子供と携帯電話；次世代の健康が危険に

　生まれたその日から、世界のほとんどの子供たちや１０代の若者たちは、携帯電話電磁波（ＥＭＦ）による潜在的悪影響を継続的に受け続ける状況に置かれる。
　電磁波は、一般的にヒトの健康に影響を与えるだけでなく、行動や思考を含む神経活動プロセスにもより影響を与えるという意味で、重要な生体影響要因である。携帯電話を使用していると、放射線は直接脳に影響を与える。
　１８歳未満は携帯電話を使うべきでないとする、保健省衛生規則にリストアップされている勧告（ＳanPin 2.1.8/2.2.4.1190-03 point6.9）があるにもかかわらず、子供たちと１０代の若者たちは、携帯通信メーカー市場のターゲットになっている。
　携帯電話のマイクロ波曝露に関わる現行安全基準は成人を対象に作られており、子供たちに特有の器官的性質には配慮がなされていない。ＷＨＯは、携帯電話のＥＭＦの潜在的悪影響から子供の健康を守ることは最も優先されるべきもの、とみなしている。この子供たちの健康を守ることは最優先課題だということは、欧州委員会科学委員会、欧州やアジアの政府機関、ＥＭＦの生物学的影響に関する国際科学会議の参加者たちからも認められている。

子供の潜在的健康リスクはとても高い；
　子供の頭への電磁エネルギー吸収は、大人の頭への吸収よりかなり大きい。子供の脳は大人の脳より伝導率が高いし、サイズも小さいし、頭蓋骨も薄いし、かつ脳とアンテナとの距離も近い等、子供の器官は大人の器官よりＥＭＦがそれだけ影響受けやすい。
　子供の脳は、ＥＭＦの慢性的曝露条件下で、悪影響の蓄積をより受けやすい。
　ＥＭＦは、神経活動へのプロセス形成に、より強い影響を与える。
　昨近の子供たちは、大人たちより、携帯電話を使用している時間がとりわけ長い。
　ロシア非電離放射線防護委員会の見解によれば、以下掲げるような健康ハザードに、近い将来、子供たちが携帯電話を使うことで直面する可能性がある。すなわち、一時的記憶喪失、注意力低下、学習力や認識力の低下、いらいら増加、睡眠障害、ストレス意識増加、てんかん傾向増加。

将来における健康リスク可能性；
　脳腫瘍、聴覚前庭神経腫瘍（２５～３０歳）、アルツハイマー病、痴呆（got dementia）、うつ症候群、一種の脳神経組織退化（５０～６０歳）。
　ロシア非電離放射線防護委員会のメンバーたちは、携帯通信システムのＥＭＦ影響から子供たちの健康を守ることが、喫緊の課題だと強調する。私たちは、この来たるべき脅威に社会全体が最大の関心を払うよう、また次世代の健康のネガティブ結果を防ぐための十分な措置をとるよう、政府機関に要請する。
　携帯通信を使う子供たちは、ＥＭＦ放射線が脳や健康に影響を与え、リスクをもたらすということを理解することができない。私たちは、このリスクがタバコやコールによる健康リスクとたいして変わらないと信じている。怠惰でいることによって、子供たちの健康がダメージを受けることがないようにするのが、私たち専門家の義務である。

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