Subject: [reg-easttimor 65] short/urgent/quick campaign
From: Kageura Kyo <kyo@rd.nacsis.ac.jp>
Date: Fri, 22 Oct 1999 10:00:43 +0900 (JST)
Seq: 65
皆様: 影浦@東京東チモール協会ともうします。度々お騒がせしております。昨日 お送り致しましたUNTAET構成に関する国連宛のアピールですが、 (1) UNTAET原案等を巡って中国が多少の難色を示していることにより 決議が土曜日まで遅れそうなので、本日22日ではなく、明日23日の夕 刻までは送っても有効そうです (2) 手紙の日本語訳をというリクエストがありましたので、日本語訳を作り ました。また、マレーシアのマハティール首相の発言抄も入手しましたの で、このメールの最後に添付いたします。 ということで、よろしくお願いいたします。お騒がせして申し訳ありません。 それでは 影浦 (送付先はhttp://www.asahi-net.or.jp/~gc9n-tkhs/をご覧下さい) ---- ●日本語 閣下: 国連東チモール暫定統治機構(UNTAET)に関して、期待と心配の両方を抱いており ます。最初に、東チモールの民族自決過程に対する、国連、特にUNAMET職員の献身 を讃えたいと思います。けれども、同時に、投票後に起こった破壊と虐殺の中で国 連が撤退したときに、東チモールの人々は国連に裏切られたと感じたのではないか、 と思わざるを得ません。特に、投票後の破壊と虐殺は、インドネシア軍の嘘のかわ り、国連が東チモール人の声に耳を傾けていれば避けられたものでした。 今一度、国連はUNTAETに関して、東チモール人に国連を信頼するよう求めています。 私は、東チモール人が国連を信頼することを望みますが、同時に、国連が東チモー ルの人々の信頼に足ると証明するよう振る舞うことを願ってやみません。UNTAETの 長は既に内定していると存じます。そして、事務総長におかれましては、必要な経 験、公平性、評価、能力、そして東チモールの人々に対する知識と経緯を備えた人 を選択したと信じております。 それにも関わらず、私は次の2つの点で心配しております。 (1) CNRT他の東チモール人指導者の位置づけ。過去に国連が犯した大きな過ち を考えますと、CNRT指導者達が国連暫定統治機構に全面的に参加する必要があ ると考えます。これが、東チモールの人々の声を聞かないことによって過去に起こ った問題を繰り返さないための最も確実な方法だと思います。東チモールにについ て誰よりもよく知っているのは東チモール人ですから。 (2) 国連平和維持軍を誰が指揮するか。私は、国連が、平和維持軍の指揮官を、こ れまでインドネシア、そして東チモールでのインドネシア国軍の行動(虐殺)を擁 護し続けた国から選んでしまうのではないかと心配しています。例えば、多くのア セアン諸国です。インドネシアが東チモールの「分離」を「承認」したため、イン ドネシアの視点からすら、指揮官を選ぶに当たって、ジャカルタの以降を考慮する 理屈は立ちません。東チモールのために選ぶべきです。東チモールの指導者達は、 既に(アセアン諸国の指揮官は受け入れられないという)彼らの意見を表明してお り、これは全面的に尊重されるべきです。 国際社会は、東チモールの過酷な苦しみを長い間 −仮に苦しみを増すことに貢献 しなかったとしても− 無視してきました。東チモールの苦難は容易に避けられた ものでした。また国際社会は過去に少なくとも2度東チモールの人々を裏切ってい ます。1975年にインドネシアが東チモールに武力侵攻したとき、そして、1999年に、 東チモールの「治安」をインドネシア当局に一任したときに。後者は、まるでユダ ヤ人の保護をナチスに依頼するようなものでした。こうしたことを二度と繰り返し てはなりません。私は、UNTAETが、東チモール人の、東チモール人のための、東チ モール人によるチモール・ロロサエの将来のために、効果的に、効率的に、かつ倫 理的に機能するような構成を取ることを、心から期待します。 以上、よろしくお願いいたします。 名前: 住所: ----- ●英語(昨日の文の誤りを1カ所修正) Dear Excellency: I am contacting you to express my hope and concern about the United Nations Transitional Authority in East Timor (UNTAET). First and foremost I congratulate the United Nations, especially the dedicated personnel of UNAMET for helping East Timor through its difficult process of self-determination. At the same time, however, I cannot help saying that the East Timorese were sadly betrayed by U.N. when the U.N. withdrew from East Timor in the midst of the massive massacre and destruction, which began after the ballot (and which still continues). It was an unnecessary tragedy, considering the fact that it could have been avoided if only the U.N. had listened to the voice of East Timorese instead of the lies of Indonesian military. Once again, the United Nations is asking East Timorese people to trust you. I hope that they will do so, but I also hope that the U.N. will prove worthy of that. I understand that the head of UNTAET has already been chosen, and I trust that the Secretary General has selected someone with the requisite experience, objectivity, reputation, competence, and knowledge and respect of the cause of the East Timorese. But I am concerned about the following two things: (1) The status of the CNRT and other East Timorese leaders. Reflecting the grave mistake the U.N. made in the past, I urge you to give them full participation in the transitional administration. This is the surest way to avoid the recurrence of past problems (which still continue) caused by not listening to the East Timorese. They know their own country better than anyone else. (2) The selection of who will lead the Peecekeeping Forces in East Timor under the UNTAET. I am worried that the U.N. might choose an officer from a country which actively defends Indonesian military activities (atrocities) in East Timor, such as Malaysia or to a lesser extent other ASEAN countries. Indonesia has relinquished its claim to the territory, and the selection should be based on what is appropriate for East Timor, not for Jakarta. The East Timorese leadership has already expressed their opinion about this point, which should be fully respected. The world community had long been neglecting, if not actively supporting, the massive suffering of the East Timorese, which could have been avoided easily. It has betrayed the East Timorese at least twice; in 1975 when Indonesia invaded East Timor, and in 1999 when it handed over "security" of East Timor to Indonesian authority - somewhat equivalent to handing over security of Jewish people to Nazi SS. This should never be repeated. I sincerely wish that UNTAET be organised in such a way that it functions effectively, efficiently and in ethical way, on behalf of the future of the nation of Timor Lorosae, which is of the East Timorese, for the East Timorese, and by the East Timorese. Thank you very much for your attention. Yours sincerely, Name: Address: -------- ●参考 ●参考 マレーシアのマハティール首相の発言(抄) 西側諸国はインドネシアを同盟国と見ていた時は、インドネシアに圧力をかけな かった。オーストラリアに至っては、インドネシアとの合併を認めていた。しか し、手のひらを返した★1。東チモールの分離で最も利をえるのは豪州であり、 豪州軍が真っ先にチモール島へ進駐したのは驚きではない。マレーシアがアジア 経済会議を提唱したとき、アジア諸国はオーストラリアがメンバーになる事を歓 迎しなかったので、オーストラリアはアメリカに働きかけ、APECを作り、ア ジア経済会議を葬った。アジア経済会議があったなら、恐らく東チモールの問題 を解決することが出来たろう。そうすれば、東チモールは、誰かのベトナムにな る必要はなかった★2。東チモール開発の為、インドネシアはポルトガルが40 0年間で費やした以上の資金を投入した★3。アジアの人々はこれを受け入れ★4、 欧米人はそうでなかった。欧米人は分離主義者にノーベル平和賞を与えた★5。 西側がアジアの事に干渉する限りこの地域に紛争は絶えないだろう。 コソボとは違い、24年間東チモールにつきそっていたインドネシアは、何千も の人を東チモールで殺したりはしなかった★6。 ★1 これは真実(しかし、手のひらを返したというほど返したか?)。 ★2 もしも「誰かのベトナム」とすると、これはインドネシアにとってのベト ナム。(しかしこう言ったときの一方的な視線に注意) ★3 このようにつぎ込んだ金は、軍のための道路、スハルトの莫大な蓄財、軍 が管理運営するデノック社へのサブシディ等々。これについては、ホームペー ジの「アディジョンドロ氏」の分析を参照して下さい。 ★4 インドネシアへの併合を拒否した80%もの東チモール人はアジアの人で はなくて欧米人?日本の人権運動家は欧米人?APCETのメンバーの多くは? ★5 「分離主義者」となるためには、併合されていなくてはならないが、併合 はインドネシアとオーストラリア以外は公には認めていない。 ★6 インドネシア占領下での東チモール人の死者は20万人というのが定説。 けれども、そもそも人数で考えることができることではないでしょう。。。