鶴岡の水道水源用だった井戸が次々に潰されています。 一本開発費用は、約5千万円。 田んぼの所有者からお借りしている土地とはいえ、 井戸は、貴重な鶴岡市民の税金や水道料金でつくった市民の財産です。 阪神淡路大震災、井戸水のバケツリレーで消火活動をしたり、生活用水で使ったりと 井戸が見直されているというのに。 井戸が2本つぶされた! 市民の要求応ぜず。 なんで再起不能にする必要があるのか。2002.5/10市長へ申し入れをおこなう。5/14に住民と市水道部、開発公社との協議がおこなわれた。双方に意見の相違があったため、5/15に再び差し止めの申し入れを行うが、5/15に工事がおこなわれた。井戸は住民の要望に反したカタチで、埋め戻されてしまった。井戸潰しの図(QuickTimeムービー)
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借地井戸 2本 鶴岡市水道部は15日、月山ダムからの給水開始に伴う水道水源の切り替え前まで稼働していた「借地井戸」12本のうちの2本について、砂利や赤土で完全に埋め戻す作業をした。 埋め戻しているのは、同市東原町の国道112号バイパス敷地内にある国が地権者の10号井戸と、同市伊勢原町の住宅街にあり市開発公社が地権者の8号井戸。ともに170メートルの深井戸で16日までに作業が終わる。また、14日には、伊勢原町の井戸の跡地を購入する予定の住民と、市水道部、現在の地権者の市開発公社が和との話し合いがあった。住民側は「災害時や防災などに備えて、再利用できる形の埋め方」を求めた。市水道部は井戸を残すと内部崩壊や汚水浸透、地下水源の変動が懸念されるなどと説明、考え方は一致しなかった。 (朝日新聞 山形 2002.5.13) |
「井戸」2本埋め戻し着手 鶴岡市1本は作業保留 鶴岡市水道部は、月山ダムの給水開始に伴う水道水源の切り替え前まで稼働していた「借地井戸」12本のうち2本の埋め戻しに着手した。これに対し、市民団体ウォーターワッチ・ネットワーク代表の草島進一市議がこのほど、埋め戻しの一時中断を市に申し入れた。埋めるのは、国と市開発公社が地権者になっている井戸。ともに深さ170メートル。10日までに井戸ノポンプや計器類が撤去された。国が地権者で国道112号バイパスの道路敷地内にある井戸は、砂利や赤土で埋める。市開発公社が地権者の井戸は、住民への売却話があり、作業を保留している。草島市議は「せめて井戸にふたをし、再利用できるようにして欲しい。災害や防災面で井戸の価値を見直す自治体もある」と申し入れた。市水道部は、井戸を残すと内部の崩壊や汚水浸透、地下水源の変動などが想定されるため、「更地にして返す基本に変わりはない」という。ただ申し入れがあったことから、今秋に埋める10本の井戸は「防災面などで他課の意向を聞くが、(埋め戻しに)理解を求めたい」と話している。(朝日新聞 山形 2002.5.13) |
草島、5月10日、午前10時、鶴岡市長宛、申し入れ書を提出。 |
「井戸の埋め戻しの一次中断を求める申し入れ書」 2002.5.10 現在、旧水道水源であった井戸施設の撤収と井戸本体の埋め戻し工事が進んでおるようです。 井戸施設や、地下水資源は、防災上、また、産業面からも、重要な地域の資源であります。また地域の健全な水循環をはかる上で貴重なバロメーターでもあり、全国の自治体で 多額の税金を使って掘削した貴重な深井戸であります。埋め戻しを一次中断し、井戸の有効活用について、再度熟考を求めるものであります。 ウォーターワッチネットワーク |
●5/14、13日、14日にわたって、草島がおこなった、水道部、開発公社、市民生活への協議の申し入れを受けて、水道部、開発公社、土地の所有予定者との協議がおこなわれた。その席で、土地所有予定の市民の方が、「防災上の観点からも、残せるなら井戸を残していただきたい」と意見を伝えた。しかし、水道部の方は、一方的に、工事を止めることはできぬとの口調で返した。問題として、地域の総合的な防災対策の上で、この井戸の活用などが、庁内で、全然協議されていなかったことがあきらかになり、また、井戸敷地を求める人に対して、端から「井戸は使えないモノ」として水道部が伝え、住民の意思を汲む事を全くしようとしてこなかったといういきさつがある。今回、3者が集まって協議したのがはじめてとのことだったが、これもおかしい。特殊な土地の受け渡しでもあり、こうした3者間での協議ということがきちんとなされてから工事にかかるべきである。いずれにしても、住民の方の意志を全く汲もうとしないで、また、災害対策などでできうる限り自己水源を確保しようという自治体が増えている中で、強行にとにかく井戸を潰すことに躍起になっている水道部、またこの鶴岡市の姿勢に大きな疑問を感じる。 ●5/15 10:00 再度、市長宛、その旨を伝えるべく申し入れをおこなった。 |
2002.5.15 5/14、水道部、開発公社、井戸敷地購入予定者との間で、協議がおこなわれましたが、その際、購入予定者の方からも災害時の時などの活用に関して、「なんとか残すことはできまいか」との要望がありましたし、また、協議の中では、市の総合的な防災上の観点からは、先の申し入れにもかかわらず、何ら協議されていないことが、明らかになりました。 水道部は、しかしながら、強行に工事を推し進めているようですが、防災上の観点で、きちんと協議ももたれないまま、また、埋め戻しの方法などについても、一方的な解釈による強攻策がおこなわれているとしか思えません。 阪神大震災以降、多くの自治体で取り組んでいる、災害応急用井戸としての総合的な防災上での認識が協議もされないまま、揚水可能な井戸を埋め戻すことは、通常では考えられないことと、他自治体の担当者からも指摘もありましたし、今回の市民の声を無視するかのような強攻策は、納税者であり、水道施設に受益者負担をし続けてきた市民にとって納得のいく処置とは思えません。 以上 |
2本の井戸が埋め戻される工事が始まってしまった。5/8 |
上の写真のように、この井戸の敷地は、住宅の敷地の中にあり、これまで「開発公社」の敷地として管理され、くみ上げがおこなわれてきた。 この家屋の所有者の方は、これまで水道部に「なにか有効に活用できないものか」と尋ねていたことがわかった。水道部の対応は、「特殊な井戸だからシロウトには使えない」というような対応をし、「井戸は使えないモノ」と流布していたようだ。しかし、井戸そのものは、十分に使いうる。l水道用水のポンプのような容量のものを使わなければいい話だ。 |