ドコモは住民説明会でおかしな説明をする

 前号で紹介した長野市でドコモが開いた住民説明会の模様を映したビデオが、電磁波問題市民研究会に届きました。ドコモがどういう説明をしているか研究させていただきました。
 以下、囲み中の文がドコモの説明で、その後に、電磁波問題市民研究会の解説を記します。

よく携帯電話は電子レンジの周波数に近く危険だという人がいますが、25ギガヘルツが一番あたためる周波数で、基地局周波数とは異なります。

 電子レンジの周波数は2.45ギガヘルツの周波数を使います。これは食物内の水分や油分をもっとも振動させるので、それによって生まれる熱で食物を温めるのに好都合な周波数なのです。第3世代基地局は2ギガヘルツ帯の周波数を使い、電子レンジの周波数に近いのです。人間、特に赤ちゃんは水分が90%に近く、それだけ影響を受けやすいのです。
 25ギガヘルツが一番温めるなんておかしいです。

携帯電話で使うマイクロ波は危険というが、太陽光線で一番多い周波数は300メガヘルツで、実はマイクロ波なんです。それでも人間に影響ない。

 これは実にヘタなゴマカシです。太陽から様々な周波数の電磁波が出ますが、すべてアナログ波です。携帯電話や基地局から出るマイクロ波はデジタル波です。人類史上初めて、私たち生物はデジタル波を強く浴びるようになりましたが、それがどのような影響をもたらすかは不明なのです。

日本の基準値は国際的にみて甘いわけではない。

 これは携帯会社がよく使う説明方法です。つまり、世界の国別の基準値表を示し、日本の電波防護指針値は平均的だと示すのです。しかし、日本と欧州とで国家体制が大きく異なり、欧州では地域政府が財源と権能を持ち、生活レベルの規制は地域政府が決めます。日本は中央政府がすべて決め、実質的に地方自治体は中央政府に従う国家体制なのです。
 オ−ストリアやフランスでは、国レベルの高周波基準値は日本と同じ値ですが、住民たちはザルツブルグ市やパリ市の基準値で規制されます。

携帯電話から低周波は出ていません

 聞くにたえないウソです。携帯電話から低周波は出ています。試しに、正確な低周波測定器で携帯電話の電磁波を測定してみてください。


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