請願 7号 「庄内南部広域水道計画の公聴会」の開催についての請願について
賛成の立場で討論いたします。
なぜ、公聴会が必要なのか。事例をあげながら、理由を述べたいと思います。
まずは直接市民が支払う水道料金、の関係です。
この広域水道計画について、当局は、広報で市民に充分説明をしながら、又丁寧な手順を踏みながら、対応していてきたなどと、先日の一般質問で述べていたわけです。しかし、広域水道への参加の合意がはかられた昭和55年の9月議会で、受水時から未来にわたって、この水道料金の算定の根拠となる料金の計算方法について、責任水量制でいくか、従量料金制でいくか。という質問にたいし、当時の水道部長は「責任使用水量でいくのか、使用水量でいくのか、はっきりと申し上げることはできない」と応え、また、当時の斉藤第六市長が、「この料金の問題に関連しましての実際使った水のいわゆる重量制といいますか、によるのかあるいはその一定の責任をもつような、そう言う料金体制にするのかということ。私は、やっぱり実際使ったモノに対して料金を払うと。こういう制度の方が実際的ではないかとこう考えます。」と応えたわけです。
このやりとりがあった後、なるべく従量制でいくと言っているが、今日にいたるまで、責任水量制について議会にはかられた形跡もないのに、いつのまにか責任水量制を前提に、この契約がかわされようとしています。
昨年9月の議会で石川一郎議員の質問に、水道部長が、「昭和56年の2月に県知事と市長名で県の料金条例でさだめられておる2部料金制、基本料金と使用料金、それに責任水量制という料金の仕組みにするという内容のものが取り交わされているところでございます。そいうことで、私どもの理解としては、これまで事務的な説明の場でも、そういうような現行の県の条例に従う仕組みも説明を受けておりますし、また、庄内広域水道だけがまた別の体系にするというのは予定されておりませんので、まず不可能。3ブロックと同様な仕組みという理解をしていたところでございます 」などと応えている。
これは、議会で正式にはかられているとはいえないわけでして、この重要な料金制度についての手順については全くおろそかにされているとしか言えません。
全く正当な手続きをふんでいない。
この責任水量制でいくということについては、55年の議会での参加の合意の際の担保があったはずです。従量制でいくと議会も、一つの条件にしていたし、当時の斉藤市長も、「こういう制度の方が実際的ではないか」と言っている。それにもかかわらず、石川議員が昨年質問するまで、責任水量制でいくか従量制でいくかを議会で審議し、決定されていない事実が明かになりました。
市民を代表する議会でさえ、この料金に関して説明と議論がされていない。ということは、この最終的にオカネを払う、市民には、料金体系が全く説明されていないということですね。
私は、これは重大なと考えるのです。これは今まで全く、しっかりと説明をせず、いつの間にか執行者側が一方的に重大な料金制を県と決めたと言うことです。これを直接公聴会で多くの市民に向けて、説明をする義務があると思います。
もう一点は、広域水道に移行した後の水道料金についてです。
水道部長は55年の10月15日号に水道料金についてもお知らせしてあると言っていたが、表組みの中にちいさな字で1立方メートルあたり164円98銭とある。それ以降は、広報やすいすいで、平成10年の値上げ前の2.5倍程度となると記載されている。これは20立方メートルでそして、今回6月15日号では、県内13市の平均程度には抑えるように、できる限りの努力を重ねていくなどと表現がかわり、ますますあいまいな表現にかえています。また計算しなくてはいけない。
水道料金は、負担をしてもらう市民に具体的な数字をあげて、説明するのは、当然なことです。それを直前になって、2.5倍という表現を、こうした表現にしているのは、不誠実きわまりない。だから、受水費用のしくみ、。それによって市民が払う水道料金がどのようになるのか。これを非常に分かりやすく、明確に、具体的に、市民に、説明し、質問や、疑問に直接応えることは、行政の義務である。ここから逃げてはいけないと思います。
だから公聴会を開くべきなんだと思うんです。
このような説明は、これまで、広報などではきちんとされてこなかったと思います。直接市民から、質問を受け、応える場もなかったんではないかと。それは、行政の市民に対する態度としては、甚だ、不誠実なものだと。いうことです。今までの経緯からいくと、市民はこの料金について、全く納得しないと思います。
広域水道からの受水費がこれからどのようになっていくのか。まずしっかりと説明してほしい。
先日水道部の答弁では、この目標となる契約水量、7万2千602トンが、使える見通しについて、平成22年を29年に先送りするが、使える見通しが来るのかどうかは結局わからない。20年、30年ほど先の見込みをたてるの甚だむづかしいなどと言っていたわけですが。これは冗談じゃない。具体的に、未来予測のシュミレーションして市民にきちんと見せて下さい。で見極めがむずかしいようならやめた方がいい。と誰もが思います。
それは、この7万2千602トンを基準にして、責任水量制、2部料金制度の、使うか使わないかわからない契約水量が、この料金の大部分を占める基本料金の値を決定していることです。
全く買えるかどうかわからない契約水量で計算した金額を一方的に市民がリスクを追って、支払うしくみになっているのではないでしょうか。
現在、この広域水道計画、契約水量と実際の使用量と、2万トンも乖離がある。これは時代の見誤りであり、人口減になったら完璧に失敗策だ。この失敗のツケを今、一方的に市民の水道料金にかぶせて払わせようとしているんではないか
この事をしっかりと市民が納得できるようにわかりやすく説明してほしいんです。
2点、水不足についてです。
今回6月15日にだされた鶴岡市広報では、昭和45年ごろの新聞の見出しと、人為的ミスで引き起こした平成8年冬の断水事件と給水調整レベルの平成8年夏のと給水制限をごっちゃにして、45年ごろからずっと今まで水不足のような誤解を与えるような表現がまず見られます。
今回の6月15日号の広報ではまるで無視されていますが、水不足だった昭和46年以降、このような広報がでています。「有望な水源発見」50年3月の広報です。それによれば、「必死に当たらし水源さがしを続けて来ました結果、現在の水源構内やその周辺などにあわせて7カ所に大型の深井戸を掘れば云々とあって、これだけの水量あれば、9万市民に対して多少の余裕を残しても1日一人あたり450リットルは給水できる計算になります。これは非常にあかるいニュースといえます。」とあります。そうして、第3期拡張事業。26億円をとおじて、地下水源を有効活用する第3次拡張事業がおこなわれたわけです。
先日、一般質問の中で、その水源地の涵養原の対象地区880haの内、90haほど宅地に転用になったからなどという事を理由に、水道部長は、当時推論した、補給区域面積の補給量は、大きく減少とか、減退をしているのではないかと思われるなどと、実に乱暴な推論をしている。科学的な調査もせずに、そのような無責任な発言をして、いたずらに市民に動揺を与えていると思われる。
今までも、「地下水位の低下」などと広報した際の地下水位の観測井について、政策的に地下水源から手を抜いているのではないか。と感じるほど、管理がずさんなためにデータも公表できないような状態だったことを議会の中で、指摘したはずです。
こうしたことについては、本当に地下水が足りないのか、しかるべき専門家、これは柴崎先生がいいと思うが、そうした専門家に調査を依頼し、その結果を市民に公開し、地下水について、本当に足りないのか、きちんと説明するのが、当局の責務であると思います。
昭和8年から地下水源からの水道に親しみ、使い続けてきた市民に対して、また、これまで、20年の広域水道の歴史や努力以上に、ほぼ約70年間にわたって、水源探しから井戸の調査、膨大な試行錯誤の作業をおこないながら井戸を整備し、市民に飲料水として最良の、地下水源からの水を供給し続けてきた、鶴岡水道部の先人の歴史にとっても、納得のいく説明を求めます。
広報には、「使いたいと思う水の量」に対して、いつも充分に給水する責務がある」という文章が見受けられるが、今、21 世紀を目前に、省エネ、省資源、節水型、循環型の時代。持続可能なコンパクトなまちづくりという方向性が様々な自治体で打ち出されている中、あたかもここだけ高度経済成長を追いかけているようで、時代錯誤とも思える表現です。
限りある水資源の事を考えるならば、市は、水道についても節水を大いにうながし、指導する立場にあるのではないでしょうか。現在、鶴岡は一人あたりの使用水量が平成9年で428リットルと、東北の都市で最も多いのです。
節水なしに水不足なんて、誰に聞いても矛盾していると思います。
水質について
また水質の違いについてです。20年前には、ミネラルウォーターの水はあったでしょうか。浄水器は今のように販売されていたでしょうか。
このことはこの20年の間に水、飲料水に関する価値観は、大きく変化しているということを表しています。
さて鶴岡市広報での水質については、広報で未だに「充分においしい水をお届けできると思います」とあります。全くこの時代の価値感が読めていないのではないのですか。
月山ダムの水と地下水について比べると、
こうした標記がありますが、この水質についても、全く今の社会事情を踏まえた真実を明かにされていないと思いますので説明したいと思います。
□リスクについて
● トリハロメタン、アルミニウム、、、 (このあたりで議場は騒然となった。議長にトメがなされる。まとめるように、とのこと。では、と省略して結論に)
以上、飲料水として最良として再評価され、その経済効果さえも認められている地下水から、ダムからの水にかわることによって、飲料水としてのリスク、地球環境への影響は今の地下水よりも、明かに高くなるものだということ。が言えるわけです。また、災害時も浄水場が機能しなければ使えません。
それは否定の使用はありません。
そしておいしさについても、言い争う余地はありません。
市民で、地下水とダム水を比べて あえて、ダム水を選びたいと言う方はいないでしょう。
水量、料金、水質、とどれをとっても、100%地下水源の恵まれた水源からいずれ、ダム水に切り替えることを納得できる市民はいないんじゃないかと。思う。
もし、市民が納得できないということが、単なる、行政のPRが不足しているということであれば、徹底的に、市民と向かい合って、直接、公聴会なり、説明会なりを開いて、納得させるべきである。自信があればできるんではないか。
ぜひおこなってもらいたい。
飲料水として、食文化として、いのちを支える水として、長年にわたって、地下水からの鶴岡の水に慣れ親しんできた、市民の利益を代表して、私は強く要望したい。と思うのです。
以上 賛成の討論とします。皆さんのご賛同、よろしくお願いいたします。