◇「火を使わない安全な器具」っていうけれど
最近テレビCMでよく見る「電磁調理器(IH調理器)」は“火を使わず安全”“きれい”“電気はロスが少なく地球環境にやさしい”といいことづくめで大いに売り込まれています。
電磁調理器は左図のようにコンロの中にあるコイルに電流を流すことで磁力線をつくり、その磁力線が鍋底を通過する際に誘導電流が発生しそれによって発生するジュ−ル熱で鍋自体を加熱させて調理する仕組みの器具です。
いわば電磁波を開放系で利用する器具です。
◇電磁波を開放系で使い、それでいて距離をとることはできない
電子レンジも電磁波は利用した器具で強い電磁波(マイクロ波)が出ますが一応シ−ルドが施され使用中にレンジから離れることが可能ですが。電磁調理器は調理するために使うものなので“離れる”わけにはいきません。これは電磁波のリスクを調理する人が一身で引き受けることになります。
◇相当強い電磁波を浴びることになる
下の2枚の写真は会員のAさんから送られたものです。左の写真では、最大1865ミリガウスを測定器は示しています。下の写真は通常調理する人の位置で測定したもので、39.4ミリガウスを示しています。これで果たして「安全」といえるのでしょうか。日本人が電磁波の知識があまりないことを利用した悪質な宣伝と批判されてもしかたありません。ちなみにWHO(世界保健機関)のEMFプロジェクトは「4ミリガウス(0.4マイクロテスラ)以上で小児白血病リスクが約2倍」としています。
◇心臓ペ−スメ−カ−使用者は医者と相談しろ、だと?
某電気メ−カ−の電磁調理器カタログには「心臓用ペ−スメ−カ−をお使いの方専門医師とよくご相談の上お使いください」と表示しています。医師と相談しなければ安全が確かめられない器具のどこが“安全”なのでしょうか。