御領地区・沼山津地区住民裁判に不当判決

熊本市の先進的携帯中継塔反対運動に対し、熊本地裁がKDDIの言い分を認めた

□5月25日に判決出る
 1996年に熊本市の御領地区と沼山津地区の2箇所に、九州セルラ−(当時・現KDDI)が住民の反対運動を暴力的に排除して携帯電話中継鉄塔を建設した問題で、住民たちは1999年から携帯会社相手に提訴して闘ってきた。この御領・沼山津中継塔裁判の熊本地裁判決が5月25日に出された。
 住民たちは鉄塔は地盤が軟弱な場所に建設され倒壊の危険があること、電磁波により健康被害に住民たちは不安を感じていること、を主張してきたが、判決は原告の訴えを否定し、被告のKDDIの主張のみ認めた不当な内容だった。

□原告団・弁護団は声明出し控訴を決定
 この判決に対し、2地域の住民は内容を不服とし、福岡高裁に控訴することを決定した。(新聞記事と御領地区の声明を次ペ−ジ・次々ペ−ジに掲載しました。)
 6年間に及ぶ裁判で原告の住民側は、倒壊の危険性を具体的に専門家の意見・証言を基に明らかにしてきましたが、判決では原告の主張を排除した。
 電磁波の安全性についても、判決は被告の主張のみ認めるというお粗末な内容だった。こういう先進的な裁判に馴染むレベルに熊本地裁判事は到達していなかった、といえる。


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