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マイクロウェーブ・ニュース
2002年11〜12月号より
(抄訳 TOKAI)
ドイツの消費者誌『エコ・テスト』は家庭での非電離放射線(電磁波)の発生源に大きな関心を払っていて、何回も誌面で取り上げている。たとえば携帯電話ヘッドセットやDECTデジタルコ−ドレスフォンを調査テストし、こうした機器は読者に使わないようアドバイスしている。
『エコ・テスト』11月号は、ベイビ−モニタ−(赤ちゃん監視装置)を取り上げ調査テストした。18種類のベイビ−モニタ−を調べたところ、ほとんどが40メガヘルツ(4千万ヘルツ)の高周波を使っていたが、モニタ−から1メ−トル離れたところで70〜650mV/mの電界強度が測定された。18タイプのうち6タイプは「標準以下」と評価され、2タイプは「不十分」と評価された。
『エコ・テスト』は、低い評価を受けた8タイプは「子どもの寝室に置かないように」と書いている。とくにフィリップス社の「SBC・SC475デジタル」は問題ありと評価した。理由はデジタルパルス信号を使っていることと常時発信しているためだ。このフィリップス社のタイプは1.9ギガヘルツ(19億ヘルツ)を使っており、音が出ることの問題より赤ちゃんが寝ている時も高周波を発信し続けていることのほうが問題だ。この周波数はDECTデジタルフォンと同じ周波数を使っている(注:日本のPHSも同じ周波数を使っている)。
このタイプは市場で売られてないが、もしこんな問題多い技術が育児室で広く使われればスキャンダルものだ、と『エコ・テスト』は警告している。
マクドナルドは自店に携帯電話中継アンテナを設置しているが、人々の電磁波に対する不安をなだめるために「中継アンテナから出る電磁波(放射線)はベイビ−モニタ−から出る電磁波より弱い」ことを説得の材料に使っている。