井上雄介
1) マスコミにより報道されている昨今の北朝鮮の食糧不足の惨状に対し、私たちは先日、ワールド・ビジョン・ジャパンを通じて6万円の緊急援助をしました。しかし、その時は「緊急」であると言うことを重視して、北朝鮮に関してたいした情報も持ちあわせないうちに援助金を贈りました。
そもそも今回の北朝鮮支援を提案したのは私だったので、北朝鮮に援助金を送ったからには、ちゃんとフォローアップもしておかなければ、ということで、今回の学習会のテーマにこの問題を選びました。
2) 当日の参加者は、10名。進行は、まず、北朝鮮という国家と食糧に関する基本的なデータを提示した上で、昨今の北朝鮮への食糧支援に対しての賛否両論を紹介し、日本政府の姿勢も示して、ディベートをしてもらいました。
3) 個人的には、このサークルの中では、サークル自体の性格からして、賛成派が優勢であろうと予想はしていたのですが、実際そのようになりました。特別参加の中国人留学生・曲くんが賛成派に入り熱弁を振るってくれたことも大きかったのではなかったかと思われます。
私の見ていた限りでは、基本的に食糧援助をすること自体には異論がなく、確実に食糧が北朝鮮市民に届くかということが最終的なネックになっていたようです。
4) それにしても、北朝鮮に関するデータ集めには苦労しました。ソースによって数字が違うし、情報量自体が極めて限られている。議論の土台になるべき数字が推計によるものだから、十分当てにできないし。
5) 個人的に面白いなと思ったのは、援助をすることによって、北に対する日本の経済的な支配力を増大させることになるという意見や、国益の観点からみたとき、他国との関係上日本だけが援助しないのもまずいといった意見でした。