□NTT駒込第2ビルが建つ
東京都文京区の下町情緒がある地域に、高さ8階のNTT駒込第2ビルを建設するので、建築説明会を2008年2月28日に行いたいという知らせが地域に回ったのは、説明会のわずか1週間前でした。
ところが、説明を聞いてビックリ。「地上8階、地下2階」というのに、地上の高さは49メ−トル。普通のビルなら地上16階に相当します。地下も深さが17メ−トルで、普通なら地下6階に相当です。しかも、窓はほとんど無い、無人ビルだというのです。
目的は、コンピュ−タとサ−バ−という機械だけが24時間稼働するビルというのです。
□詳しい資料は一切出さない秘密ビル
「電磁波は出さない」というが、どんなコンピュ−タ機種やサ−バ−機種を何台、どんな配置で置くのか、配線はどのような配線か、重量はどれ位か、何万ワットあるいは何十万ワットの電気を消費するのか、それに伴う送風機やエアコンは何台で、そこから出る音はどうなのでしょう。
こうした仕様書を出して説明するのが当然であるが、NTTは資料を一切出さないのです。何回か説明会をくりかえして、やっと出したのは、IBMやヒュ−レッドパッカ−ド社や三菱電機などのカタログだけです。カタログの中のどの機種であるか、それを何台どのように配置するのかについては、何の説明もありません。
□この地域は地盤が弱い
NTT駒込第2ビルの建設予定地は、藍染川だったところで、地盤沈下が心配される地域です。そのような軟弱な地盤に、地上49メ−トル地下17メ−トルもある巨大ビルを建設すれば、地盤沈下に拍車をかける恐れがあります。
□7月5日に電磁波学習会開催
なによりも住民が不安を抱くのは電磁波の健康影響問題です。このような巨大なビルにコンピュ−タやサ−バ−を何台も設置し、24時間365日稼働して、電磁波が出ないわけがありません。
しかし、住民たちも電磁波についてはよくわからないかったので、2008年7月5日に、電磁波問題市民研究会から講師を呼んで、電磁波問題学習会を開催しました。緊急学習会にもかかわらず35名が参加し、住民たちはますます電磁波問題への関心を高めたのです。
□NTTには説明責任がある
NTTの対応のひどさは、リスクコミュニケ−ションをとろうとしないことです。過去に同じようなビルがあるのか、あったら電磁波を測定すべきだし、日本初のビルなら詳しいデ−タやシミュレ−ション値をオ−プンにすべきです。