<海外情報>

Dr. Reeja Tharu
Medicina On Mobil
2010年6月14日

携帯電話も基地局も「死」の電波を発信するのか?

□『テルカ誌』の驚くべきレポ−ト
 インドの都市には、いまや危険と死が潜伏している!最近の『テルカ誌』(Tehelka magazine)に掲載されたレポ−トを仮に信じるとすれば、デリ−市の住人の約5分の4は、市内の住宅地に野放図に設置された携帯電話基地局から発射される、潜在的に危険な電磁波放射線(EMR)を浴びて暮らしていることになる。
 携帯電話基地局(タワ−)がいかに市民の生活を健康面で危険に曝しているか調査する目的で、インドの首都デリ−でテルカ社が音頭をとって、多くの人が関心を抱いている放射線調査が実施された。今回の調査は、テルカ新聞 (the Tehelka newspaper)の依頼で、放射線の安全問題に取り組んでいるデリ−に本社があるコ−ジェント (Cogent) が実施したものだ。

□デリ−市内の100箇所を測定した
 2010年5月前半に、デリ−市内の100箇所が選ばれ、研究のために測定された。研究結果は不安を実際にもたせる内容だっだ。そのハイライトを以下列挙する。


□第二の都市ムンバイの大混乱
 電磁波災害はムンバイも襲う。2004年に、ムンバイの Ulhasnagar 地区にある Panchratnaアパ−ト団地のテラスに、1本の携帯タワ−が建てられた。2005年以降、そのアパ−ト団地で4人がガンになり、それ以外にも、数人が疲労、偏頭痛、不眠症を訴えた。そのため、アパ−ト団地に1ヵ月につき3万ルピ−が支払われた。金が支払われたために、アパ−ト住民は不満であっても携帯タワ−の移転は要求できなくなった。
 もう一つの事例として、アジアで一番大きいスラム街である Dharaviの近くに、巨大な通信タワ−が見える。その近くに携帯タワ−も数本建っている。携帯タワ−からムンバイの多くの住宅地に向かって、無造作に電磁放射線EMR)が発射されている。
 健康被害をもたらすという考えは全く関係無く、電離放射線は撒き散らされている。デリ−の調査を手本に、ムンバイでも調査が実施された。その調査によれば、ムンバイ住民の大多数は“安全でない地域”(unsafe zone)で暮らしている。そのため、Pancharatna アパ−ト団地と同じように携帯タワ−のEMRが原因で、市内の数ヶ所で集団がん発生がおこっているようだ。

□死の鐘−何が悪いのか?
 テルカ・レポ−トによれば、デリ−の非核種放射線(訳注:「非電離放射線」の意味と思われる)レベルは安全範囲をはるかに越えているようだ。このことは、行政当局が全く規制もせずに、放射線を撒き散らす非合法な携帯タワ−を、都市のどこにでも建てることを許可しているためである。
 インド人は、最近10年の間に携帯電話を大いに使い始めた。多くの人は、通信電話のハザ−ドに対して、ほとんど無視するか無関心で見過ごしてきた。放射線は見えないし感じないからだ。それが、大気や水や騒音などの公害汚染と違うところだ。
 携帯電話タワ−から出る放射線は、タワ−の半径300メ−トル以内に住む住民に、有害な影響を与えると、パイロット調査は指摘している。論破できない位な証拠でもって、研究報告でさらに証明がされたたならば、EMRは生活と生命を脅かすナンバ−ワンの病気に、とってかわるであろう。

□携帯電話ハザ−ド
 インドでは、携帯電話は各層各階級を問わず普及している。いまや、それこそ魚屋からインテリまで、若い人から老人まで、携帯電話を使う。
 携帯タワ−が、健康にとってハザ−ド(危険)なものであることを、私たちはすでに知った。しかし、携帯電話がガンの原因であることを私たちは見逃してきた。携帯電話ユ−ザ−が懸念するに十分な研究結果が、既にいくつも出ている。
 米ピッツバ−グ大学がん研究所チ−フのロナルド・ハ−バ−マン博士は、過度な携帯電話の使用に警告を最近発した。特に若い人に対して。
 携帯電話はラップトップ型コンピュ−タと同じく個人用の通信手段だが、900メガヘルツか1800メガヘルツの無線周波数を使い、基地局ネットワ−クを介して電波を送受信する、低出力の機器だ。携帯電話は1ワット〜2ワット程度の高周波エネルギ−を発する、無線送信機を内蔵する。そして、高周波エネルギ−は電話内部のアンテナから発せられるので、電話を通話中に頭の近くに持つと、かなりな量のエネルギ−が頭に吸収される。

□高周波電磁放射線の影響
 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)によると、無線周波数(高周波)放射線(電磁放射線の1種)曝露による唯一証明された効果は、細胞温度を上げるということだ。温度上昇がたいしたことのない範囲では、身体に備わっている温度調節機能で調節される。しかし温度上昇が大きい場合は、ラットや人間に次のような現象が起こる。
 高周波電磁放射線に常時曝露されると、疲労高血圧・頭痛・いらいら・不眠・消化機能障害・低血圧・筋肉がぴくぴくする・神経心臓疾患・男性不妊・ガン、等がますます症状が出てきていると医師たちは見ている。

□研究結果が明らかにしていること


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