朝日新聞 山形版 庄内 2001.6.14
どうする? 鶴岡の水道
月山ダムに生活排水
供給水水質に疑問の声 市議会質問
庄内南部広域水道事業により10月から月山ダムを水源とする水道の供給が始まるが、上流集落から生活排水がダムに流入しているとして供給水の水質を疑問視する声が、13日の鶴岡市議会一般質問ででた。市は「国の安全基準を満たした水が供給される」としている。生活排水の流入について取り上げたのは草島進一市議。「ダム上流にある朝日村田麦俣集落の一部で下水が処理されていない。水源の切り替えを控えるべきではないか」と質問。市は「集落33世帯の中で合併浄化槽の普及率は45%。朝日村が05年度をめどに全世帯への設置を進めている」と答弁した。さらに同市議は、下水の流入で「多量の塩素消毒が必要」とした。発ガン性が指摘されているトリハロメタンの多量発生が心配され、急速ろ過方式ではクリプトスポリジウム(寄生性原虫)が除去できないと指摘した。鈴木文雄水道部長は「基本的には(水道水の)原水としてきれいな水と考えている。寒河江ダムと比較してもおいしい水の基準内で、私は相当おいしい水と思っている」と答えた。