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第三種・第四種郵便物などの制度存続を求めるアピール

 郵政関連4法案が衆議院総務委員会で可決され、第三種・第四種郵便物が廃止されようとしています。これは住民の知的生活に大きな影響を及ぼすものであり、図書館問題研究会では住民の知る権利を保障するために下記の内容を求めます。

1 第四種郵便物については、障害者団体の運動により「盲人用郵便物の無料化」の付帯決議が可決され、一定の成果をあげた。しかし、このままでは将来廃止のおそれもあり、法律に「盲人用郵便物の無料」を明記することを求める。

2 録音図書については「総務省令で定める基準に従い公社(郵政事業庁長官)が指定するものに限る」となっており、この指定が障害者の図書館利用を制限する可能性がある。テープ図書やDAISY図書など障害者のための配慮がなされている資料を、自由に誰でも送れるよう、指定の緩和と制度の継続、法律への規定を求める。

3 来館困難な図書館利用者に対して、公共図書館が郵送貸出する際に利用している「心身障害者用冊子小包郵便物の割引制度」の維持・継続を求める。

4 聴覚障害者用字幕入りビデオテープを、郵送で貸出する際に利用している「聴覚障害者用小包郵便物の割引制度」の維持・継続を求める。

5 併せて、フロッピーディスク、CD−ROM、DVDなど障害者に有用な新しいメディアに対して、郵便料金の無料または割引制度を法律で明記するよう求める。

6 第三種郵便物である新聞・雑誌・機関誌など「定期刊行物」の割引制度の廃止は、これらの資料の発行が困難になることを意味する。書店のない地域への郵送、図書館の定期刊行物の受け入れにも影響を及ぼすなど、住民の表現の自由と知る権利が脅かされる。そのような事態を招かないよう、この制度の継続を求める。

2002年7月9日

図書館問題研究会第49回全国大会