ユビキタス社会の落し穴

 ユビキタス社会とは「いつでもどこでもコンピュ−タがネットワ−クで結んでいる社会」を意味しますが、これを業界や研究者・技術者の一部は「夢の社会」でもあるかのように描いています。ほんとうなのでしょうか。
 事務局長は昨年9月、カナダのノバスコシア州の「脱焼却・脱埋立のごみゼロ化政策」を見学調査しましたが、その見学ツア−を主催した環境総合研究所の青山貞一氏が「ユビキタス社会の落し穴」という文の中で、以下の問題点を挙げています。

  1. 人権やプライバシ−についての論議が欠落している。ユビキタス社会が蔓延すれば管理社会化の弊害が拡大するがそうした観点がない。
  2. 商品流通を管理するため、食品など商品にIC(集積素子)で作られたタグやチップがつけられることが多いが、ICにはガリウム・砒素・セレン・水銀・クロム・カドミウム等を含むおそれがある。消費者がそれをゴミとして廃棄して焼却されれば有害排ガスとして環境汚染する。


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