海外情報
マイクロウェ-ブ・ニュ-ス2001年1/2月号より
(抄訳 TOKAI)
フラッシュ バック
<20年前>
- NIOSH(米国立職業安全健康研究所)調査は、高周波(RF/MW)被曝に関して、オハイオ州レイジャ−ビルの「AT&Tコミュニケ−ションズ・ワ−カ−ズ」で働く長距離電話関係労働者とがんの関係を証明することに失敗した。
- 米政府諮問委員会は、モスクワの米国大使館でのマイクロ波被曝された米国人の健康研究に関して、「科学的信頼性の欠如」から研究自体を拒否された。(いわゆるモスクワ・シグナス事件)。
- アラン・フレイ(Allan Frey)博士は、「適切でない統計分析のため、マイクロ波はBBB(血液脳関門)の透過性に影響を与えない、という間違った結論に研究者を導いた」と論難した。
<10年前>
- 疫学者小委員会は、EMF(低周波電磁場)を職業的に被曝した人に男性乳がんが高割合で見られるとする第3番目の研究がなされたので、EMF研究の重要な目標リストに乳がんを加える。
- NIH(米国立衛生研究所)は、1988年に3人のNIHスタッフ科学者がNIHガイドラインに違反したと発表した。具体的には、「がんと送電線を巡る裁判」で電力会社の利益のために専門家として証言に立ち報酬を受けていたためである。
- EPA(米環境保護庁)の諮問小委員会で、「国立がん諮問会議」議長デビッド・コ−ン(David Korn)は「EMFとがんの関係は異常に不確かだ」と評した。コ−ンは携帯電話と動物影響の関する適切な論文を読んでなかった、とあとで認めた。
<5年前>
- EPAは、EMFがんリスクに関する8年かけた「EPAアセスメント(評価)」の公表を無期限に延期している。しかし、スタッフの一人は前より一層EMFとがんの関係は強まっているとしている。
- EPRI(米電力研究所)は、29本の職業人に関する研究の中間分析で、「EMFを被曝した労働者の間で脳がんが小さいが有意で増加している」ことを認めた。
- スイスのベルン大学の研究者たちは、シュバルツェンブルグの短波中継塔周辺住民は中継塔よりずっと離れた住民より神経病問題が多く出ている、と報告した。
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