文芸春秋11月号より
文芸春秋11月号で、慶応大学・近藤誠講師が、CT検査でがんになるという主張を掲載しました。以下にその要旨を示します。
日本は診断用放射線による被曝大国である。2004年2月の読売新聞が、がんの3.2%は診断被曝が原因という、英国の研究結果を報道したことに、日本の放射線関係は、ああバレたとあわてた。CTはX線撮影の200倍以上の被曝量である。その事実を患者も家族も知らなすぎる。一部の専門家は、100ミリシ−ベルト未満では、発ガンのリスクが増加することは証明されていないと公言しているが、労災認定では、1991年に11ヵ月間に40ミリシ−ベルトで、白血病が発症しているとしている。原子力発電所の作業従事者40万人を対象とした調査では、平均20ミリシ−ベルトでガンによる死亡が増加しているという。欧米では低レベル曝露でも発ガン性があるという前提で対応している。CT検査を必要以上に受けないほうが良い。