<海外情報>
(抄訳:TOKAI)
聴神経の腫瘍とアナログ携帯電話との関係を示唆する
スウェ−デン・エレブロ大学チ−ムの研究
RCAワイヤレスニュ−ス 2005年6月27日
AMTA 2005年6月22日
□ハ−デル・ミルドらの研究
Neuroepidemiology(神経疫学)2005年6月号に、アナログ型携帯電話を長期間使用すると良性聴神経腫リスクが増大するとした、研究結果が掲載された。
この研究は、スウェ−デン・エレブロ大学のレナ−ト・ハ−デル、マイケル・カ−ルバ−グ、クジェル・ハンソン・ミルドらが行なった。
研究内容は、413人の患者をベ−スにしているが、15年の潜伏期間をもった後に、アナログ携帯電話使用者が、良性聴神経腫リスクが最も高くなった。また、デジタル電話の場合は、潜伏期間が5年〜10年の時のみ聴神経腫リスクが有意に増大した。それ以外のタイプの腫瘍としては、髄膜腫といわれる脳のこめかみ部分にできる腫瘍のみが有意に増大した。
□デンマ−クと好対照な結果
現在、国際がん研究機関(IARC)が、世界13ヵ国に「携帯電話と頭部・首部位のがんの関係調査」を依頼しており、INTERPHONE研究と呼ばれている。最近では、スウェ−デンのカロリンスカ研究所が、昨年10月にほぼ同じような結果を発表した。携帯電話と聴神経腫瘍の関係を示唆するものとしては、3番目のものだ。同じ13ヵ国調査としては、今年2月に、デンマ−クの調査が今回とまったく好対照に、リスクなしの研究結果を出した。
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