織同士の協力のイニシアティブをとるだけではありますが、この経過の進行役を務めます[原文:The
WSF will facilitate this process but although in the first instance
the initiative for drawing up
collaborations between organisations registering events.> but の意味不明]
。このことは、登録の締め切りを逃した組織にも参加の機会を与えるでしょう。登録締め切りを逃した組織も、すでに同様のイベントを提案している他の組織と結合することができるでしょう。もし会場の奪い合いが起き――提案されたイベントの数より空間が少ないときは、以下の標準に基づくプログラムの選択が行われます。
トピックを提案しているグループの多様性
トピックのバランス
グローバルな視野
他の組織[WSF組織母体以外の意か?]パネルも、同じ標準に基づいて選択せれます。この交渉と進行の提案については、IC、インドプログラム委員会、国際事務局からなるサブ・グループが成形されることがあります。
各日のタイム・テーブルに関する大枠の提案は、パネル・ディスカッションを午前中に、セミナーとワークショップを午後に、会議を夕方に、文化プログラムは一日中、というものです。映画祭、文化プログラム、連合を築く作業、青年フォーラム他の活動は、他のイベントと同時に開催されます。
イベントの概要
1日あたりイベント数 イベントあたり出席者数 期間 時間
パネル/円卓(朝) 4 4000 3時間 9-12 A.M
証言 2-4 4000 1時間 12-1 P.M
セミナー(午後) 200 50-200 3時間 2-5 P.M
会議(夕方) 1 15000-20000 2時間 6.30-8.30
P.M
文化イベント
一日中開催のイベント
プログラムのテーマとサブテーマ
世界社会フォーラム2004は、以下に詳しく述べられるテーマとサブテーマを巡って組織されます。プログラム一般テーマの範囲は広く、そこから、WSF
2004でイベントを組織することに関心のある参加組織が提案する議題を、より精巧に考える過程が始まるように設定されます。テーマとサブテーマは、プログラムグループの4回の会議、2003年6月1日-2日に行われたアジアの相談会議、およびWSFインドプロセスに関与した数組織からの書面による提案とコメントを通じて作成されました。
MumbaiのWSF
2004でイベントを主催することに関心がある組織は、それぞれの主題の分野に応じて、下位分野とトピックを自由に付加追加してかまいません。また参加組織は、主題分野の境界を横断するような話題をカバーする対話の会を、自由に組織してかまいません。一方で、参加組織は、イベントを提案する際、資本家によるグローバル化などさまざまな抑圧に対する抵抗の戦略や、具体的なオルタナティブを提供して、グローバル化のインパクトに関する学究的な議論を越えるように、アドバイス受けるでしょう。
WSF 2004の一般テーマとサブテーマは下記のとおりです。
1) 軍国主義、戦争と平和
・米軍国主義者の課題と抵抗
・グローバルで永久的な戦争への対抗
・アイデンティティと人びとの決定権
・軍隊化する社会:女性に対するインパクト
・帝国主義者の戦争と資源のコントロール
・国連の役割と戦争
・イラク侵略とその結果
・パレスチナ:継続する戦争
・平和の文化を築く
・ジェノサイド(大量虐殺)と人道に対する犯罪
・グローバルな武力放棄と核兵器
・国際法と戦争
・平和、よく生きること、地域の協力
・自己決定と国籍
・国家テロ:市民と政治的権利
2) メディア、情報、知識および文化
・商業的情報、文化およびメディアへの対抗
・メディアの一極集中と複数性の損失
・メディアと女性の商品化
・スポンサーと検閲
・オルタナティブ・メディア
・戦争とイメージのメディア操作および「植えつけられた」[embedded]ジャーナリズム
・芸術と社会変革
・意義の文化
・文化の役割:青年と周辺化された人びと
・科学と知識の民営化
・特許によるコミュニティの知識の損失
・遺伝子工学、生物の特許取得
・第三世界のための知識へのアクセス
・情報科学[IT]:機会と挑戦
・排斥の道具としてのメディア、民主主義への抵抗の空間としてのメディア(新旧メディアの社会的監査、形式と内容の変換、国有メディア対公共放送)
3) 民主主義、エコロジカルであること、経済安全保障
・債務、財政、および貿易
・国際通貨基金、世銀、WTOに対する重要な調査
・資本家グローバル化の機関
・国単位の発展に配慮した選択的な関係切断の余地
・金融市場の力を打ち破る
・援助の政治
・債務の負荷と違法性
・二国間貿易と地域貿易、投資プロセスおよびそのインパクト
・NAFTAと他の二国間協定
・フェアトレード
・参加型経済学
・連帯経済学
・農業協定(AOA)と食物主権
4) 持続可能で民主主義的開発
・土地と農業
・基本的サービスの民営化:エネルギー、水、輸送、およびテレコミュニケーション
・生計と天然資源へのアクセス、アクセス権など
・気候変化:京都議定書
・生命安全性(バイオ・セイフティ)とGM食物
・ガバナンス(統治)、責任、および民衆の資源
・危険物の投棄
・生物の多様性
・
・グローバル化のもとでの小作農と村落経済
・都市開発と貧困者の強制移住
・貧困の女性化と移住
・持続可能な生計の革新的なモデル
・森林、土地、空気、水:公共財の民主主義的管理
・規制と非規制化:民主主義的管理をなくす
・企業責任
5) 生産および社会的再生における労働と仕事の世界
・富の創造と分配の別の方法:雇用に適した金融、予算、および財政政策
・仕事および利益の論理
・産業の閉鎖、生産の移転、および労働組合運動
・労働組合運動とインフォーマルセクター、小スケールセクター
・移住労働と保護主義
・生産自動化の新しい技術:男女労働者へのインパクト
・仕事の終焉ほかの理論
・賃金制度の廃止:労働者の解放か仕事からの解放か
・社会的再生産と家事の評価
・グローバルな社会運動の構築のなかの労働組合運動
6) 社会的セクタ−−食物、健康、教育−−そして社会保障
・サービスセクター自由化/GATSのインパクト
・受給資格、社会保障、および「セイフティネット」:普遍的アクセスの保障
・社会保障、年金および医療福祉
・周辺化された人びとの社会保障とセイフティネットへのアクセス
・健康と教育の民営化と商業化
・子どもの権利
・人口管理および生殖技術の政治と課題
・コミュニティと家庭の食糧安全保障および公的分配
・雇用、職業保障、年金制度、VRS再生産、健康と性的権利
7) 排斥、差別、尊厳、権利と平等
・国、州[国家:nation
stateの間違えか?]、市民権、法と正義
・国、市民社会および社会的「弱者」[disadvantaged](ダリット、先住民族、宗教/民族/言語的少数者)
・グローバル化の文脈における労働者と小作農民の権利ための制度と法律の枠組の変更
・グローバル化における経済主権の損失
・民営化、自由化、および社会的「弱者」に対するインパクト
・右翼の台頭、多数派主義[majoritarianism]の正当化と少数者に対する不寛容
・民族[race]、移住、および市民権
・法律および制度上の意思決定の枠組へのグローバル化の影響
・軍国化と市民的自由/人権の浸食
・障害と差別
・女性と子供の強制移動/強制労働[trafficking]
・難民、強制移住民、IDP、国際移住、民族差別主義と人権
・オルタナティブなビジョン、実践的実験と包括的、複数的、ラディカルな民主主義への闘争
・自律、分断、和解
8) カースト制度、民族他、出自と仕事にもとづく排斥
・カースト、民族他、仕事と出自にもとづく差別:市場とガバナンスにおける排斥
・コミュニティ/グループ別の課題(ダリット、先住民族、部族と民族的宗教、国籍他の少数者):新しい排斥、出現しつつある排斥の分析
・ジェンダー関連の排斥と周辺化されたコミュニティの女性に対する二重の排斥
・教育と仕事におけるアファーマティブ・アクションの終焉
・社会運動の新しい声
9) 宗教、文化、アイデンティティ
・共同体主義−−宗教セクト主義と排斥−−および信仰心
・グローバル化、均質性、および複数主義
・文化帝国主義と従属的アイデンティティの形成
・グローバル化と文化的抵抗
・原理主義と性的アイデンティティ
・ステレオタイプの再強制
10) 家父長制、ジェンダー、およびセクシュアリティ
・家父長制と資本主義
・法律と女性:グローバルなシナリオ
・私法、憲法、および人権
・女性と男性:法律内の平等から現実の平等へ
・性分業に対抗する
・社会の中の女性の自由
・家父長制の復活の形
・性的指向についての権利:権利の主張からアイデンティティの主張
WSF 2004が直接組織するイベント
全体会議
開会式:16日
閉会式:21日
会議[conference]:(1月17日-20日×1)
WSF全体組織が組織する会議は(各1万5000-2万人を収容)は、上記に詳述された基本テーマに焦点を当てた次の各テーマ。
・軍国主義、戦争と平和
・メディア、情報、および知識
・民主主義、エコロジカルであることと経済保障
・排斥、尊厳、および権利
討論と対話の円卓会議(1月17日-20日×1)
全体組織が組織する討論と対話の円卓会議は、以下の分野をめぐるもの。
・暴力の文化とグローバルな平和運動
・メディアと消費者主義の構築および軍国主義
・挑戦と闘争の新しい形
・政党と社会運動:関与と緊張関係
証言(1月17日-20日)
3から4つの証言がWSFの全体組織によって組織される。同数程度が、自主的に組織される可能性。
青年フォーラム
青年フォーラムは、「もうひとつの世界は可能だ」と主張するグローバルな運動において世界横断する若者たちの重要な役割を強調し、促進します。また、持続するべきオルタナティブを定義し、個人と社会の尊厳、アイデンティティ、および民主主義的空間を支え、守り、グローバルな規模で展開されている新自由主義、帝国主義の政治を露にし、その暴挙に反対します。青年フォーラムは、単に平行したイベントであるだけではなく、若者のディスコース(話法/話題)を「主流化する」目的をもって、精神、思考、そして行動においてWSFに価値を追加します。
1万人の代表が青年フォーラムに参加し、そのうち約2000人がインド外からの参加者です。国際的な青年組織の間のネットワーク化と動員のプロセスはすでに始まっています。このフォーラムは、15歳から35歳の年令層に入る、すべての人びとに開かれています。現在考慮されている、プログラムの主要なテーマは、平和・安全保障・これを凌ごうとする暴力、宗教セクト的暴力(共同体主義)とファシズム、ダリット、カースト主義と民族差別主義、家父長制とジェンダー、メディアと文化、健康と教育、人権と子どもの権利、グローバル化と持続可能な開発、雇用と生計、アイデンティティと国籍、先住民族 です。
ムンバイで2003年7月5日-6日に開かれる、次回のインド国内青年・学生会議が、青年フォーラムのプログラムと組織をさらに具体化します。
文化イベント
文化グループは、現在共同でWSFの各日に組織される様々な文化イベントを調整しています。これらのイベントは、新自由グローバル化と、排斥と宗派セクト主義の暴力の政治による、猛攻撃に対抗する文化の趣きをとらえるためにデザインされます。
それらは、さまざまな芸術表現やさまざまなパフォーミング・アートを含みます。世界のいたるところからグループが参加することを、WSFは促しています。
映画祭
1月WSFへの助走期間として、10月から12月の間に、4日間の映画祭が複数の場所で同時に開催されるよていです。この映画祭は、情報を普及し、WSFについての自覚を創造し、WSFへの動員の努力を補完するものです。WSFの幅広いテーマに焦点をあてた世界中の短編映画が、特別に任命された委員会によって選ばれ、WSF
2004に向かう同様の映画祭をさまざまな都市で組織するため、インド国内の関心のある組織が利用できるようにします。映画祭で上映されたものと同じすべての映画が、WSF
2004の期間中に上映されます。現在考慮されている案は、各日のプログラムが叙事的な反戦映画の上映によって終了するというものです。
出店と展示エリア
展示、本、ポスター、記念品、食物、音楽製品の販売のためのストール(出店)がで利用可能です。
コミュニケーションとメディア
通信と一覧表などのサービスを提供するウェブサイトとコミュニケーションのシステムが立ち上げられています。このシステムは、参加登録 自主的活動の場所の予約、宿泊予約、および一般情報のサービスを提供します。2003年7月から定期的に、ニューズレターが発行され、WSFプロセスの外にある組織に触手を伸ばすプロセスを援助します。コミュニケーションとメディアグループは、キャンペーンと宣伝素材を用意してについて動員の援助もします。
このグループは、国際的なコミュニケーションと宣伝のため、国際事務局とともに働きます。WSF
2004を正式に公にするため、7月半ばにムンバイで記者会見を開きます。インド国内だけでなく、約800の外国メディア通信員の基地であるニューデリーにある外国メディア局を引きつけることが期待されます。記者会見は、5つの大陸を代表し、理想的には、WSFインドプロセスの代表を除いて、社会のさまざまなセクションを代表するICメンバーによって行われることが提案されています。
それだけでなく、私たちは、ICメンバーが3つの大きい都市−−デリー、コルカタ(旧カルカッタ)、チェンナイを旅して報道陣と出会う『ロードショー』も計画しています。可能ならば、アジア以外の大陸でもそれぞれのWSFプロセスが、ムンバイの記者会見に合わせて、WSF2004に対する参加を発表する記者会見を考えることができるでしょう。IOCは、WSF2004に向けた助走期間に、メディアと報道機関との関係を育てるためのメディアチーム実現します。WSFサイトに本格的なメディアセンターを設け設イベントの前と期間中にプレスブリーフィングを提供します。
財政
WSFインドは、資金集めを補助するため、国際協議会のすべてのメンバーから支援を求めます。WSF
2004全体の予算は、3.8万USドルです。WSFインドは、自主的に集められる資金を高く評価し、慎重な出費を支持します。WSF2004の活動は、参加者、インド総会に入っている組織、開発協力エージェンシー、世界中からの団結資金を通じた私的資金に支えられます。WSF2004の予算方針は、WSFプロセスの既存の組織資源を利用する要請と、WSFインドプロセスに参加している組織のボランティア労働を、少なくすることです。予算は、1月のアジア社会フォーラムによるインドの経験だけでなく、これまでの3度のWSFの経験に基づいています。いずれにせよ、バスや列車の輸送に関する国のサポートと、水と電気料金の割引を地方自治体と供給業者から得るための努力は続くとしても、ポルトアレグレのように自治体と国から補助金を得ることは、インドで可能ではないでしょう。
世界社会フォーラムインドは、あなたを、グローバル化に対するオルタナティブを考え構築するプロセスに招待します。
もうひとつの世界は可能です。
もうひとつの世界を築きましょう!
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