<福岡県三瀦町(みずままち)ドコモ中継塔建設問題>

ドコモの建設工事強行姿勢は住民無視以外の何物でもない

11月5日にもたれた17回目の交渉が決裂!
ドコモ、工事強行宣言し事態緊迫
住民たちはプレハブ小屋建て監視態勢に入る

全国の皆さん!住民支援とドコモへの抗議集中を!

 全国のみなさん!福岡県三瀦町(みずままち=久留米市の南西に隣接する町)生岩(いきいわ)地区で、99年以来高さ約40メ−トルの携帯電話中継基地塔(タワ−)を建設しようとするNTTドコモ九州と建設に反対する周辺住民とが対立してきましたが、11月5日の第17回目の交渉でドコモは「交渉打切り、建設工事着工」を宣言しました。この交渉決裂の事態で住民側もドコモの一方的工事強行を阻止するためプレハブ小屋を設置し、監視態勢に入り現地は緊迫した状態になっています。
 17回に及ぶ交渉をこのウェブサイトで紹介できませんが、一言でいえば誠意を尽くす住民の声をドコモが無視しとにかく「建設予定地が最適設置場所」と言うばかりでドコモに都合のいいデ−タしか出さず、住民の移転提案(人家から離れた田圃を住民側は提案した)には答えずゴリ押しに終始したといえます。
 三瀦町の攻防は一地域の問題ではありますが、そこで提起されている問題は日本のどこでも共通する問題です。すなわちドコモという民間企業の営利活動を遂行するために周辺住民の声は圧殺するという暴挙を許していいのか、という問題です。
 「環境の時代」「市民が主役の時代」といわれますが、そういう当たり前の論理がドコモという民主主義原則が欠如した体質の企業によって踏みにじられていいのでしょうか。
 全国のみなさん!三瀦町の住民のやむにやまれぬ行動に支援を送り、ドコモには抗議の嵐を寄せるようお願いします。

<事の発端は地権者とだけ折衝するドコモの秘密主義にあります>

 NTTドコモが三瀦町生岩地区に携帯電話中継基地塔の建設予定地を決め、地権者との折衝や測量を開始したのは1999年4月のことです。ドコモは地権者以外の他の周辺住民には鉄塔建設の話は一切知らせませんでした。周辺住民は、同年8月27日にドコモの下請け建設業者が予定地の竹やぶの伐採をしているのを不審に思い尋ねたところ作業員から「ここに40メ−トルの鉄塔が建つ」と聞かされ初めて事態を知ったのです。
 2年以上に及ぶ周辺住民とドコモの「こじれ」はこのドコモの問答無用の秘密主義にあることは明白です。そしてこの卑劣なやり方はドコモが全国で行なっている手口です。

<周辺住民の8割から予定地建設反対の署名を集約しています>

 生岩地区の8割の住民から予定地建設反対と移転を求める署名が集約されています。また1999年12月20日には三瀦町町議会が住民から出された請願を全会一致で採択しました。ところがドコモは「法的手続きはクリアしている」の一点張りで地元住民の声を無視し続けてきました。ドコモは「携帯電話中継基地局建設は公共性がある」といいます。地権者しか同意をとらず多くの住民の声は聞かないやり方のどこに“公共性”があるというのでしょうか。
 鉄塔ができれば24時間電磁波を浴びるのは周辺住民です。そうである以上周辺住民の声を聞くのはドコモにとって最低限の義務ではないでしょうか。

<電磁波の安全性は証明されていません>

 ドコモは「国の電波防護基準値を大幅に下回っているから人体への影響はない」と主張しています。現行の総務省の電波防護基準値は電磁波の「刺激作用」と「熱作用」だけを考慮した基準値です。ところがイタリアやスイスなどの国や地域(地方政府)で採用されているより厳しい基準値は、がんや白血病などの原因とされる電磁波の「非熱作用」を考慮してつくられています。2000年2月から日本の基準値より約250倍厳しい基準値を採用したスイスの連邦環境森林景観省(BUWAL)の担当官ステファン・ジョス氏は「有害とされているものは当然だが、“有害であるかもしれない”ものからも国民を守っていくことが私たちの役目だ」と説明しています。これはスイスの新基準が予防原則の立場に立っていることを示しています。
 電磁波については、「人体への安全性の確固たる証拠」も「人体への影響の確固たる証拠」も共に確立されていません。だからこそ周辺住民が不安に思うのは当然であり、携帯電話中継基地局建設は周辺住民に納得いく説明をまず建設側が行なうべきなのです。

<なぜ、ドコモは人家から離れた「住民側提案地」で妥協しようとしないのか>

 17回に及ぶ交渉の中で、ドコモが「予定地に反対ならば移転先はどこなのか」と求めたのに対し住民側は予定地からそう遠くなくかつ人家から離れた田圃の中の土地を提案しました。本来そこまで住民が営利企業のためにする必要はないのですが、生岩地区の住民はそこまでドコモの要求に対応しました。ところがドコモは住民側提案地に「電波中継点の最適地でない」と難癖ばかりつけ結局は「当初予定地こそ最適地」とごり押しに終始したのです。今回の交渉決裂は一にも二にもドコモの高圧的態度にその全責任があります。こんな横暴さを許してはなりません。

<住民への支援とドコモへの抗議を>

 全国のみなさん!ぜひ三瀦町生岩地区の住民への熱い支援とドコモへの強い抗議を要請します。

【支援先】三瀦基地局・移転要望の会
     福岡県三潴郡三瀦町大字生岩
     中島邦博 TEL:0942−64−3235
     川勝聖 TEL/FAX:0942−64−3348

【抗議先】鰍mTTドコモ九州 福岡市中央区舞鶴2−3−1TEL092−717−5511


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