<海外情報>
IARC(国際がん研究機関)がんリスク評価に向け6月に会合もつ
−フランス・リオンで−
マイクロウェ-ブニュ-ス2000年11・12月号より
(抄訳・TOKAI)
静電磁場と極低周波がテ−マ
国際がん研究機関(IARC=International Agency for Research on Cancer)は今年6月19日〜26日、静電磁場と極低周波電磁場によって起こるがんリスク評価のためのワ−キンググル−プをフランスのリオンで開催する。
被曝(exposure)、線量測定(dosimetry)、疫学(epidemiology)、動物実験(animal experiments)や関連デ−タに関してすでに刊行された研究論文のレビュ−(再吟味)を行うため20人〜25人の専門家を招き、人の発がんリスク評価に関するIARCモノグラフ(研究論文)のための草稿をつくるためのワ−キンググル−プ会合としてリオン会議はもたれる。リオン会合でそれぞれ持ち寄った論文は討議され、モノグラフの最終報告として合意に達するまで中身は詰められる予定だ。
すでにNIEHSは評価した
NIEHS(米国立環境健康科学研究所)は1998年にEMF(電磁場)レビュ−を行い、6月のIARCリオン会合と同じプロセスをたどった。NIEHSのワ−キンググル−プはIARCの「発がん評価クライテリア(基準・尺度)」を使ったが、極低周波(ELF EMF)を「2B(発がんの可能性あり)」と結論づけた。
リオンにあるIARCのロバ−ト・バ−ン(Robert Baan)博士はMWNに「政府の代表や規制(行政)機関やその他の組織などこの議論に参加したい人や機関を歓迎する。終了後の会合報告のサマリ−(概要)は会合終了後すぐにIARCのウェブサイトに載せる。」と語った。
WHO(世界保健機関)は、2002年に静電磁場と極低周波電磁波の「非がん健康影響(発がんではない)の評価に関するタスク(作業)グル−プ」をつくる予定だ。
[会報第8号インデックスページに戻る]