アメリカ下院外交委員会で、日本政府に対する性奴隷問題被害者への謝罪要求が決議された直後の6月28日、台湾から阿媽たちが東京にやってくることになりました。僕も京都から駆けつけけ、2日間を共にしました。以下はその報告です。

今回来られた阿媽は6名、付き添いの方は5名で、総勢11人の一行でした。
お名前は京都にも来られた呉秀妹(ウーシュウメイ)さん、陳樺(チェンホア)さん、イアンアパイさん、その他に盧満妹(ルーマンメイ)さん、陳ヤン(チェンヤン)さん、陳桃(チェンタオ)さん。付き添いは、婦援会国際事業部主任の頼采児(グレシア・ライ)さん、同じく婦援会でお馴染みの呉慧玲(ウーホエリン)さん、楊麗芳(ヤンリーファン)さん、高秀珠(ちよこ)さん、そしてビデオ係として参加していた台南芸術大学の学生さん(名前を聞きそびれてしまった・・・)です。
付添の方たちの名前は、中国語表記プラスカタカナ表記のほか、英語名のカタカナ表記、日本語名のひらがな表記などでも書いています。この辺が台湾らしい。
(とかいいつつ頼さんと高さんの中国語カタカナ表記がよく分からないのでした・・・)


一足先に秀妹阿媽と、ホエリンが来日していたので、28日午後に有楽町で合流しました。秀妹阿媽がパッと明るい笑顔で僕を出迎えてくれました。嬉しい。

すぐに中野に移って、駅周辺で買い物。秀妹阿媽が欲しがっていた靴下を早速、ゲット。さらにホエリンが首を長く伸ばして、商店街の奥の方の偵察を開始すると、「まさかここにはユニクロはないわよねえ」とSさん。
と、ところがあったのでした!"Oh, Uniqlo! Only ten minutes!"とホエリン。
こちらも何だか慣れてしまって、go,go,と店内に入って行きました。

ユニクロを出て、今度は喫茶店に。
秀妹阿媽にはクリームアンミツをお勧めしました。
阿媽は「キリコは来ないの?」と聞く。正確には「アキコは?」といってSさんに「キリコよ」と直される。
「アキコ、忘れた。キリコ、覚えた」と日本語で繰り返す阿媽。彼女は「キリコは、台湾語がしゃべれるよ」ともいう。どうもAさんが台湾の挨拶の言葉をいくつか覚えていったことが、とても嬉しかったようです。

その後に、京都から駆けつけてきたMさんが喫茶店に合流。アマアの顔がまたパッとはじけます。Mさんはそれだけでウルウルしながらアマアやホエリンと抱擁。
そうこうしているうちに時間が過ぎていき、いよいよ会場に向かいました。

ここでは写真展も開催中。受付では、フィリピンのロラたちを支えているHさんがニッコリ笑顔で「あらあ・・・」と迎えてくれました。

写真展は、とても広い部屋で行われていました。たっぷりとしたスペースに阿媽たちの写真が並んでいるのがとてもいい。今度は京都でももう少し大きなところを借りたいなあとMさんと話していると、後から日本についた阿媽たち一行が、会場に到着。
そのまま、がやがやと賑やかに入ってきました。

僕はこのとき初めて盧満妹阿媽、陳ヤン阿媽、陳桃阿媽にお会いしました。
みんな日本語が大変、お上手。それぞれ自分たちが写っている写真の前に立って指さして話し出します。ちょうど、証言集会を聞きにきた人もたくさんいて、あちこちで明るい談笑の輪が作られ、気分が盛り上がっていきます。

そうそう忘れてはならないのは、この日のThe Japan Timesに、一面トップで、アメリカ下院の決議のことが載ったこと。しかも2面には市民グループからのコメントでSさんやRさん、Tさんの名前が出ている!記者会見の写真も載っていました。日本語の大手新聞にはぜんぜん載らないのにこの報道の違い。
会場でもこの話で盛り上がり、Hさんが喜んでコピーに飛んで行きました。

(見たい人は以下をチェック!)
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20070628a1.html

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20070628a2.html


さて一足先に会場に入ってみました。すでに人がずいぶん集まりだしています。
ハイナンネットの若い人たちも10人ぐらいできてくれている。これはたくさん集まりそう。ただ気がかりなことが一つありました。Sさんが、「守田さん、パワーポイントとか分かります?私たち、うまく使える人がいないのよね・・・」と喫茶店で言っていたことです。

それで何となく、プロジェクターのそばにいくと、ただものがドンと置いてある。
周りには誰もいない。・・・こ、これはひょっとして僕が動かすしかないのでは?
実は僕もけっしてパワーポイントが得意なわけではありません。
やばい、とか思っているうちにすでに開始時間が間近になっていました・・・。

(2)へ続く

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