海外情報
(抄訳 TOKAI)
マイクロウェ-ブ・ニュ-ス2001年1〜2月号より
☆予防原則を採用すべき、とした
携帯電話に関するフランス政府の報告書は、「予防原則に基づくリスクマネジメント方策」が必要だとした。報告書はユ−ザ−とメ−カ−双方に、携帯電話サ−ビスの質と両立させつつ最も低いレベルの高周波(RF/MW)曝露に減らすこと、を奨励した。
「政府のすべての省庁は関与するし、なるべく早くこの勧告が実行されるよう取り組む。」とボルド−大学のベルナルド・ヴェイレ(Bernard Veyret)博士はMWNに語った。ヴェイレは、健康長官ドミニク・ジロ−(Dominique Gillot)の要請で報告書『携帯電話・中継基地局と健康』を起草した6人の専門家の一人だ。
☆他にも具体策勧告
ヴェイレは、「SAR(熱吸収比)値は説明書(購入した後見る)ではなく、携帯電話を購入する前に示されるようになる」と語った。報告書はユ−ザ−が個人的に「慎重なる回避策(prudent avoidance measures)」をとるよう奨励する。具体的には、イヤホンを使用するとか、妊娠女性のお腹や若者の生殖器(精巣・卵巣)のようなセンシブルな部分から携帯電話を遠ざけるとか、を奨励する。子どもに携帯電話を持たせる親は“度を過ぎないよう”な方法で子どもが携帯電話を使用するよう忠告される。
☆非熱作用にも言及
「携帯電話からの高周波(RF=ラジオ波)を被曝すると、非熱作用レベルで様々な生物学的影響が生じることは相対的確実さで科学的デ−タが示している」と報告書は結論づけている。「携帯電話電磁波が健康に害(ハザ−ド)があると断定するには至っていない。」と報告書は述べているし、もしも害があるとしても「個人的レベルのリスクはおそらくとても低いだろう」とも述べている。
報告書の概要は英文では〈www.sante.gouv.fr/htm/dossires/telephon_mobil/resum_uk.htm〉で、仏語では全文がPDFファイルで利用できる。