海外情報
(抄訳 TOKAI)
マイクロウェ-ブ・ニュ-ス2001年5〜6月号より
◎一つは米国毒物学計画(NTP)が
米国で「国立毒物学計画(NTP)」が携帯電話放射線(電磁波)によるがんリスクを調査するため一連の長期間動物研究に着手する予定だ。目的は「世界中で使用されている10億台以上の携帯電話を長く使うと健康影響の可能性があるのかについて科学的に厳格な研究室での研究結果を得ること」にある。研究は5年がかりで費用は約1千万ドル(約11億2千万円)。
◎イタリアのボロ−ニャでも
もう一つ、イタリアのボロ−ニャのラマツィ−ニ(Ramazzini)財団で今年末に別の動物実験が始まる。目的は「高周波と低周波の両方の電磁波の研究で、最大規模の動物実験」にある。
◎動物実験は難点多い
動物としてはマウスやラットを使うが最も重要なファクタ−は「動物の被曝のされ方」である。動物を拘束して電磁波を浴びせれば線量測定は容易だが、拘束することで小動物がストレスを感じてしまう。一方、ケ−ジ内を自由に動き回らせればストレスはないが今度はそれぞれの小動物の被曝量が測定しにくい。
◎がんやその他の影響をみる
いろいろなケ−スの実験を行うが、そのねらいはがんへの関与とその他の影響評価も同時に行う。この研究は二つともECと携帯産業が共同でスポンサ−となっている動物研究とも連携していく。