日本は医療機関でCTなどのX線検査を実施する頻度が高い国です。医学雑誌『ランセット』に載った英国オックスフォ−ド大学研究グル−プの調査結果によれば、がん発症者のうち、3.2%がX線被曝によることを表しています。つまり、検査の多さががんの増加につながっている、という皮肉な結果を表しているのです。
香川県の真鍋外科胃腸科医院の真鍋院長は「全学年に実施されていた胸部X線撮影が小中高入学時の3回になった72年から、5〜19歳の白血病(血液のがん)による死亡が減り始めています」と問題を提起しています。
X線は電離放射線で電磁波の一種ですが、非電離放射線である電磁波と同じく「なるべく照射は少なくするのが望ましい」のです。