北アイルランドで通信タワ−が倒された

2002年12月に45メ−トルの鉄塔が反対運動の最中に倒された

□1989年に建てられた通信鉄塔
 1989年、北アイルランドのタイロン(Tyrone)郡バリ−ゴ−リ(Ballygawley)のアッパ−・クランロム・ロ−ド(Upper Cranlome Road)地区に、150フィ−ト(約45m)の通信鉄塔が建設された。この通信鉄塔は北アイルランドの多目的通信用鉄塔として建てられた。
 つまりこの鉄塔は、水道サ−ビス・救急サ−ビス・複数の携帯電話会社が保有する35の通信鉄塔の親鉄塔として機能する多目的鉄塔なのだ。
 2002年12月、この鉄塔が倒された。
 この倒壊事件は、『ベルファスト・テレグラフ』では第1面トップ記事として大きく報道されたし、『デ−リ−・テレグラフ』他の新聞、あるいは地方テレビ局も何局か報じたため、北アイルランドでは知られた事件である。

□直前に英国で2件倒壊事件起こった
 この通信鉄塔の周辺に住む住民は、この地域で多発しているがんと鉄塔に因果関係があると信じている、と報道された。
 この事件の起こる一ヵ月前に、イングランドで同じような倒壊事件が2つ立て続けにあった。
 2つのうち一つは11月5日にウェスト・ミッドランド(中西部)のウィルショ−(Wilshaw)で起こり、もう一つは12月5日にウォ−セスタ−シャ−(Worcestershire)近くで起こった。
 北アイルランドでもその後、クランロムからそう離れていないバリ−ゴ−リのバリ−リ−(Ballyrea)で、2003年1月18日に鉄塔倒壊事件が起こった。

(注:英国はイングランド・スコットランド・ウェ−ルズ・北アイルランドの4つの国からなる連合王国である)

□北アイルランドがん登録局(NICR)はガンと無関係と言うが
 クランロムの鉄塔破壊事件を重視した地域の行政区当局(ダンガンノン=Dungannon行政区と南タイロン=South Tyrone行政区)は、NICR(Northern Irelnd national Cancer Register=北アイルランドがん登録局)に対し、クランロム地区の鉄塔電磁波とがんの関係について調査を依頼した。
 NICRの調査結果は「がんと通信鉄塔の相関関係はない」というものだった。しかし行政当局へ不信感をもつ住民たちがこの調査結果に納得するとは思えない。

<電磁波問題市民研究会のコメント>
欧州では英国以外でもイタリア・ドイツ・アイルランド他あちこちで鉄塔の破壊活動が起こっている。


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