1997.6.4
京大ユニセフクラブ新歓学習会
(担当:下向智子、田岡直博)
「大人たちは子どものうちに大人をもとめ、大人になる前に子どもがどういうものであるかを考えない。」 (『エミール(序)』) 「おとなは、だれでも、はじめはみんな子どもだったはずなのに」 (サン=テグジュペリ) |
年代 | 宣言・条約等 | 成立の経緯/条約・宣言の内容 |
1924 | ジュネーブ宣言 | W.W.1の反省から国際連盟設立。戦争からの救済手段として子どもを保護する必要性。 |
1948 | 世界人権宣言 | W.W.2の反省から国際連合設立。 |
1959 | 子どもの権利宣言 | 子どもを人権主体として明確に位置づける。しかし法的拘束力なし。 |
1966 | 国際人権規約A・B | 世界人権宣言の条約化。子どもを人権享有・行使の主体として初めて法的に承認した画期的な条約。(B規約24条) |
1979 | 国際児童年 | ポーランドが2度目の条約草案を提出。 |
1989 | 子どもの権利条約 | 1回目の草案提出から審議に12年をかけてようやく成立。翌年発効。 |
「核時代の不幸な苦境を克服しようとする現代人の改革の努力を成功させるために、さらに、このわたしたちの大人の大事業にかかわって、極端な貧困と極端な消費という第3世界と先進国の両者が、それぞれの子どもたちに与えている精神的・身体的インパクトというものを視野に入れておく必要がある。」 (1989年11月16日人権委員会・カメルーン代表) 「日本の子どもたちが抱えている様々な困難な問題と開発途上国の子どもの飢え・貧困・病気・飢餓・戦乱・暴力といった問題とは、この世界の構造の中では、表裏一体の関係の関係にあり、同時並行的にしか解決できないのでは」 (「南と北の子どもたち」楠原彰) |
(1995年データ/「世界子供白書」1997)
◇在日朝鮮人、外国人の子ども・JFC、難民の子ども、障害児、非差別部落、婚外子etc.
「社会がその子どもをどう扱うかが、その社会の同情や保護の質だけでなく、その社会の正義意識や未来に対するコミットメント(約束)、今後の世代のために人間の条約を強化しようとする意欲の強さを反映することになる。このことは個々の国についてだけでなく、国際社会に対しても、議論の余地なくあてはまる。」 (国連デクエヤル事務総長) |
「日本の戦後において《パックス・エコノミカ(人間が経済に従属することによって得られる平和)》は、日本と第3世界の《サブシステンス(民衆が自分たちに特有の文化・生活を維持していくために必要な自律的で最低限の物質的・精神的基盤)》を破壊していく過程であった。 (イヴァン.イリイチ) 「私たち現代の世代は、地球のエコシステムを根底から覆し、祖先が残した地球とはまるで異なる地球を子孫に引き渡そうとしている最初の世代なのである。」 (『子どもたちにどんな地球を残しますか』UNICEF・UNEP) |