Subject: [reg-easttimor 114] インドネシア・マルク情勢に関するインドネシア政府への要請 賛同のお願い
From: Saeki Natsuko <n-saeki@ma.kcom.ne.jp>
Date: Thu, 29 Jun 2000 12:54:46 +0900
Seq: 114
-------------------------------------------------------- インドネシア・マルク情勢に関するインドネシア政府への要請 賛同のお願い -------------------------------------------------------- 報道などでご存知の通り、インドネシア・マルク州、北マルク州では、1999年 1月から断続的に、キリスト教徒とムスリムによる「宗教紛争」がつづいておりま す。すでに2000人とも4000人とも言われる死者が発生、多くの方がたが避難民と しての生活を余儀なくされています。この間、「宗教紛争」と言われてきた、こ のマルクにおける紛争ですが、実際には民主化、改革を阻む勢力が扇動している と言われ、ここに軍の関与が指摘されてきました。 5月に入ってからは、ジャワ島など他地域からムスリムによる「聖戦部隊」(実 際にはスハルト・クローニーが資金を出していると言われる)がマルクに侵入、 以後状況はますます悪化しています。インドネシア政府は6月27日午前 0時をもっ て、当地に非常事態が宣言し、事態をおさめようとしています。しかしマルクが 密室化することから、ますます人権侵害がひどくなるのではないかという心配が 高まっています。 そこで日本のみなさんから賛同をいただき、以下のような要請書をインドネシ ア政府に届けたいと考えております。事態が緊迫していることから、急なお願い になりますが、賛同いただけると幸いです。 賛同締め切り 7月5日(水)午前11:00まで 宛先 インドネシア民主化支援ネットワーク 〒160-0008 新宿区三栄町12-6-101 Tel/Fax: 03-3356-8364 nindja@bigfoot.com ※団体、個人とも日本語・英語でお名前をお書きください なお7月5日(水)午後にインドネシア大使館に要請文を届ける予定です。お時 間のある方は、ぜひご参加ください。詳しくは、インドネシア民主化支援ネット ワークにお問い合わせください。 呼びかけ団体 アーユス=仏教国際協力ネットワーク アジア太平洋資料センター インドネシア民主化支援ネットワーク 日本キリスト協議会国際関係委員会 -----ここから呼びかけ文----- 2000年×月×日 インドネシア共和国 K.H.アブドゥルラフマン・ワヒド大統領殿 メガワティ・スカルノプトゥリ副大統領殿 アルウィ・シハブ外務大臣殿 ユウォノ・スダルソノ国防治安相殿 ウィドド国軍司令官殿 ルスディハルジョ国家警察長官殿 日本の市民・NGOからのインドネシア政府への要請 わたしたち、以下に署名した日本の市民団体・NGOは、貴インドネシア共和国で、 現在、起きているさまざまな流血事件および人権侵害の事態に強い関心を持ち、 また事態を憂慮しています。わたしたちはそれぞれおなじ地球市民として無関心 でいられないばかりか、おなじアジアの国に属し、とりわけ、深い関係を有する 貴国の状況には、これまでも深い関心を持ってきました。また市民同士のつなが りを強める努力もしてきました。 とくに、昨年、貴国ではスハルト政権の崩壊後、はじめて公正な選挙によって、 アブドゥルラフマン・ワヒド大統領、メガワティ副大統領が誕生し、インドネシ アが民主化の道を歩みつつあることをインドネシアの人びととともに喜んでおり ました。 しかしながら、その民主化の過程で数々の血なまぐさい事件が起き、また、数 々の人権侵害事件が報告されています。とりわけ、わたしたちはマルクで起きて いる事態を憂慮しています。1999年1月以降、マルクにおいては2000人とも4000人 とも言われる多数の市民が犠牲になり、それ以上の人びとが負傷し、またさらに 多くの人びとが家を失い、あるいは避難民として暮らしています。 わたしたちは、貴政府に対し以下のことを要請します。深甚なる考慮と適切な る行動を期待します。 1. マルク、北マルク州において6月27日より非常事態が宣言されました。治安 回復のための措置とはいえ、同宣言は市民の権利をさまざま制限し、なおかつマ ルク地域を外界から閉ざす危険性があります。わたしたちは、非常事態宣言下で、 市民の権利が侵されないこと、とりわけ情報の流通を保障すること、状況監視の ため中立的なマスメディア、市民団体、NGOの入域を保障し、一刻も早く非常事態 宣言が解除されることを要請します。 2. 多くの地域で起きている紛争には、民族的あるいは宗教的原因がないとはい えないでしょうが、それ以上に事態を悪化させ、あるいはそれを生み出している 者のなかには貴国の軍、もしくはその一部が絡んでいるとの証言が多数あります。 もしそうだとしたら、貴国政府は、これら勢力を法の下に厳正なる措置を、一刻 も早くとられるよう要望します。 3. ワヒド大統領自身がご指摘されているように、マルク紛争には資金的、人的 に支援する特定の個人・集団が存在すると言われています。いわゆるプロボカトー ルと呼ばれる人びとです。それらの存在が事実であるなら、一刻も早く、こうし た人物・集団に対し、厳正な法的手段をとられることを望みます。 4. 多くの負傷者、避難民に対し、適切な措置が一刻も早くとられることを望み ます。必要ならば、わたしたちは日本政府に働きかけ、人道的な支援措置をとる ように働きかけます。 現在でも、インドネシアではマルク・北マルク州だけでなく、アチェ、中部ス ラウェシなどで人権侵害が報告されています。ワヒド政権による、改革、民主化 の努力により、東ティモールやタンジュン・プリオク、7月27日事件など過去の人 権侵害が調査されています。わたしたちは、過去の事件が裁かれるだけでなく、 現在もつづいている人権侵害がただちにやむことを心から願っています。これ以 上の血が流されることなく、平和で民主的な発展が実現されることを期待します。 以下、賛同署名団体 ----- インドネシア民主化支援ネットワーク 〒160-0008 新宿区三栄町12-6-101 Tel/Fax: 03-3356-8364 nindja@bigfoot.com http://www.bigfoot.com/~nindja/