鶴岡の水の今と未来 恵みの水を考える

毎日新聞・9月26日(火)山形面

月山ダムの水道水供給を前に
「水を考えよう」
鶴岡で市民らがフォーラム

 「鶴岡の水、今と未来。恵みの水を考える」フォーラムが24日、鶴岡市文園町の第
一学区コミュニティセンターホールで開かれ、2〇〇人を超える市民らが集まった。
 フォーラムは、市民らでつくる「恵みの水を考える実行委員会」(渡辺洋井代表)
の主催。月山ダムを水源とする庄内南部広域水道から、鶴岡市ほか庄内8市町村への
水道水供給が来年秋に始まるのを前に、現在、水道水源として使われている地下水の
価値や、広域水道化が行われた際の問題点などについて、専門家の意見を聞きなが
ら、市民の意見を交わして考えようと企画された。
 講演で柴崎達雄・元東海大学教授が、「鶴岡の水源は赤川扇状地全域の水田からも
たらさられ、非常に豊富で良質」と説明。前日に行った目測による調査結果から、
「20年前の調査と条件はほとんど変わらず、今後の補給量も十分」と述べた。
 ジャーナリストの保屋野初子氏、環境カウンセラーの桑原英夫氏らが参加して行わ
れたパネルディスカッションでは、広域水道化で1.7倍以上に上がるといわれている
料金問題をはじめ、砂利採取と産業廃棄物の地下水への影響、地盤沈下問題、節水の
必要性などの質問と意見が、次々に市民らから出された。
 実行委員会の渡辺代表は、「安全でおいしい鶴岡の地下水をできるだけ守っていけ
るような方法を、これからみんなで考えていきたい」と話していた。


↑の記事が引き金になって、9月議会本会議冒頭、緊急質問がおこなわれた。私は、反対討論の中、そうした点について触れ、討論をおこなった。

朝日新聞 山形版  9月29日(金曜日)
玉こんにゃく

28日の鶴岡市議会本会議。野党議員が、先頃市民グループが開いた公開討論会で20年前、鶴岡の地下水を調査した専門家が、「今後も取水は十分可能」との見通しを明かにしたことに関して、緊急質問した。・市の水道は来秋、現在の地下水から月山ダムの広域水道に切り替わる。再三見解を求められている富塚陽一市長は「地下水でたぶん大丈夫などということでは、行政の責任は果たせない。広域水道への移行は既定路線」と、突っぱねた。
その後の決算議案を巡る討論で市民派議員と与党議員が水道問題で見解をぶつけ合い、議場は一時騒然。初日の総括質疑、一般質問でも各会はがこの問題を取り上げた。水道料金引き上げの時期が迫っていることもあって、市議会最終日迄続いた水道論議に、富塚市長は苦りきっていた。


講師 柴崎達雄先生のご紹介

←昭和53年、55年に発表された鶴岡の地下水源のレポート。

柴崎先生らによる、当時最高の技術のシュミレーションによるレポート。詳細にわたる調査、中身が御覧になりたい方は、どうぞご一報を。(stern@jca.ax.apc.org)

農林技官、地滑り等防止法制定 愛知用水、八郎潟干拓などの調査に従事、 水収支研究グループ、応用地学ゼミを組織、地質コンサルタントとして、国内および開学の地下水開発、保全プロジェクトに従事、ネパール、インドネシア、中近東、アメリカなどを遍歴。その後、東海大学海洋学部教授 第13期日本学術会議会員 「カラーシリーズ 日本の自然(平凡社)の代表編集者として活躍

インドネシア国立バンドン第四期地質研究所勤務 日本側チームリーダーとして第四期環境地質 協力事業および研究所の運営を担当 地球科学研究センター代表 新潟大学 自然環境学科の創設に携わる。

昭和53年から2年間にわたり、鶴岡市水源の調査にあたる。

主な著作 地盤沈下(三省堂)・第四期(共立出版)・地下水資源学〔編著、共立出版)・沖縄の自然(編著・平凡社)地下水盆の管理(編著 東海大出版会)・堆積盆中の流体移動(編著・東海大出版会)・カラーシリーズ日本の自然全10巻・おいしい水は宝物(編集・築地書館)

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よみがえれ生命の水  24日、会場で販売!1900円。

福井県大野市の「水の女性議員」野田佳江さんを中心に25年間にわたって地下水保全運動をおこなった記録が完成。「おいしい水は宝物」に続く第2弾。編集、監修が柴崎先生である。「水行政にかかわる住民運動のモデルケースとして、全国で注目を集める活動レポート」

「現在、私達がかかえこんでいる政治・経済的な問題が、大野という一地方都市の水問題に凝縮しているのである__柴崎達雄