国際線のパイロットをしている知人から聞いた話ですが、コックピット内は計器だらけで電磁波計測器の針が振り切れるほど電磁波は強いそうです。放射能も出ているそうとのことです。全然気にしないパイロットもいますが、対策はないのでしょうか。
<電磁波問題市民研究会からのコメント>
「放射能」とは、おそらく「放射線」の誤記でしょう。離発着時に電子機器を乗客が使用しないようにしているのはいまや世界の航空界の常識だが、パイロットに対する健康面の保護対策はあまり一般には知られていません。電磁波対策意識の高い北欧のパイロット組合でなにか取り組んでいる例があるかもしれません。(電磁波研会報第1号'99.11.23より)
<他の読者からのコメント>
「放射能」との記載部分は「電磁波と放射線」とするのがより正確と思われます。電磁波は放射線を含んだ意味合いを持つので、総称として電磁波という言い方もあながち間違いではないでしょうが、コックピットで発生する電磁波は、その周辺にある機器やモニタから発生します。また、コックピット内の放射線は宇宙線と言われるもので、上空に上がるほど強くなります。特に成層圏を飛行する場合は高度を飛行することにより、宇宙線を直接に被爆してしまいます。
日本からハワイまで通常の旅客フライトをすると、乗務員であっても乗客であっても、胃の検査一回分の放射線被爆をすると言われています。この場合、妊婦であれば要注意ですね。出生児が最も障害を受ける可能性があるのは、妊娠2〜3ヶ月目(器官形成期)で、よっぽどのことが無い限り、この時期にはレントゲン検査を避けます。しかし、ハワイへ旅行を問題にする方は聞きませんね。この飛行被爆については、軍用機でも同じです。多くの戦闘機には放射線の測定器が搭載されているとのことです。この測定器は警報を発するようになっており、訓練中、上空を飛びすぎて被爆量が多くなり、危険だと判断された場合、すぐに下降するように指示されているそうです。これほど上空は危険な状態であるということです。
さて、身の回りの電磁波についてちょっと考えてみましょう。去年の春か夏だったと思いますが、あるコンピュータ関係の雑誌に身の回りのものがどれくらい電磁波を放出しているかを測定した記事が掲載されていました。内容は携帯電話の電磁波が多いと言われているが、果たして本当に身の回りの電気製品と比べてそれほど多いのか?というものでした。うろ覚えなのですが、携帯電話より多い電磁波が、どこにでもあるAVアダプターから放出されているというものでした。他に蛍光灯や電気毛布も測定していましたが、それらもある程度の電磁波を放出しているようです。どなたかこういうデータを掲載しているウェブサイトがあれば教えて下さい。
ここで電気毛布から電磁波が出ているとの記事が掲載されていましたが、これは考えれば電熱線を毛布の間に通して電流を流しているのですから、当然と言えば当然です。みなさんにお聞きしたいのですが、電気毛布を使って寝ると、起きたときに体がだるいということはありませんか? 放射線の影響には放射線宿酔という症状(ボーッとする、ふらふらする)があります。これは持続的な低線量被爆による症状なんですが、人によって様々です。仕事柄、こういう機会に立ち会うことがあるのですが、数人の方から宿酔に似たような症状をお聞きしたことがあります。電気毛布による「体のだるさ」は電気毛布の熱が影響しているのか、電磁波が影響しているかは定かではありませんが、多少なりとも電気毛布からも電磁波が出ていることは誰でもわかります。
「被爆するので飛行機や電気毛布を怖い」と言う方はおられませんよね。放射線と聞けば怖いけど電磁波と聞けばそうではないというふうに、言葉にごまかされることも多いです。何処の家庭にでもある電子レンジも、言葉を換えれば「電磁波発生装置」です。これを改造して扉を開けたまま作動させれば、小動物を殺せるだけの能力を持った兵器にもなります。
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