Subject: [reg-easttimor 127] [oda 1352] アンボン騒乱の真相(14)
From: Murai Yoshinori <murai@jakarta.wasantara.net.id>
Date: Tue, 11 Jul 2000 22:54:19 +0900
Seq: 127

武器密輸船2隻を拿捕
Radio Australia, 00/07/11
 インドネシア海軍は、北マルク州ガレラからテルナテに武器を密かに運ぼうと
していた2隻の船を拿捕したと発表した。海軍は先週には17隻の武器密輸船を拿捕
しているが、これらの船は797丁の銃、550個のナイフと鉈、2348発の銃弾、50発
の火炎瓶、397発の自家製爆弾を持っており、いずれも押収された。

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以下の情報は、例によって笹岡正俊さんがNindja MLに流したもののコピー
です。ダブって受け取られている方は毎回すみません。
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マルク報告64:今後も続くと見られる聖戦民兵の攻撃
MASARIKU NETWORK,00/07/09

■知事による全警察部隊の撤退命令 および聖戦民兵による攻撃の噂

 マルク州知事は、アンボンにあるふたつの警察機動隊の兵営が焼かれてしまい隊員
の住む場所が無くなってしまったことから、アンボンの警察機動隊の全隊員に撤退命
令を出した。この命令にキリスト教徒はひどく落胆している。なぜなら、キリスト教
徒たちは、暴徒たちの行動に直接的あるいは間接的に関与している陸軍の行いをひど
く心配しているためだ(注:この間、警察機動隊はキリスト教徒の側について、聖戦
民兵などイスラム教徒の暴徒とそれを支援する陸軍兵士と戦ってきた)。また同時
に、イスラム教徒の暴徒が、警察学校のあるパソ村(キリスト教徒の村)を襲撃する
との噂も流れている。
 警察機動隊の撤退により、大きな影響を受けるのはガララ村である。この撤退命令
は、暴徒および彼らと親しい陸軍の仲間たちが、残されたクリスチャンの村を再度破
壊する余地を与えるものと考えられる。

■治安部隊の行動と、ポカ村およびルマー・ティガ村の破壊

 現在難民キャンプに避難しているパッティムラ大学のある教員は、ポカ村、ルマー
・ティガ村(どちらもキリスト教徒の村)、パッティムラ大学キャンパス、および大学
教員官舎の焼き討ち事件は、暴徒たちの焦土化作戦を治安部隊が意図的に放置したこ
とを示していると語っている。(焼き討ちが行なわれたとき)、ARMED 13の部隊が、
パッティムラ大学の行政学の建物で警備についていた。しかし、彼らは暴徒の破壊行
為を食い止めようとはしなかった。また、パッティムラ大学教員官舎およびキャンパ
スを警備していた陸軍戦略予備軍第405部隊についても同様のことが言える。

■キリスト教徒の避難

 陸軍管区司令官の施策と陸軍兵士に支援されたイスラム武装集団の攻撃がエスカ
レートするに連れ、避難民はますます増えている。彼らの最大の望みはアンボン島を
離れることだ。しかし、陸路も海路も安全が保障されていないために、住民たちは脱
出できないでいる。 現在、避難所では食糧危機が避難民の生活を脅かしている。

パッティムラ軍官区司令官の施策に住民は落胆
Tempo,00/07/09

 イスラム教徒地区とキリスト教徒地区の境界地点から部隊を撤退させるとしたパッ
ティムラ軍官区司令官マデ・ヤサ准将の施策に対して、住民、政治家、宗教指導者の
間から批判があがっている。この撤退命令の結果、この4日間で3つの村(注:4日-5日
に襲撃を受けたポカ村およびルマー・ティガ村、6日-7日に襲撃を受けたワァイ村。
いずれもキリスト教徒の村)が焦土と化した。彼らはこの施策をまったくばかげたも
のだと見ている。
 先週報じられたように、マルク州・北マルク州に非常事態が宣言されてから、パッ
ティムラ軍官区司令官マデ・ヤサ准将は、現場に展開している兵士たちのデータをと
るため、彼らに帰属するそれぞれの部隊に戻るよう命じた。この結果、国軍兵士の18
%が、警察官の45%が部隊を離れていることがわかった。しかし、この施策によって
治安部隊がいなくなったのをいいことに、暴徒たちは襲撃をはじめた。こうした事態
は相争う両集団でおきている。
 アンボン住民は、陸軍官区司令官に対して部隊の撤退命令を再考するように求めて
いる。


マルクの限定的封鎖
Kompas, 00/07/10

 マルク州知事サレー・ラトゥコンシナは、マルクに用の無い者、争いを引き起こす
恐れのある者、武器・銃弾を運び込む者の来訪を想定して、マルクの限定的封鎖を実
施する。 週ごとに行なわれる非常事態宣言評価会議の後(8日)、ラトゥコンシナは記
者に対して、「経済の停滞を考慮し、マルクの完全封鎖を考えるにはいたっていな
い」と表明。また、争いが激しくなる可能性について、「状況は、扇動者に惑わされ
ず自己を抑制する住民自身の認識と、暴徒に対する治安部隊の強硬な措置にかかって
いる」と語った。
 また、ラトゥコンシナは「自分は現場の治安部隊を直接指揮することが出来ない。
したがって、陸軍第16軍官区/パッティムラ軍官区司令官およびマルク地方警察長と
常にと調整を行なっている」と強調した。
 一方、パッティムラ軍官区司令官マデ・ヤサ准将は、同会議終了後、(やがて異教
徒の襲撃があるという)噂に惑わされないよう住民に注意を呼びかけた。また彼は
「住民自身が平和を望まないならば、治安部隊も多くのことは出来ない。私は、単に
知事を補佐しているだけで、単独で仕事をしているわけではない。私が手にしている
権限は限られたものだ」と語っている。





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